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ボール&チェインズ   作者: R.Cross
1/1

シーズン1 エピソード1

「・・・・ヴォーーーーン ・・・・ヴォーーーーン」


と蜜蜂の唸るような羽音、又は金縛りの時、頭の奥底から聞こえる・・・・「ジーン、ジーン」または「ザワザワ」と言う幻聴のような音が聞こえてきた。





「・・・・ヴォーーーーン ・・・・ヴォーーーーン」


と蜜蜂の唸るような羽音、又は金縛りの時頭の奥底から聞こえる・・・・「ジーン、ジーン」または「ザワザワ」と言う幻聴のような音が聞こえてきた。




そして遠くの方で女性らしき声が聞こえてきた。


「お兄様!、お兄様!」


難聴なのか、よく聞き取れない。


もしかしたら「お爺様!お爺様!」かも知れないし、「Oh! Need Summer、Oh! Need Summer」かも知れない。



私がそのような声でウスウスと目を覚ました時、


何故か天井に時計があって、ふと見ると4時44分を指していた!


何故天井に時計?


と考えていたらいきなり睡魔が襲ってきた。


・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・



何時間、いや何日経ったのであろうか?

また、例の音や声が聞こえて目を覚ました。

固いベッドで寝ていたようだ。

体のあちこちが痛い。


天井の時計を眠い目こすりながら見てみると、また4時44分を指していた。



偶然なのか?それとも。。。


4っていう数字は何なのか?

何かのメッセージ?


4=死


を現してるんでは無いかといささか不安になる。


今度は首を左右に倒して周りを見渡すと、何やらガラクタのようなものが散乱している。

薬の瓶のようなものや手術で使うような膿盆、メス、持針器が、目に入ってきた。


瓶の中には何やら白いグニャグニャした物体がホルマリン漬けされているようだ。



そして壁には絵も飾られている。

白装束の髪の長い女の子が立っている絵だ。




顔は髪の毛に覆われて見えない。

ちょっと不気味だ。


他にも鶏のはく製や、黄色いとぐろを巻いた蛇のようなもの。でかい丸い水槽のようなカプセルがふたつ。。。。


と、だんだん意識が覚醒した時、



そう言えば自分は誰?


何者?


鏡がないので顔すら思い出せない。


しかもここはどこ? 病室?


顔を触ると無精ひげのようなものが、、、

頭の方を触ると髪の毛がない。


しかも頭のまわりに傷のようなものが。。。。

よく触ると縫合糸の様な感触も。。。。


ここは一体????



ふと初めて物心ついた頃、一人でトイレに行った事を思い出した。


父は産婦人科医でその病院の真ん前にある寄宿舎に住んでいた。


まだ幼児であった自分はまだ、おむつをしてたのだが、母親から「トイレで用を足しなさい。」

と言われ、はじめてのお使いじゃないけど、初めてひとりでトイレに入った。



母に「ちゃんとおしり拭くのよ」と言われ、

おしりの意味が分からず、おしりの肛門ではなく、おしりのほっぺを拭いた事を思い出した。


そして赤ちゃんの頃、天井を回っているメリー?メリーゴーランド?を楽しく見ていた印象もくっきり思い出した。


小学生の頃は、好きな音楽を聴いて楽しくなってベッドで飛び跳ねてたらベッドから転げ落ち、掃き出しサッシのガラス窓に激突!

その拍子に窓ガラスが割れ、おしりにガラスが刺さって血だらけになった記憶も蘇ってきた。



父親は産婦人科医だったが、その状況を見、直ぐに病院に搬送され、

父自身から手術を施された記憶も思い出した。




まだ小学生だったので、その恐怖たるや死刑執行がついに訪れたかと思うぐらいの恐怖で、泣き叫ぼうにも声も出なかった!


そのうち麻酔が効いてきたのか、オペする人達の声だけが遠くの方で聞こえてきた。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



何時間、いや何日経ったのであろうか?


また、例の音や声が聞こえて目を覚ました。


固いベッドで寝ていたようだ。

体のあちこちが痛い。


眠い目をこすると天井の時計は。。。。。。。



なかった。


と言うか、天井に時計なんてものはあるはずがない。

なぜそう思ったのか?



