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エセエッセイ  作者: UYAM
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幼少期のトラウマ(2019.07.16|再掲)

別に覚えていたい訳でもないのに、たびたび思い起こされる楽しくない思い出があります。

《園児に塩対応》

幼稚園の時の休み時間…だったのかな。天気は良かったと思います。雨は降っていなくて、園児の私は一所懸命に地面の何かを見ていました。最初は先生と同じ組の子、何人かあるいは全員でそこに居たようでした。どのくらい夢中になっていたのか、不意に「帰るよ~」という大人の声にハッと顔を上げ、すぐ横にあったその大人の手を自分の組の先生のものだと思って、取ったのです。そのときは多分、わぁ、先生がすぐ近くにいる! 手をつないでもらおう~、とか思ったと思います。


そんな私(園児)に降ってきた言葉は、不機嫌そうな「なんだよ」でした。


園児の私、ちょーびっくり。その先生は隣の組の先生だったのですが、何かに夢中になっていた私は、自分の組の先生とおともだちが教室に戻ったのに気づかなかったようでした。 後になって先生に「隣の先生と間違えちゃったんだって~?」と明るく声をかけられましたが、問題はそこではないのです。


いくら自分の組の子供じゃないからって、その塩対応なくない!? 状況がはっきり思い出せないので、はぐれた私が悪いのか、置いていった先生が悪いのかはなんとも言えませんが…。というか本当に私は何をそんなにずっと見ていたんだろう。蟻?


もう何十年と経っていますが、ものすごく根深いです。自分から話しかけたら不快な思いをさせる、イヤな顔されたくない、怖い……そんなふうに思います。会話の取っ掛かりがあれば全然平気なんですけど。相手から来てくれれば喜んでお話するし。もちろんこの経験だけのせいではないと思います。誰かと仲良くなれなかったこととか、何も考えずに言ったことが誤解されて不和が生じたりとか。誰にでもあるそんな小さなことも積み重なっているだろうけど、原体験はこれだな、と思います。



《巣に囚われる》

蜘蛛恐怖症でもある私ですが、これが原因じゃないかなぁ、という記憶がひとつあります。基本的に虫は平気な方です。小さい頃はよく正体のわからない虫を捕まえては飼ってみたりもしました。気がつくと親に捨てられていましたが…。今でも、潰したりするのは感触的な意味でイヤだけど、見てる分には平気です。


話が逸れたついでに。小さい頃から近所に同年の女の子がおらず、小学校に行くまでは兄とその友達に遊んでもらっていました。父が怒鳴ったり怒ったりしない人なせいか、兄も同様で、いじめられたりとか、1回もされたことはありません。そんな兄の友達も余所の妹と人形遊びをしてくれるような優しい人達でした。それできっと怒鳴ったり乱暴だったりする男性が怖いんだろうなぁ。


さてさて、その記憶とは、兄とその友人と、外で遊んでいた時のこと。近所のスーパーの隣に、林というには小規模ではありますが、そこそこ急な斜面に木々が生えているところがありまして。登ったり降りたり、かくれんぼのようなことをして遊んでいたんじゃないかと思います。私が斜面の上側、兄達が下側にいて、今から斜面を降りますよという時、それに精神を絡めとられた感覚が私を襲いました。


並んだ木の間にはられた、大きな大きな、絵に描いたような、いかにもな、蜘蛛の巣。子供の私なんて、全身を捕われてしまいそうなほどのものでした。


怖いなんて思う余裕もなく、完全に動けなくなりました。泣くでもなく逃げるでもなく、だた目を見開いて固まる妹に、「ちょっと助けてやってよ」と友人に言う兄。お前が来るんじゃないんかい! と心の片隅で思った覚えがあります。これが原因で蜘蛛恐怖症になったんじゃないかな~と思っています。

こんな経験をした人がこんなエッセイを書いてるのかぁ……と何か面白味でも感じていただけたらいいなと思います。

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