表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/145

おいらんセミナー105

「そちらの学生さんの要望に応えて、一つカオスの法則を提案してやろう。まず人心刷新目的の粛正淘汰の中に心の美とやらを持ち込む愚かさは、その底無し沼の如く醜怪なこの世の欺瞞性や罠、密約、偽善、謀り事の醜いだけの陥穽の中で、さかしらの逆転の法則にはまり、美は醜にひっくり返り、そのまま美しい心を全て飲み込む作用を齎し、益々醜怪さは増殖すると、私は先生に倣って断じたいが、どうだ」と七瀬は言った。

長身の男子大学生が挙手して発言した。





「現在進行している論争は、人心刷新の為の粛正淘汰をするかどうかの選択テーマから外れていると思うのですが?」




講師が首を振り言った。





「いえ、完全なフリートーク形態を取っているので、そのまま制約なく話しを続けて下さい。よろしくお願いします」





風俗研究家がにんまりとしてから続ける。





「現代は一歩間違えればカオスそのもの。正に不確実性の時代でもあるわけだ。それはつまり先が全く読めない時代でもあり、言わば泥沼タールの如し世の中に、形而上の無としての愛や美を見出だす事の無意味さは計り知れない愚かさであると、わしは断じたいわけじゃ」





その意見に追随して七瀬が言った。





「そちらの学生さんの要望に応えて、一つカオスの法則を提案してやろう。まず人心刷新目的の粛正淘汰の中に心の美とやらを持ち込む愚かさは、その底無し沼の如く醜怪なこの世の欺瞞性や罠、密約、偽善、謀り事の醜いだけの陥穽の中で、さかしらの逆転の法則にはまり、美は醜にひっくり返り、そのまま美しい心を全て飲み込む作用を齎し、益々醜怪さは増殖すると、私は先生に倣って断じたいが、どうだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