暫くすると、遠くから「ガチャン ガチャン、ジャラジャラ、ギーー」と金属音か機械的な音がループして聞こえてきた。


段々とその音は近づいて来た。

そしてドアを開ける音がした。


「ギーーーー!」



そこには、血で染まって白衣を纒いマスクをしている看護師が車椅子を押して入って来た。



で、でかい!身長が!




その車椅子に乗っているのも女性のようだ。


その女性が何かしきりと大声で叫でいる。


「Town My Sheet not Kai Pho !」

「Town My Sheet not Kai Pho !」

「Town My Sheet not Kai Pho !」


と呪文の様に何度も叫んでいる。




どう言う意味だろう?

難聴なのか、よく聞こえない。



その看護師は、女性が乗っている車椅子を置いたまま、首をギコギコと左右前後に傾け、足を変な風に引きづりながらこちらに向かってくるでは無いか。






自分はその光景に恐怖を感じながら金縛りにでもあったように身体が動か無くなってしまった。


怯えながら薄眼を開くとそこにはマスクをした看護師の姿が。。。



と、いきなりマスクを外した。




何と口が裂けているでは無いか!



「ギャー!口裂け女やー!」




と叫ぼうにも恐怖で声が出なかった。





すると看護師は、おもむろに鞄から飴を取り出し、

「飴ちゃん食べる⤴︎?」


と聞いてきた。


一瞬で大阪の女性だと分かった。


その看護師の顔をよく見ると口が裂けているのでは無く、口裂けメイクを施した唯の口角が上がっている女性と言うだけだった。



あまりの恐怖に思い込みで幻覚を見たようだ。




そうして一瞬その大阪弁の看護師に安堵感を覚え、素直に飴ちゃんを頂いた。


飴ちゃんを食べるや否や、意識が遠退いて来た。


「この飴ちゃんは、麻酔薬やねん。これから手術するねんで!」と大阪弁の看護師の声が段々遠くの方で聴こえて、暫くすると意識が無くなった。。。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


何時間、いや何日経ったのであろうか?


また、例の音や声が聞こえて目を覚ました。


何とベッドでは無く呪文を唱えてた女性が乗っていただろう車椅子に、片足が鎖玉で繋がれている状態で乗せられていた。




遠くでその車椅子に座ってた女性は松葉杖を突いて立っていた。



その女性は、OLぽい格好で、松葉杖を突き片足を上げながら、上半身を左に倒し右の拳を何回も下に突き下げ、また呪文を唱えていた。


「Gandhi Galant MAY!」

「Gandhi Galant MAY!」



意味は良く分からない。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


暫くすると、遠くからバイクの音が聞こえる。

ブオオオオーン!ブオオオオーン!


バイクにまたがった男!ジャージ姿にコック帽を被って背中にはギターを背負っている。よく見ると刀の様な物も。


音からしてナナハンかと思いきやスーパーカブだった。何とサイドカーまで付いている。




着いたや否や、車椅子の前にあるテーブルにバイクの鞄から皿とフォークとナイフを取り出し、おもむろにテーブルに置いた。そして刀の鞘から刀と思いきや包丁?を取り出した。



車椅子の前には、フライパンとコンロも既に用意されていた。



と、

突然私の背後に回り。。。。


何か頭の方で音がするが見えない。





暫くすると

フライパンで何かの肉?ホルモン?の様な物を軽く炒め、塩を振り、



「親方!新鮮なので食べてみてください!」



俺の名はオヤカタだったのか?



何故?オヤカタ?親方?



と、これはタラの白子?




タラの白子の様なものを、皿に盛り付けた!




そしてそのコック帽を被ってギターと刀を背負った男は、皿をテーブルに置いた!そしてシャンパンを開け、テーブルにあったコップに注いでくれた!



その通称コック(コック帽を被ってギターと刀を背負った男)は、自分にもシャンパンを注ぎ、


「親方の記憶にカンパーイ!」」と叫んだ!



乾杯後、その白子を食べた。



「美味い!何の肉?」


と、思わず叫んでしまった!




その通称コックは、


「親方の昔の記憶を司る、大脳皮質のソテーになっております。」


Σ( ・Д・ )え?


俺の??????


そのコックから「赤ちゃんの頃、何してました?」


と聞かれ、、、、、




あれ?何だ?思い出せない。。。。。。


「小学生の頃は?」


と聞かれ、


あれ?俺って。。。。




誰??????????





