小学生からの妄想アニメ"敵賊"を小説として書いてみた。第2話
やあえもえもだよ!
妄想アニメ"敵賊"第二話です!!!!!
前とはまた展開が変わります!
是非見てってくだちゃい!
異次元ゲートに吸い込まれ、異空間を漂う三体のロボット…。一体何日、いや何ヶ月、いや何年か何十年か何億年か何光年か…。時間の感覚が無くなるのでそれは分からなかった…。しかし彼らは絶命することなく、そしてボーっとする意識のなかただただひたすら異空間を漂うしか無かった…。エース型ロボットの真の力ってのはその耐久性。どんな攻撃にも絶えてしまうその圧倒的な硬度に加え、とてつもなく長寿なのだ(ロボットに長寿という言葉を使うのはおかしいが)。少なくとも数百年は問題なく活動でき、数千年、数億年ですら活動が可能だとか…。まああくまでこれは曖昧な記録なので定かではないのだが。さてストーリーに戻ろう。三体のロボット、彼らにも転機が訪れた。そう、異空間の中に現れた異次元ゲートである。もうどのくらい異空間を漂ったのか分からない。彼らの精神状態は既に虫の息だ。…体は清々しいほどに正常なのを裏腹に。気づけば彼らはとある人間に保護されていた。奇跡に近かった。そもそも異空間の中で異次元ゲートが開く確率自体が低い。それに開いたとしてその異次元ゲートの先はどんな世界なのか。何十億年前もの世界なのか。数光年先の未来なのか。はたまた異質な生物達が集う星なのか。またはパラレルワールドなのか…。普通の人間が暮らすところに異次元ゲートが開く確率などもはや無に等しい。そう、彼らは奇跡を引いたのだ。そうしてたどり着いた世界はどうやら"地球"という星らしい。この星はどこに点在しているのか…。この情報を語るにはまだ時期が早いな…。まあとにかく彼らは保護ボックスの中で目を覚ました。どうやらトラックの中にいるらしい。彼らが起きたことを察したのか、トラックのドライバーは運転を止め、彼らに話しかけた。ドライバーは少し年老いた中年くらいのおっちゃんだった。髪型は案外ボサボサしてる。
おっちゃん「おう。目を覚ましたかガキ共」
三体のロボット「…?」
三体は困惑している。まだ意識が朦朧としている。機器の異常発生の影響で自我が芽生えてはいるが、まだ自分が何者かもわかっていない。そして体は子供のサイズになり幼くなっている。思考レベルも。
おっちゃん「…喋れるか?」
三体のロボット「…」
「しっかしお前ら、この辺じゃ見ないタイプのロボだな。何型だ?んまぁしっかしなんでゴミ溜め場に突っ込んでたんだ?お前ら。…まあいいかとりあえず病院に運んでやるから寝てろ。」
三体のロボット「…」
中年ドライバーの心配の中、彼らの意識はまだ朦朧としている。
気づけば病室的な場所のベットに寝かされていた。
エース型ロボが先に目を覚ました。周りを見渡す。前のベッドには2人のロボ達が寝ていた。部屋にさっきの中年ドライバーが入ってきた。
おっちゃん「目ェ覚ましたか。大丈夫か?」
エース型ロボ「….。…?」
おっちゃん「…喋れないのか」
「…お前ら一体どこから来たんだ?この辺じゃ見ないタイプのロボだしな…。…まさか記憶喪失って奴か?」
エース型ロボ「…?…」
彼は自我が芽生え始めたばかりなのか、自分が何者かもわかっておらず、言葉の発し方も分からない。人間のような超高性能AIが搭載されていたはずだが、機器の異常発生によって体が幼くなるだけでなく、精神面でもその影響を及ぼしてしまったのか…。
おっちゃん「うーん。記憶障害っぽい気がするんだけどなぁ…。医者にもこのタイプのロボは見たことねえらしいし、内部構造が通常とは違うとか、内部機能がどうこう言ってて分かんねえつってて結局外傷だけ治されてベットに寝かしたって聞いたが…。」
エース型ロボ「…?……!…。」
おっちゃん「…どうやら言葉が発せないって訳でもなさそうな感じか…?こいつ」
エース型ロボ「…」
おっちゃん「おいクソガキ。"あっ"だ。あって言ってみろ」
エース型ロボ「……?……?」
おっちゃん「ほらここ。ここの。口。口使って。ここの。喉の。ここな?ここの喉の奥から出す感じで。はい!せーの!」
エース型ロボ「……っ」
おっちゃん「お?なーんだ出せんじゃねえか。それだよそれ。ほらもっと出してみろ」
エース型ロボ「…んぁ?」
おっちゃん「その調子!よし、明日からおっちゃんが言葉教えてやる!」
エース型ロボ「…んぉん?」
おっちゃん「明日も来るから寝て待っとけ!じゃあな!」
エース型ロボ「…ぁあい」
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彼の中で自我が少しづつ成長している…。
そんな彼の名は… "エース"
続く