戦略家
誤字脱字があるかもしれません、ご了承ください
皇帝ヴィーネス=エル=エルメルス、彼女は長い森妖精族国家エルメルスの原点であり史上最高の魔術師である、それと同時に彼女は天才的な戦略家でもある。
エルメルス創成当時、彼女は並ぶもののいない天才的な魔法の使い手ではあったがまだ森妖神族 には進化していなかった。
まだ、魔法の理の中にいたのだ。
ヒューレの大森林はその圧倒的に広大な土地と豊富な資源ゆえに人間の様々な国々や、ときには魔王からも狙われていた、そこを住処としていた様々な種族は危機に陥っていた。
そんな中、着々と国力を伸ばしていた国がある―――エルメルスだ。
魔法に優れているとはいえ、魔王や英雄級のものを相手どれる森妖精族は限られている、だがエルメルスは、ヒューレの大森林での戦いにおいてたったの1度も敗北をしなかった。
大森林では、森妖精族は元々の魔法センスに加え、木々から魔素を吸収して治癒や魔法の威力を上げたり他にも様々な加護が受けられる、それに例え木々が焼き払われても森妖精族と仲のいい樹精霊が木を再生してくれる、ことヒューレの大森林に置いて森妖精族は無類の強さを誇るのだ。
さらに皇帝ヴィーネスの天才的な頭脳、空前絶後の戦略家としてのセンスが合わさり、当時、格上とされていた魔王でさえ、3度退けたのだ。
ヒューレの大森林は皇帝ヴィーネスにとっては庭のようなもの、さらに今は昔と違いヴィーネスを含め3人の森妖神族がエルメルスにはいる。
これがヒューレの大森林が不可侵領域に定められている理由である。
アイミスは元魔王軍幹部のフィットレンの言葉を思い出す。
確かに魔物1万体、それも全てがB級以上となればとてつもない脅威だが、エルメルスを落とすには戦力不足すぎる。
「恐らく、襲撃は2週間後よ」
ヴィーが言うのならそうなのだろう、と、アイミスはヴィーネスと二人きりの部屋でそう思う。
「あんたがそう言うならそうなんだろうね」
「あら、そこまで信用してくれてるの?嬉しいわぁ」
「当たり前だよ」
宴が終わり皆が寝静まったあと、アイミスとヴィーネスはフィットレンと魔物達への対策について話し合う。
「流石にフィットレンもそこまで馬鹿じゃない、戦力不足には気がついているんじゃないか?」
「えぇ、そうね、ならほかに何か狙いがあるのかしら……」
「あんたでも分からないとなると、少し厄介かもねぇ」
「私のことを過大評価し過ぎじゃない?」
「そりゃ、過大評価するさ」
アイミスは頬を突き少し不貞腐れたようにつぶやく
確かにアイミスはヴィーネスより強いが、あくまでそれは魔法を抜きでの格闘術での話である、逆に言えばアイミスはヴィーネスに格闘術のみでしか勝てないのだ。
「私にひとつでも勝っていることがあるってのは凄いことよぉ?」
こちらの思考を見透かしているかのように、悪戯っぽく笑いながらからかってくる。
「……」
アイミスはジト目でヴィーネスを見る。
「ふふっ、あらやだ、怖いわぁ」
「――はぁ……ここは本当に綺麗なところだね」
ため息をつきながら、
夜の街頭に照らされた綺麗な森妖精族の都に目を写す。
「えぇ……私のお気に入りの庭よ」
「ふふっ、一国を庭呼ばわりとはねぇ」
ヴィーにとっては国を作ることなど造作もないことなのだろう。
「だからこそ、私の庭を荒らそうとする輩はは許せないわ」
「同感だ、この綺麗な都は私からしても汚れて欲しくない」
「そこまで言ってくれるなんて嬉しいわぁ」
ヴィーにとってもここエルメルスはお気に入りの場所なのだ。
「――ひとつ、頼みを聞いてくれるかい?」
「なによ、改まって」
「アミィにあれを施してやって欲しいんだ」
「――いいの?心が弱かったら、壊れちゃうかも……いえ、その心配は無粋だったかしら?」
「あぁ、アミィは必ずやり遂げる」
「わかったわ、時間が無いから早速、明日の夕刻に行うわよ」
「あぁ、ありがとう、頼むよ」
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