暫くするとそのコックはカツラの様な物を俺の頭にかぶせ、「縫合するんで」とあの看護師に言うと、看護師は「もいっぺん飴ちゃん食べな!」と


飴ちゃんを口の中に無理矢理押し込みました。





その飴ちゃん食べたら急に眠くなり。。。



。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


何時間、いや何日経ったのであろうか?

また、例の音や声が聞こえて目を覚ました。


あたりは真っ暗だ。

真っ暗で何も見えない。


「暗いよ~!助けてくれ~!」


と、大声で叫んだ!


すると突然電気が点いた!



地べたで寝ていたようだ。ここは牢屋?

手には手錠をかけられていて、もう片方は鉄格子にかけられていた。

よく見ると足枷も付いていた。



ソウ!鎖に繋がれてたのだ。


何故?


動けない!




牢屋の奥を見ると、誰かがうつ伏せになっている。 学ランを着ている。


学生か?



死んでいるのか?

周りには血が流れている。

その手には糸鋸を持っている!




あの糸鋸で手錠と足枷の鎖を切れば良いのでは!


兎に角うつ伏せの学生さんに声をかけてみよう。


「学生さーん!大丈夫ですかーー!」



反応がない!


学ラン着てるから学生さんって感じでもないなあ。


応援団の方かな?


「団長~!」


と叫ぶと、

ピクッと反応があった!


おお!生きてる!


「団長~!団長~!」と何回も呼ぶが、ピクピクいているだけだ。


途中滑舌が悪く、


だんちょーが、ばんちょーに聞こえたのか、ばんちょーと言った瞬間、


いきなり背中を向け、起き上がった!


もう一度「ばんちょー!」と叫んでみる。


すると逆立ちをし、いきなりヘッドスピンを始めた!


グルグル凄いスピードでヘッドスピンをしながらこちらに向かってくるではないか!


そして立ち上がり、ロボットダンスを始めた!そして目の前に奴の顔が!




「ギャー!」


顔は爛れ、まるでゾンビの様だ!ホラー番長だ!




いや、きっと今はハロウィンなんだろう。


口の裂けた看護師も居たし。


そう自分を納得させて心を落ちつかした。



落ち着いたところで、


「ホラー番長さん!持っていた糸鋸で鎖を切ってくれないか?」



ホラー番長は、

「それではゲームを始めよう!」と言い放ち、糸鋸が置いてある場所にまたもヘッドスピンしながら戻って行った。


そして糸鋸を2本持って振り回しながらヘッドスピンして自分の所に来た。


「あぶねーよ!」と心の中で叫んだ。


ホラー番長は、「金の糸鋸、銀の糸鋸どっちにする?」


と聞いてきた。


なんだ、2本共くれないのか。と思いながらキレそうな金の糸鋸にした。


「親方!ファイナルアンサー?」


と聞かれ、軽くうなづいた。




その金の糸鋸を手に持ち、必死に鎖をギコギコ!してたんだが一向に切れない。


しまいには、その刃が折れた!


思わず、「ファッキンデッド!」

と叫んでしまった!


「残念ですね。そちらの金の糸鋸は地球で作られた普通の糸鋸です。その鎖は宇宙の金属で出来てるんでそのスチールの糸鋸じゃ切れませんね。」



「じゃあ銀の糸鋸をくれ!」

と言うとすんなりくれた。


「こっちは、宇宙の金属で出来てるのか?」と期待を膨らまし尋ねると、


「いや同じ刃!足なら切れるよ!」

と言い放ちヘッドスピンしながら宙を舞い上の方へ消えて行った。


飛べるのか?しかも出口は上か?と思いつつ




「ファッキンデッド!」

とまた叫んでしまった!



俺は足を切るのか?


嫌だ!


痛い。


少し糸鋸の刃を足に当ててみる。



そして少し引いてみる。。。





「ギャー!」




思わず、声に出てしまった。


痛い。



無理!




よくリストカットとかする人いるけどよく出来るなあ。


しかしこの鎖を切らないと、そのまま衰弱し死んでしまう。


どうしようと悩んでいると、




遠くで聞いた声が聞こえて来た。




「Town My Sheet not Kai Pho !」


いや、


「Time Machine not Kai Pho!」


そもそもKai Pho って何?


