プロローグ~旅立ちの日~
これは、あらすじに至る前の話…
今日は、家から旅立つ日だ。何故、俺が家から旅立たなくてはいけなくなった、もとい旅立つ事が出来るようになったか…それは、何日か前に遡る。
「突然ですが、今年でこの高校は廃校になります。」
「え、マジで!?」
そう、今年で俺が通っている高校が廃校になってしまうのだ。
「なんで廃校になるの?」
俺は、一年間過ごして馴染んだ先生に質問した。
「それはね銀次君、人数不足だからよ!」
先生は、4人しかいないガラガラの教室で堂々と答えた。
「堂々と言えることじゃないですよ先生…」
「つまり、今年中にこの学校から転校しなきゃいけないって事よね?」
「そう!各自両親と相談して転校先を今年中に決めておいてね!」
呆れる男子生徒と、怪訝そうな女子生徒に対して、先生は意気揚々と答える。
「なんでそんなに嬉しそうなの?」
「だって、やっとこの何にもない田舎から解放されるのよ!?嬉しいに決まってるじゃない!」
高校の教師がこんな田舎に容赦がなくていいのだろうか…近所のご老人が聞いたら非常に悲しみそうなことをいう先生。それを聞いた生徒のほとんどは呆れから、言葉が出てこなくなるだろう。しかし、俺は違った。
「わかる!その気持ち!いろいろな事から解放された気分になるよな!」
そう、俺は場合によっては、今の苦しみから解放されるのだ。というのも、この山の麓にある学校の近くには学校が全くない。つまり、確実に家から遠く離れた県外の学校に行くことになるのだ。よって俺はほぼ確実と言っていい程の確率で県外に出て一人暮らしをすることになるのである。これでようやく俺は、あいつの悪態から解放される。その喜びを胸にその一日、学校生活を過ごした。そして今、紆余曲折あったが向かう先が決定し、出発できるようになったのだ。
俺は親父や幼馴染に、しばしの別れの挨拶を告げ新しい世界への一歩を踏み出した。
頑張れ銀次、いつか銀次がここに帰ってくるまで、私は待っているよ…(by銀次の父)




