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おいらんセミナー23
「お疲れ様でした。しかしこちらの狙い通り教科書に我が国の官僚と北の官僚が癒着して、覚醒剤や詐欺を行っていると銘打つ事は出来るでしょうか?」と菜摘はホスト亭主に告げた。
一旦セミナーが引けて、ホスト亭主と菜摘は最寄の喫茶店に入った。
菜摘がホスト亭主を労う。
「お疲れ様でした。しかしこちらの狙い通り教科書に我が国の官僚と北の官僚が癒着して、覚醒剤や詐欺を行っていると銘打つ事は出来るでしょうか?」
ホスト亭主がコーヒーに口をつけてから答える。
「確たる証拠が無い現段階では、かなり無理があると思います」
菜摘がしきりに頷き答える。
「そうですよね。その談合の録音や現場写真があれば申し分無いのだけれども、敵もさるものなかなか馬脚は現さないでしょう」
ホスト亭主が再度コーヒーを飲んでから言った。
「そうですね。このセミナーが開催されている最中に、何かしらの証拠を突き付け、固められれば僥倖なのですが」
菜摘がコーヒーカップに視線を落としつつ言った。
「そうですね。頑張りましょう」
ホスト亭主が恭しく頷き言う。
「頑張りましょう」