新武器
夕食を終えた羅優喇は、食器を洗っていた。
表面の油を落とすと食洗機に次々入れていく。
食器は2人分しかなかったのでさほど時間はかからなかった。
食器を洗い終えた羅優喇は、再びAWOにログインした。
ログインした場所は噴水の前で、シュリはそこにいた。
シュリはラウラを見つけると顔を明るくして、近づいてきた。
「ラウラ君、さっきは食器も洗わずに帰ってごめんね。次からは手伝うよ」
「えっ、食器洗いできたの!?」
「それくらい出来るよ!!まあいいや。今日はどうするの?次の町に行く?それともここら辺でもう少しレベル上げる?」
「クラインのところに行って、武器がまだできてなかったら、ここら辺でレベルを上げよう。終ってたら、先の方の魔物を倒した方がレベルは上がりやすいから、次の町に進もう」
「分かりました」
ラウラとシュリはクラインのギルドへ向かった。
「おはようございまーす。クラインはいますか?」
「クラインに依頼でもしたの?クラインならさっき、最高傑作を作れたって言ってたよ。奥にいるから連れていってあげるよ。私はユンだよ。よろしくね」
ギルドに入ると、受付のところにいた女性が話しかけてきた。
「俺はラウラだ。よろしく」
「私はシュリ、です。よ、よろしく、お願いします」
「緊張しなくてもいいよー。じゃあついてきてねー」
ユンと名乗っていた女性についていくと、倒れているクラインがいた。ゲームの中なのでおそらく疲れただけだろう。
クラインはラウラとシュリが来たことに気付くと起き上がった。
「お、来たか。さっそく依頼の品を出してくぞ」
「ああ、頼む」
「よろしく、お願いします」
クラインは、短剣二本とシュリより少し大きな盾、そしてシュリの身長の半分より少し大きな片手剣を出した。
「これがラウラに頼まれた短剣だ。名は【冰剣】と【燕剣】だ。冰剣は、凍結の短剣を強化した、燕剣は、βテストの特典の1つを使って作った」
「いい剣だな。ありがとう」
「こっちがシュリに頼まれた武器だ。名は【聖なる盾】と【聖剣アスカロン】だ。両方とも聖なる杖を使った。能力は・・・まあ、後で見てみろ」
「ありがとうございました!」
「じゃあ、今回の請求書だ。こっちの世界で八週間で払ってもらえればいいぞ」
請求書にかかれていた額は13000Gだ。
「ほら、13000Gピッタリだ」
「まじか。即金は予想外だが、まあいい」
「昨日シュリに絡んでた奴に貰った」
「決闘に勝ったんですよ。アメリカのβテスターだったようで、装備と武器は沢山あったんですよ」
「そうだ、これも持ってけ。お前らの持ってきた素材で作った防具だ。こっちは無料だ。スキルレベルも上がったからな」
「ありがとう。次に何か買うときも頼らせて貰うと思うけど、そのときは宜しく」
「ありがとうございました!次買うときもよろしくお願いします」
「おう!またな!」
ラウラとシュリは店から出ると、噴水から次の町に向かった。