貝のフォー?


アジアン料理?


美味そうだ!




そう言えば全然食べてない!


腹減った!



次第にその声はどんどん近くで聞こえて来た!



するとあの車椅子に乗っていた女性が、車椅子無しで頭にはターバンを巻き、木魚を叩きながらOLっぽい格好で近づいて来た。


「さあ!唱えなさい!魂のかいほう!と」


日本語だったのか!


かいほうは開放なのか、解放なのか或いは解法なのか?介抱?


色んな解釈があるので今はわからない。


「唱えなさい!魂のかいほうを!」


「そうすれば色んな受難から逃れられる!」


「さあ!唱えるのだ!」


と言われ、渋々万歳をしながら唱えた!


すると、


「聞こえない!もっと大きな声で!」

とOLの格好をした女性。




私は最大限の大声で叫んだ!



「魂のかいほう!」



と。



するとそのOLっぽい格好した女性(以下OLちゃん)


「分かった!今入会すればその足枷と手錠を解き離そうじゃないか!」


「しかも、キャンペーンで、今入会すれば年会費無料! 3分以内に入会すれば、おまけ付き!」


「さあ!どうする?」





これは。。。


「入会って?」


と聞くと、


「後2分!」


「宗教かなんかですか?」



「後1分30秒!」


「時間切れになると私が貴方の足切るよ!」



「さあ!さあ!」



宗教とか嫌いだけど、足切られるよりマシか。

と考えているうちに


「後!30秒!」



。。。。。



「入会します!」



思わず叫びました!


「オッセーんだよ!」

とOLちゃん。



「じゃあ入会の証としてこの契約書に捺印を!」



印鑑なんてあるわけ無い!

朱肉も無いし。


と、心で思ってると、


カッターが差し出され、

「どこでもいいから切れ!その血を指に塗り、この契約書に捺印しろ!」


え~~やっぱり切るんじゃん。


とりあえず脂肪がついているお腹まわりを切る事にした。



「その部位は、七つの大罪のひとつ。『暴食』だ!」


「さあ早く押せ!」



お腹から出た血を指でなぞり、その契約書に捺印した。



「よし!入会特典のおまけとして、七つの大罪になぞり、わんこラーメンの儀を行う。」


「このお椀でラーメンを食え!食ったらすぐ様次のラーメンを入れる!」


暫く食べてなかったのでこの特典は地獄の中の一本の光明に思えた。



「ただし、犬用だ!さあ!ゲームを始めよう!」


どっかで聞いたセリフだし、犬用ってわんこって、駄洒落か?


腹減ってるんで犬用でもなんでもいいや。と思ってると早速わんこラーメンが、、


喉越しつるり!中々犬用にしちゃ美味いじゃないか。



と食べるや否や次のお椀が、と言うか自分の意思じゃなく次々と口の中に放り込まれる。

最初の10杯位は良かったのだが、20杯、30杯と進むにつれギブアップ!


叫ぼうにも口の中にはラーメンが、

涙目で訴えると。



そのOLちゃんは、


「コック出番だ!おっと、その前に看護師!飴ちゃん投入!」


と、先ずあの看護師が再び現れ、



「飴ちゃんお食べ!」

麺が詰まっている中、無理矢理飴ちゃんを食べさせられた。


そしてコックがまたしも背後に現れ、ギター刀から包丁の様なものを取り出し、



「では、満腹中枢を司っている視床下部腹内側核を取り出します!」

と聞いたところで意識がなくなった。


今回は全身麻酔飴ちゃんだったのか?


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


何時間、いや、何日寝ていたのだろうか?

息苦しくて目が覚めた。


ここは何処?私は誰?


目の前にはラーメンが溢れていてそのラーメンに顔を突っ込んだまま寝ていたようだ。




なんだかお腹が減っていたのでその溢れてるラーメンを食べる事にした。


それでもまたお腹が空いている。


するとコック帽を被ったコックが現れ、



「視床下部腹内側核と謎の肉をトッピングした特製ラーメンです。」


視床下部?謎肉?


何のことかわからないけど

またしてもラーメンが。

今度はお椀じゃなくすり鉢に入ったラーメンだ。



美味そうだ。


直ぐに食い終わったが、満腹感はなかった。


謎肉美味し!



