刻印の秘密
誤字脱字があるかもしれません、ご了承ください。
王宮から出たアイミスは予めアミィと約束していた場所に着く、アミィは既に集合しており大きな袋にたくさんの果物を抱えて待っていた。
「お待たせ、その様子だと随分と楽しんでるみたいで安心したよ」
「うん!ここの果物や野菜は最高だよ!肉派から野菜派に変わるところだったよ!」
「――やっぱり肉が1番なんだね……」
嬉しそうなアミィの様子を見て安心した、トラブルには巻き込まれていないようだ。
「さて、もう時間も遅いし、宿はとってあるからあんたが買った食材を宿で調理して晩御飯にするよ」
「あいよー」
薄暗くなったエルメシアは様々光の魔法で彩られ昼間とはまた違った幻想的な雰囲気を醸し出してた。
「アミィ、ちょっとそこのタマネギとっておくれ」
「ほい」
「ありがとう」
「そういえば、アイミスの右目の下にある刻印?それってなんなの?」
「これのことかい?」
そう言ってアイミスは自分の右目の下を指で差す。
「うん」
「これはね、話せば長くなるけど、あんた、究極魔法って知ってる?」
「聞いたことはあるよ」
究極魔法、1つの系統の魔法を極めきった者にのみもたらされる魔法の頂とも呼べる究極の魔法、効果は個人により様々だが普通の魔法ではまず、太刀打ちが出来ない、
昔読んだ本のことを思い出す。
「この刻印はその証だよ、光焔ノ王って言うんだよ」
「へぇ、本当にあったんだね」
昔読んだ本ではおとぎ話程度のふわふわした内容だったが、本当に実在していたんだ。
「あんたもすぐに使えるようになるよ」
「そーかなー?」
「あぁ」
会話を進めながら
野菜をいっぱい使ったグラタンと果物をふんだんに使ったフルーツタルトが完成させる。
「「いただきまーす」」
晩御飯を食べ終え、温泉に向かう。
「そういえば、さっきの究極魔法って具体的にどんな魔法なの?」
「あたしの光焔ノ王は色々な恩恵があるよ、物事の理を焼くことも出来るから相手の魔法を焼き切ったりすることも出来る、あとは炎系統の魔法が強くなったりとかだね」
「なんだか凄そうだね、アイミス以外にも使える人っているの?」
「うーん、あたしの知っている限りじゃローリーとエルメルスの皇帝ヴィーネス=エル=エルメルスだね、大戦のときに戦った魔王やその幹部にもちらほら使える者がいたよ」
魔法の頂きと呼ばれるだけあってやはり使えるものも少ないみたいだ。
そうこうしているうちに温泉に着く。
「広いところだね〜」
広大な敷地に様々な温泉が用意されている。
「あっ、アミィ、背中を流してくれないか?」
「うん」
持ってきていたタオルでアイミスの背中を擦る。
私達以外にも森妖精族のお客さんがたくさんいるようでよほど珍しいのか、私とアイミスに視線が集中する。
「のぼせそうだから先に上がるよ〜」
しばらくしてのぼせそうだったのでそう言ってアイミスと別れて先に温泉から上がっておくことにした。
木でできたベンチに座り牛乳を飲んでいるとこちらに森妖精族の集団が近づいてきた。
「君、どこから来たの?」
集団のうちの一人が話しかけてくる。
「ヒューレの大森林の端の方からだよぉ〜」
既に少しのぼせていたのでぐったりとして問いに答える。
「へぇ!結構遠くから来たのね!」
「小さくて可愛いわ〜」
「ギューってしてもいい?」
「うん、別にいいよ」
まだ服を着ていなかったので裸のまま抱きつか、頬擦りされる。
「やっぱり離れて、暑い」
「えぇー、そんなー」
落ち込む森妖精族を引き剥がす、そんなやり取りをしているうちにアイミスが温泉から出てきたようだ。
「――あんたって、よく変なのに絡まれるね…」
温泉からの帰り道にアイミスが話しかけてくる。
「そうかな?」
宿に着くとすぐに自分のベッドに飛び込む。
「おやすみー」
「あぁ、おやすみー」
意識がベッドに溶け込んでいく。
アミィが寝静まったのを見てアイミスは浴衣から旅用の服に着替え、王宮へ向かう。
「おまたせ」
「あっ、来たわねアイミス、じゃあ、始めましょうか」
ヴィーネスがそう言うと隣にいたミュールとプランが一斉に襲い掛かってくる。
2人の攻撃を交わし制圧するとミュールとプランが愚痴をこぼす。
「本当に強いわね」
「はぁ…また負けたわ」
「はっはっはっ!大分動きは良くなってるよ!」
アイミスが高笑いをする。
「次は私の番よ!」
そう言ってヴィーが襲いかかってくる。
昔、当時ある国が森妖精族を奴隷にしようとした騒動が起きた頃に運悪くアイミスはエルメルスに訪れてしまった。
奴隷騒動で人間を軽蔑し嫌っていた皇帝ヴィーネス=エル=エルメルスが直々にアイミスの暗殺を計画した。
だが、結果は惨敗、当時はまだ森妖神族に進化していなかったこともありヴィーはアイミスに完敗した。
アイミスは事情を聞き、誠心誠意の謝罪をした。
ヴィー達は自分たちにも非があったことを認め謝罪に応じた。
それからアイミスはヴィーとミュールとプランに魔法や武術を教え始めたのだ。
「また負けたわー!!」
地に横たわり、悔しがりながらヴィーネスは思う。
初めて敗北した時のことを。
「はっはっはっ! 危なかったよ、魔法なしじゃ辛うじて私の方が強いけど魔法ありなら分からないね!」
「約束、覚えているわよね?」
「あぁ、しっかりと覚えているよ」
ヴィーネスは思う。
私はあの日、アイミスに負けた日から、惚れてしまったのだ、アイミスの全てに。
だから約束をした、私がアイミスに勝てば結婚をしてくれ、と。
「まだ、結婚はお預けだね」
アイミスがイタズラっぽくからかうように笑う。
あぁ、この笑顔に惚れてしまったのだ。
そう思いながら自身の連敗記録にヴィーはまた印をつけた。
ご拝読ありがとうございます!!
まだまだ続きますので今後ともよろしくお願いします!!
良ければブックマーク登録、ポイント評価等お願い致しますm(*_ _)m




