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おいらんセミナー56
「教科書に載せるのは傍証だろうが何だろうががっちりと固めた正確な事実を記載する事であって、戦争喚起発揚をするものではありませんよね」と長身の男子大学生は言った。
長身の男子大学生が反論する。
「しかし北や黒い組織を糾弾すれば自ずと汚職官僚にはたどり着くのは自明の理ではありませんか。ならば正々堂々と挑戦する意味でも最初からその癒着を記載した方が賢明ですよね」
七瀬が口汚く反論する。
「だからその癒着の確たる証拠が無いじゃないか。青二才君よ?」
長身の男子大学生が反論を重ねる。
「それは北や黒い組織が様々な犯罪に加担していると言うのも傍証理論ならば、大同小異同じ事ですよね。言ってしまえば、傍証を固めて大上段に教科書に載るのならば、全く同じだと思いますが、どうでしょう?」
風俗研究家が反論する。
「それでは敵を明確に措定して挙国一致大同団結、国威発揚にはならないではないか?」
長身の男子大学生が反論を繰り返し重ねる。
「教科書に載せるのは傍証だろうが何だろうががっちりと固めた正確な事実を記載する事であって、戦争喚起発揚をするものではありませんよね」