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古流武術異世界戦記  作者: タキケン
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不浄の地での休息

55話


 そろそろ日が暮れそうな時間となってきた。ここまでくる途中、アンデットモンスターとの戦闘が3度あったので全員疲労が溜まっている状態である。その様な状況でダグザが休息を申し出た。


「そろそろ日が暮れますじゃ!この辺りで結界を張って休息いたしましょうぞ!」


「そうしよう!休むことも重要だからな!」


 トールが真っ先に賛成した。思う存分暴れ回ったから疲れている様子だ。


「では、儂とレイナとハヤタで結界を張りますによって、他の者たちは休息場所と食事の準備をお願いしますじゃ!」


 ダグザの合図でそれぞれが休息の準備を始めた。



 食事を済ませ、全員が車座になって休息をしている。そんな時にカイが口を開いた。


「倒したアンデットモンスター達はどうなったの?」


「解りませんですじゃ・・・。その辺はレイナの方が詳しいですじゃろぅ」


 ダグザはレイナに話を振った。レイナは静かに話し始めた。


「通常の土地であれば成仏するのだけれど、ここ不浄の地では土地への呪縛がとてつもなく強いの。だから残念だけど、しばらくしたらアンデットモンスターとして復活するわ・・・」


「それじゃぁ、今までの戦いは無駄だったの!?」


 カイが残念そうにレイナに聞いた。


「そんなことはないわ!今休息している所や通ってきた道は数多の法術師が浄化をしてきた証であるの。本当に少しづつではあるけれど、浄化が進んでいることは確かよ!それは死霊達も一緒で何度も神聖な術に触れることによって土地の呪縛からいつかは解放されると思うわ!」


 レイナの目には何か決意の様なものを感じることができた。するとモンチが疑問を投げかけた。


「ところで、レイナは死霊使いなんでしょ!?それなら詠唱に時間を掛けず死霊達を使役すればいいんじゃないの?そっちの方が早く進める様な気がするんだけど?」


 モンチの意見に少しムッとしながらレイナが話した。


「そんな簡単なことではないわ!ここでは死霊の数が多すぎる!すべてを使役するなんて不可能だから!それに・・・、死霊達の使役はあまりやりたくないの・・・、ましてや死霊と死霊を戦わせることなんて、私には出来ない・・・。死霊達が可哀想過ぎる・・・」

「せっかく、この土地を通るのだから、少しでも浄化に役立ちたいと思っているの・・・。少しでも多く、そして早く成仏させてあげられるように・・・」


 みんなが無言でいる中、優司が口を開いた。


「レイナの言う通りでいいんじゃないか!この土地ではネクロマンサーであるレイナが一番の巧者だ!レイナの思いや指示に従った方がいいだろう!今まで通りのやり方で不浄の地を通り抜けよう!」


「儂も賛成ですじゃ!法術師として、天魔大戦を知る者として、少しでもこの土地の浄化に手を貸すことをしたいと思いますじゃ!」


 ダグザが全員にお願いするような感じで自分の気持ちを話した。その話に反対する者は一人も居なかった。

 そして優司がまた口を開いた。


「そうと決まれば何としてもリンを救出しなくては!リンが神霊召喚を使える様になれば不浄の地を浄化することができるんだろう?そういった神霊を呼び出して・・・」


 優司の話にみんながキョトンとしていた、するとダグザが驚いた様に話し始めた。


「そうですじゃ!それですじゃ!確かに、浄化の神霊であればこの地を清浄にすることが出来ますじゃ!なんで儂はそのことに気が付かなかったのじゃ!?」

「さすがは優司殿じゃ!」


 逆に優司がキョトンとしている。


「・・・おいおい、浄化の神霊が居るのかよ・・・。この世界のことがよく解らん俺だけが気づいたのか・・・」


 優司は気を取り直してみんなに言った。


「まぁ、そうと決まればゆっくり休もう!明日は早いから!」


 優司の言葉に全員がうなづいて休み始めた。ルイが寝ようとすると、隣にいたタケゾウがルイに言った。


「あ、姐さん!優司の旦那の隣が良いんじゃないですか?」


 するとルイがタケゾウを物凄い形相で睨み付けた。タケゾウは怖くなって後ろに振り向いて縮こまった。それを見てキヨタがタケゾウに注意をした。


「兄貴!そのことには触れちゃいけませんですぜ!さっ、寝ましょ」


 そうして全員が眠りについた。

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