そう言えば手錠が無い。

外してくれたのか。


では足枷も無いのか?


とふと足元を見ると。。。


え?足が無い!


正確に言うと膝から先の下腿部が無い。


「ギャー!」



と思ったら膝を曲げてただけだった。



でも足枷は付いたままだ。



「約束と違う!契約すれば手錠と足枷外してくれる筈では?」


するとコックが、


「足枷の鍵、無くしちゃったんすよね~!親方、どっち道ラーメンの食べ過ぎとビールによる糖尿病で壊疽っちゃうんだから切っても良かったけどね!

飴ちゃん効いてたから痛くないし!」



「まあ後は、宇宙の鉱物で出来た糸鋸なら切れるよ!ただ宇宙に行ってその鉱物を採掘しないといけないけどね。その旅費くれるなら行ってもいいけど。」


壊疽っちゃうって。。。

旅費って。。。


ラーメンの食べ過ぎってお前らが無理矢理食わしたんだろ!



附に落ちないが、足残ってたから良いとしよう。


所で入会したって、何に入会したのか聞くと。


「簡単に言えば、秘密結社だね。悪と戦う正義の味方ってとこさ!」


名前は?と聞くと、


「Ganjigarame教だ!」


雁字搦め教? 不自由そうなネーミングだな。



キンメ教にも似てる。


「いや、このGanjigarameとは宇宙語を英語に訳したものだ。サンスクリット語でもない!

そんじょそこらの雁字搦めとは違う。」



「とりあえず今日からGanjigarame教のメンバーなのでメンバー証、渡しておく」




なんだ、唯の缶バッジじゃん。安っぽいな。



そしてこれ!


と渡されたのは電極が付いたヘッドギアだ。





「これは数ボルトの電流を流すことで、教祖と自分の脳波を同調させることが出来るのだ!」


え?教祖って誰?


と聞くと、


「さっき、いたでしょ!OLちゃんだよ。」


教祖なのにOLちゃんとは。


「被ってみそ!」





まさに雁字搦めだ!



渡されたヘッドギアを被ってみた。



するといきなり電流が流れ、頭が少し焦げた気がした。


頭が痛い!



外したい!



暫くすると、


声が聞こえて来た。


「私、ウ○コ拭けるようになったんだよ!」


「音楽聴いてたらテンションアゲアゲでベッドで飛び跳ねてバランス崩して窓にダイブしてお尻にガラスが刺さったんだよ!」


と。



なんだろう。昔懐かしい感じがした。


他には「妊婦に間違えられたんだよね~!」とか。


「なんで朝からヘッタクソな歌聴かされなきゃいけないんだろう。」


「速い!遅い!速い!遅い!」


とか、色んな情報が自分の頭に入って来た。



するとオーバーヒートしたのか頭が焦げ臭い!


思わず外してしまった。




「外した者は懺悔を!」



教祖OLちゃんから電気信号で伝わって来た。



「罪深き子羊達よ!入りなさい!」


と別室に呼ばれた。



告解を。


私は修行中にヘッドギアを外しました。


「それは罪深い。懺悔なさい!」


罰として、


「風呂に入れ!」


風呂?それは願ったり叶ったりだ。

ここ何週間?何ヶ月も風呂に入ってないからなあ。


これが罰ゲームとは。



用意された湯舟が運び込まれた。


湯煙が凄い!熱そうだ。


因みに何度ですかと聞くと、


50度らしい。


50度って楽勝かと、


風呂に四つん這いになって少し指を入れてみる。


結構熱い!


足枷は付いたまま。


いやあ、これは入りたく無い温度だ!


押すなよ!押すなよ!と思った瞬間、誰かに押された!




入った瞬間、風呂から飛び出た!



と思ったら足枷の玉の重みで出れない!


これは地獄だ!


バラエティにしては優しくない。


せめて氷を!


だが、


OLちゃん(教祖)はこう言った!


「痛みこそ、真理!」


「痛いと思った瞬間、生きたいと思っただろ!」


「それが生きる証だ!魂のかいほうだ!分かったか!」


と言い放ち、煙幕と共に消え去った。



ミュージカルか?



おいおい!放っておかないでくれ!

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