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第十話 城内探検

 そう言えばお城の中ってどうなってるんだろう?

 自分の部屋と、訓練場、王の間の行き方は覚えてるけど、それ以外って行ったことない。


 そーんな疑問が生まれたので訓練が終わった夜に城の中を探索したいと計画したわけだ。


 今更だけど、この城はかなーり広い。ちょっと歩くだけで迷いそうになるくらい。

 でも迷ってるときの緊張感と、なにがあるのか好奇心をくすぐられるのがたまらなく面白いんだよね!


 まぁ、もう既に迷ってる訳だけども。


「あら? 勇者様、こんばんは」


 通りすがりのメイドさんに挨拶された。別にメイドさんって言っても俺の世話してくれてるあっちのメイドさんじゃなくて、そのほかのメイドさん。なんかややこしいな。


 右に曲がったり左行ったり、階段上ったり下ったり、適当に進む。その内どこかに着くだろうと信じて。

 

 階段を降りたところで、なにかいい匂いがした。これは…調理場?

 食欲をそそられる匂いに誘われて行くと、「トントン」と包丁を使ってるような音が。複数のコックさんが鍋をかけながら野菜を切っていた。

 そういえばこは人が多いから、どんだけの量作るんだろうか。あんな大鍋アニメでしか見たことないわ。

 大鍋の中を見てみると、これまた美味しそうな豚汁が。


「あれぇ、勇者様ですか? こんなところに何の用でしょう」


 大人一人ぐらいあるでかい豚を片手に、もう片方はこん棒を持って、もう一人コックさんが出てきた。


「城の中を探検しようと思いまして。匂いを誘われてきたらここに辿り居た訳です」


「ハッハッハ! 少し味見していきますかい?」


 器によそってくれたので、断る訳にもいかずに味見した。決して腹が減ってたから食べるなんて考えじゃない。決して。


「ん…んま! すっごくおいひいれふほれ」


「そうかそうか! それは良かった!」


 熱くてろれつがまひゃわない…失礼、回らない。でもできたてが一番美味しいのはよく分かってます!

 豚汁まで頂いちゃって、いい人だな〜。また今度来てみようっと♪

 





 特に目指してた訳でもなかったけど、図書室についた。見覚えのある道だったからかもしれん。

 しかし、何度来ても怖いぐらいの本の量だと思う。地震とかでこの本たちに襲われたら生きられる自信がないわ。

 「魔法学書」って題の本があったけど、今は別のことやってるから次来たときに読もうっと。


 これだけでっかいと昼間なんかは結構人が来るらしい。今は夜だから、そこまで多くはない。


「あ、勇者様こんばんは」


「ん?」


「あら、こんばんは勇者様」


「初めまして勇者様!」


 一人が俺に気づいて挨拶すると、それを聞いた他の人たちにも気づかれた。

 いつのまにやら四方を囲まれてしまった。


「なにをお探しに?」


「どうやってこちらに来られたのですか?」


「勇者様のいた世界って、どんな感じでした?」


「理想の女性ってどんな感じですか!?」


 ちょっと最後の人そんなの聞いてどうするんデスカ。

 囲まれた俺は有名人にでもなった気分。気分は悪くないけど、動けないのは困る。


「すいません、ちょっとこれから行くところがあるんで…」


「お好きな食べ物は?」


「歳はおいくつなんですか?」


「ご趣味は?」


 …合コンか! ってか逃げられねぇ。

 しかたない、こうなれば逃げるしかあるまいよ。


「すいません! それじゃ!」


 全速力で走ったら俺に追いつくヤツはいないぜ! この足も主人公特権なんだけども。






 走ってる途中、楽器を鳴らしているような音がした。

 耳を頼りに音を辿る。

 ドア越しに、音楽が聞こえる部屋に着いた。たぶんここでだれかが演奏してるんだろう。

 ノックして、開ける。部屋の中は、学校の音楽室によく似てる。

 学校にピアノがある場所には、こっちでもピアノがあった。…でも音がちょっと違うような気がする。なんて楽器なんだろう。

 弾いている人はだれか見てみると……あれ?


「ん? なんの用だ」


 なんでアンタなんだギルシェンんんん!


「楽器なんか弾けたのか!」


「趣味でやってたらできるようになっただけだ」


 趣味でできるとか…羨ましすぎるわ。こちとらやりたくても場所も道具もないってのに。


「ところでこれってなんて名前なの?」


「ピノア」


 アイスの名前かと思った。向こうのと似たり寄ったりな名前だな〜。


「お前、こんなところまで何しに来たんだ?」


「いや、ちょっと城の中を探検」


「外に出られなくなっても知らんぞ」


「迷ったらギルシェンに助け求めるわ」


「俺今でも城の中迷うんだけど」


「それはいかがな物かと」






 今回の目的は、把握するためなので城のさらに奥に行く。いや、さっきのところはそこまで奥ってほどじゃ無いんだけど。

 区切りの良いところで帰るとしよう。

 それにしても肌寒くなってきた気がする。松明に火が無いからかな? そのおかげか暗くなってくるし…

 

 途中で引き返せばよかったものの、視界が真っ暗になるところまで来てしまった。三六〇度全て闇。これは…どうしたものか。


「あ、魔法で明るくすりゃよくね」


 思いついたらすぐ実行。この前教えられたことを思い出しながら、火を出す。

 キャンドルみたいなちっちゃいのでも、結構明るくなるもんだ。

 さて、いい加減戻って寝たい。何時なのか分かんないし。

 今来た道をもど…

 

 …十字路ってどういうことすか…? 城の中で十字路って…

 さて…今日中に帰れるかな。頑張ろ。


 と意気込んで何時間ぐらいか経った頃。さらに迷宮入りしたのは言うまでもない。

どんどん更新率が下がってきてる気がする。

もっと早く書けるように頑張ろうと思いました。頑張ります。

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