表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラミアプリンセスは配信者  作者: 未羊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/79

SCENE077 廃鉱山ダンジョン

 廃鉱山ダンジョンを突き進んでいく私の前には、うざいレベルの虫たちが群がっている。まったく、殺虫剤でもあれば噴きかけてやりたいくらいの数だな。苦しみながら倒れていく様は、実に爽快だろうな。

 だが、ダンジョンのモンスターにそんなものが効く保証はないので、私は太刀と槍と装備を切り替えながら丸ごとぶち倒していく。

 ふむ、私の腕前もだいぶ上がってきたように思うな。これも瞬のダンジョンでバトラーとかというやつと戦ったおかげだろうかな。


「おい、色。ちゃんと剛力さんたちに伝える映像は撮れているだろうな?」


「ちゃんと配信中にしていますよ。衣織の攻撃に巻き込まれないかだけが心配なんですよ」


「私をそこまでバカだと思わないでくれないか?」


 色の文句に、私はしっかりと言い返しておく。

 だが、完全に保証できるものではないのは事実だな。なにせこのダンジョンのモンスターたちは、かなりの数が襲い掛かってきている。いちいち相手もしてられないので、全力で攻撃をぶっ放すしかないんだよ。そうなれば、周囲への被害は少なからず発生してしまう。ま、大事の前の小事だと思ってくれ。必要な犠牲なんだ。

 ダンジョンをさらに奥に進むと、階下に降りる階段が見つかる。どうやら二階層へと進めるようだ。


「特に罠もなさそうだな。色、お前の看破のスキルに何か引っかかるか?」


「何もない。安全に降りれるから安心して下さい」


「そうか。信じるからな」


 私たちは第二階層に降りていく。

 この廃鉱山ダンジョンは、第四階層まで発見されている。だが、そこから先の詳細は分かっていない。

 四階層にはボス前の門番と思われる、強力なゴーレムが待ち構えているからだ。

 初見で何パーセントかの探索者は命を落としているという、実に強力な門番だ。おそらく、そいつを倒せばボス部屋だろう。

 ふん、私たちが最初にボス部屋に到達した人間となってやろうではないか。

 悪いが、ダンジョン内のマナが漏れ出しているようだから、ボス部屋まできっちり攻略してくれる。

 私は、第二階層に入って現れ始めた、岩石型のモンスターも遠慮なく大太刀で真っ二つにしていく。


「ひぃっ! 堅そうな岩がまるで豆腐のように斬れていきますよ……。これ、剛力さんたち要らないんじゃないですかね」


 後ろで何か色が言っているが気にしない。どうせ私の悪口だ。聞く価値などない。

 私は迫りくるモンスターを次々と斬り倒していく。

 そうして、あっという間に第四階層の問題の地点までやって来た。


「うっそでしょ。こんなに早くここまで到達できるものなのか?」


 色が驚いているが、そんなに早かったのか?

 私にはまったく自覚がない。

 ほぼ一本道だったダンジョンだが、どこを見ても亀裂のようなものは見当たらなかった。となると、この奥にマナが漏れ出た原因があるのだろう。

 原因を早く見つけだしたいものだが、目の前には問題のゴーレムが立っている。

 私が近付くと、目が急に光り出す。そうかと思えば、ゴーレムが動き出して私に襲い掛かってきた。


「ゴオオムッ!」


 でかい声を出したかと思うと、私に向かって拳をぶつけてきた。

 だが、遅すぎるというものだ。バトラーとやり合ったせいか、ゴーレムの動きが遅すぎてあくびが出そうだ。

 ズドンという、大きな音が響き渡る。

 私がゴーレムの腕を斬り落としたのだ。

 ここまで私の太刀筋が鋭くなるとはな。瞬のダンジョンに通い詰めたのも、無駄ではなかったというわけだな。

 片腕を失ったゴーレムだが、それでも果敢に私に攻撃を仕掛けてくる。


「ゴ……オ……」


 ゴーレムの奮闘もむなしく、次の瞬間、がれきの山と化していた。


「すげえ……。探索者を何人も葬ってきたゴーレムが、こんな一瞬で倒されるなんて……」


「色、奥に進むぞ。コアも壊してある。復活することはあるまい」


「わ、分かりました」


 私たちは、ゴーレムの守っていた場所へと視線を向ける。そこにあったのは大きな扉だ。


「やっぱり、ボス部屋でしょうかね」


「そう考えるのが妥当だろう。さあ、開けるぞ」


 私たちは、いよいよ廃鉱山ダンジョンのボス部屋へと侵入する。

 扉を開くと、そこにはまた違った形のゴーレムが待ち構えていた。


「よもや、門番が倒されるとはな……。探索者よ、何をしにここまでやって来た」


 中にいたゴーレムは、私たちに問いかけてきた。とても流暢な口調だ。


「ダンジョンに起きた異変を調査しに来た。ダンジョンの外部に亀裂が入っていて、そこからダンジョン内のマナが漏れ出ている。このままだと、ダンジョンブレイクが起きかねないのでな。ダンジョンを消すか、亀裂をふさぐかの判断をするために、こうやって調査をしているんだ」


「なんと? 外の世界に影響が出ているのか」


 ダンジョンのボスと思しきゴーレムは、事情を知らないらしく驚いていた。


「調査をするというのなら、私は邪魔はしない。ダンジョンコアを壊さぬ限り、何をしても構わない。気の済むまで調べてくれ」


 ダンジョンのボスは、意外にもあっさりと調査をすることを許可してくれた。

 だが、色のやつがかなり警戒しているようだ。モンスターの言い分を信じられるわけがないからな。


「では、調査をさせてもらうぞ」


 ダンジョンマスターの許可を取った私は、すぐにボス部屋の中を調べ始める。

 なんだろうかな、瞬がダンジョンマスターになったこともあってか、私にはこのダンジョンマスターのことが信じられてしまう。

 まったく不思議なものだなと思いつつ、私たちは異変の原因究明を進めることにしたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