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水の魔法使い

誤字脱字あるかもしれません、ご了承ください。



第1試合目は特に何も無く終わった、警戒する必要は無さそうだ。


「本戦第2試合を始めます、出場する魔道士の方は入場口まで集まってください」


アナウンスが聞こえる、私の番みたいだ。

次の対戦相手は水系統の魔法が得意らしい、私との相性は最悪だね。

でも少し水魔法が得意なくらいで敗れるほどやわな鍛え方をしていない。


そう考え、少し不安な自分の気持ちを奮い立たせ、入場口に向かう。


「本戦第2試合の魔道士の入場です!!」


司会の声が遠く聞こえる、集中できている証拠だ。


お互いが所定の位置に着くと司会が告げる。


「それでは本戦第2試合――始めっ!!」


本戦では刻印魔法は5個までしか持ち込めない、

水魔法の結界を展開されると厄介なので、展開前に叩くために、開始と同時に刻印魔法 身体強化:三倍(トリ・コールブースト)を発動させる、五倍は決勝まで取っておきたい。


その考えが仇となったのか、相手に一撃入れる前に水魔法の結界を展開させられてしまう。


相手の周りに分厚い水の壁が出来上がる。


今までの相手とは比べ物にならないくらい魔法の展開スピードが早い。


少し距離をとる。


「ふふふっ!いい気味ですわ!アイミス様の弟子だからって調子に乗っているからですのよ!!」


相手の高笑いが聞こえると同時に、

相手の水魔法の結界から高速で水が射出される、 それを交わすが、徐々に射出される水の数が増えていき服を掠めるものが増えていく。


「これは、さすがにまずいね…」


正直に言うとお姉ちゃん達以外は警戒する必要がないと思っていた…けどこの人、強いっ!




相手の攻撃を躱しながら打開策を思案する。


その間にも相手の攻撃は確実に命中し始め、アミィに無数のかすり傷を付けていく。


素早く思考を巡らせ、打開策を導く。



相手の攻撃を躱しながら刻印魔法を発動させる準備をする。




「行くよっ!」


アミィは後方に炎弾(フレア)と風の初級の刻印魔法 風弾(ウインド)を放ちそれを上級の刻印魔法 空間圧縮(コプレスフィア)で閉じ込め圧縮する。


圧縮されつつも風の影響で火力が上がり続けた炎に少し石を投げて刺激を与えると爆発を起こした。


アミィはその爆風で相手のいる方向に吹き飛ばされる、鍛え抜かれた体幹で空中で体制を整え、最後の刻印魔法 風盾(ウインドシールド)を自分の前方に展開させ、水の攻撃を防ぐ、 風盾(ウインドシールド)の持続時間は数秒程度だがアミィには十分すぎる持続時間だ。


爆発的な推進力と身体強化:三倍(トリ・コールブースト)が合わさり神速の攻撃が繰り出される。


水の壁に追突する刹那、右手に炎弾(フレア)を纏わして水の壁を殴る。


ドゴォン!!!


凄まじい爆発音と共に水の壁が霧散する。


「な、なんですの!?」


相手が明らかに動揺する、それを見逃すアミィでは無い。


素早く間合いを詰め、相手に新たな魔法を発動させる暇を与えず拳を打ち込む。


「――くっ…強い…ですわね…」


ドサッ


相手が倒れる。







「勝負終了!!」


オォォォオ!!!!

司会が叫ぶと同時に一連の攻防に会場が沸く。


「ふぅ……」

ホッと胸を撫で下ろし息を吐いた、少し危なかった。



「いい試合だった、楽しかったよ」


倒れている相手に手を差し伸べる。


「強いわね、悔しいけど完敗ですわ」


「ありがと、君、名前は?」


「ライラ、ライラ=クラリネスですわ」


起き上がりながらライラと名乗る少女が立ち上がる。


身長は私よりやや高いぐらいかな。


「うん、よろしくねライラ」


お互いの健闘を讃え合いながら退場する姿にさらに会場が沸いた。







二人は控え室に戻る。

薬草を傷口に塗り込んでいるとライラに止められた。


「あなた!そんなことをすれば薬草が傷口に染みて激痛が走りますわ!なぜ回復(ヒール)を使わないんですの!?」


炎弾(フレア)しか使えない、回復(ヒール)とか治癒系統の魔法は信仰系の魔法だから刻印魔法も作れないしね」


治癒系統の魔法は信仰する者がいないと使えない、祈りを力に変える魔法なので意思がない刻印された魔法では再現出来ないのだ。


炎弾(フレア)しか使えないですって!? 」


「うん」


「――呪い……か何かですの?」


「分からない、生まれたときから炎弾(フレア)しか使えないからね」


「とりあえず!私が回復(ヒール)をかけますわ!」


「ありがと」


「あなたのこと、少し聞いてもいいですか?」


それからライラに過去のこと一通り話した。

毎日の修行のことも、捨てられたことも。


「――そうだったんですね……嫌なことを聞いてしまいました…ごめんなさい」


「いいよ、おかげでアイミスに出会えたしね!ライラのことも聞いていい?」


「もちろんですわ!」


少し嬉しそうにライラが話し始める。

聞けばライラは魔道士国家アルデネシアでは有名な貴族、クラリネス家の生まれらしい、どうりで聞き覚えがあったわけだ。

一人っ子で箱入り娘だったらしく、友達がいなくて寂しかったらしい。


そしてアイミスの大ファンらしい。


アミィが13歳で今年は学園に入れないことを話すとガックリしていた。


「もうすぐお姉ちゃん達の試合が始まるから一緒に見ようよ」


「いいんですの!?」


「もちろん」


ライラを連れて観客席のアイミス達のもとへ戻る。


「おっ、アミィ、いい試合だったよ ――ん?その子は対戦相手の?」


「うん、ライラっていうんだ、さっき友達になった」


アイミスの前で緊張でガチガチのライラが挨拶をする。


「ど、どうも!ら、ライラ=クラリネスでしゅ!」


あ、噛んだ。


「ハハハッ!そんなに固くならなくてもいいよ、あんたみたいに実力のある魔導士がまだ隠れていたとわねぇ」


「あ、ありがとうございます!!」


憧れのアイミスに褒められて、ライラは頬を赤く染めながら俯く。





第3、第4試合と特に警戒が必要な選手は見あたらなかったが、ライラと同様に、実力を隠している魔道士がいるかもしれないので警戒は怠らないようにする。



そして第5試合、

ミリア=エリゼリアの試合が始まる。


「アミィ、よく見ておきな」


「うん」





ご拝読ありがとうございます!



まだまだ続きますので今後ともよろしくお願いします!

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