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天才の姉達

誤字脱字があるかもしれません、ご了承ください。



「本戦第5試合の魔道士の入場です!!」


オォォォオ!!!!

観客が異様な盛り上がりを見せる。

その優れた容姿と、1回戦のこともあってかミリアには大分注目が集まっているようだ、相手魔道士は身長がおよそ170cmのミリアと同じくらいの背丈の黒髪の男だ。


ミリアの相手の魔道士は随分とやりにくいだろう。


「それでは本戦第5試合――始めっ!!」


開始と同時にミリアが詠唱する。


影ノ偏執狂者(ダークネスストーカー)ぁ」


ミリアが1回戦で使ってた創造(ユニーク)魔法だ。


相手も影魔法を警戒しているようで足元の自分の影からの攻撃に対処する。


ミリアはチラリと観客席にいるアミィをみる。


「――ふふふっ、アミィちゃんが見ているわ♡もっと踊ってちょうだぁい」


背筋がゾクリとする。


ミリアの魔法からは何処か狂気的なものを感じる。


「――なんて禍々しい魔法なんだ…」


アイミスも同じことを思っているようだ。




対戦相手の魔道士も影に対処しながらミリアに向かって魔法を放つ。


影ノ従者(シャドウメイド)


が、しかし、魔法がミリアに届くことは無かった、ミリアが魔法を詠唱した途端、ミリア自身の影が変形し人型の盾となり魔法を防いだのだ。


これもまた創造(ユニーク)魔法だ。


防戦一方の相手魔道士に徐々に疲れが見え始める。


「このままぁ…体力が果てるまで待ってるのもいいんだけどぉ…アミィちゃんが見てるからとっておきの魔法を見してあげるわぁ♡」


光源 (ブライトソース)


ミリアがもう一つ、中位魔法を詠唱すると相手魔道士の周りに四つの光源が出来上がる。


観客席にいた人々が皆、驚愕する。


魔法を二つ同時に維持する技術を二重魔術(ジ・キャスト)と呼び、これが使えれば一流の魔道士と呼ばれるまである。


それをミリアは影ノ偏執狂者(ダークネスストーカー)影ノ従者(シャドウメイド)光源 (ブライトソース)()()の魔法を同時に維持している。


三重魔術(トリ・キャスト)、アイミスのを何回か見たことはあるけどまさかお姉ちゃんが使えるとはね…


「よく考えられているね……恐ろしい魔法だ」


アイミスが眉をひそめて語る。


「あの子はただ三重魔術(トリ・キャスト)を行っているだけじゃない、それぞれの魔法が相乗効果を生んでいる」


相手魔道士の周りにできた四つの光源が新たな影を四つ作りその影から影ノ偏執狂者(ダークネスストーカー)で、攻撃をする。


「アミィちゃんをぉ…捕まえて二度と離さないために作った魔法よぉ…♡」


ミリアがうっとりと、私の方を舐めるように見る、それだけで足がすくんで動けないような感覚に陥る。


相手魔道士は影に四肢を掴まれ身動きが取れない状態で影に殴られ続け、泡を吹いて気絶している。


「ごめんなさいねぇ、アミィちゃんが見ているからつい、気合が入りすぎちゃったわぁ…♡」


ドサッ


相手魔道士が影から解放され、力なく地面に倒れる。

救護班が急いで担架で相手魔道士を運ぶ。


闘技場内の観客が騒然としている。



「恐ろしい…ですわ…」


暗い顔をしたライラが呟く。


「アミィさん…大丈夫でございやすか?」


バッカルが心配をしてくれる、良い奴だ。


「アミィ、今のあんたには厳しい相手かもしれないよ、それでも闘うかい?」


「当然だよ、今までもそうしてきたしね」


森に捨てられた当初、自分より強い魔物に何度も出会い逃げ続けた、それでも戦闘を避けられない場面がいくつもあった。


命が削り取られる、そんな修羅場をいくつも掻い潜ってきたのだ、自分より上の相手に挑むのには慣れている。


「あんたならそう言うと思ったよ」


聞くまでもなかったか、といった表情でアイミスはアミィの頭をワシャワシャと荒く撫でる。


「決勝までよく観察しておくんだよ!」


「アミィさんなら絶対に勝てやすよ!」


「わたくしも貴方の勝利を疑ってはいないですわよ!」


皆が応援してくれる。

何だか、ちょっとだけ気恥しい。



「第6試合の選手の入場です!」


司会の声が聞こえる。

気持ちを切り替えて警戒が必要な魔道士を見極めるために集中する。




第6試合は特に警戒が必要な魔道士はいなく終わり次はエリアの試合だ。


「第7試合の選手の入場です!」


エリアは予選で携えていた剣をこの試合では使わないのか、武器らしいものは持っていないようだ。


凛とした佇まいで相手魔道士を見据えている。


「それでは第7試合……始めっ!」


勝負は一瞬で決まった。


「邪滅ノ剣」


開始と同時に一瞬で間合いを詰めたエリアが詠唱をした途端、何も持っていなかったエリアの手に剣が生成された、そしてその剣を相手魔道士の首元で寸止めさせる。


「ひ、ひぃぃぃい!!」


相手魔道士は何が起こったか理解出来ずに尻もちをつき後ずさる。


「これ以上は手加減できないよ?」


「ひっ、ま、参りましたぁぁあ!!」


「だ、第7試合終了です…」


あまりに一瞬の出来事だったため、観客も皆、静まり返っている。


「あ゛…あ゛ぁ…/////、アミィが、アミィが見てくれてるぅ…/////」


先程の凛とした佇まいが嘘のように崩壊し、恍惚とした歪んだ笑顔と、頬を赤く高揚させている。


「――っ!?」


エリアの変貌ぶりに思わず驚いてしまう。


「この魔法はね、アミィを守るために作ったものだ」


すぐにまた凛とした佇まいに戻りエリアは私に言った。


何故だか、観客席からは遠いはずのエリアの声が鮮明に聞こえる。



ご拝読ありがとうございます!



まだまだ続きますので今後ともよろしくお願いします!!

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