鍛冶師 クライン
トラフトに戻ると、ウルから電話がかかってきた。
『もしもし。ラウラ、今大丈夫か?』
「ああ、どうしたんだ」
『会ってから話すから、噴水で待ってろ』
「おいどういう・・・・(ぶち)」
「どうしたんですか?」
「なんで、俺の回りには勝手な奴ばかりなんだ。ああ、ウルから、俺の友達から噴水で待ってろだってさ」
「じゃあ、ここで待ってればいいですね」
「ああ、そうだな」
ラウラとシュリは噴水の前で10分ほどウルを待つと、大急ぎで走りながらやって来た。
「よう、ラウ、ラ?おい、隣の女の子は誰だ?」
「私はシュリです。ラウラ君とパーティを組ませて貰ってます。よろしくお願いします」
「彼女はお前の何なんだ?」
ウルはラウラに近づき小声で話しかけてきた。
「シュリは俺の・・・・何だろうな?あえていうならお隣さんか」
「お前の部屋のとなりに住んでんのか!?あそこかなり高かったよな」
「母さんの秘書代理の娘だってさ」
「そう言うことか。まあいいや」
「じゃあ何で聞いた」
「いいじゃん、いいじゃん。そうだ、鍛冶屋に連れてこうと思ったんだが大丈夫か?」
「シュリはいいか?」
「はい!大丈夫です」
ラウラとシュリがウルに着いていくと、ギルド【クリエイター ブラックスミス】と書かれた看板が見えてきた。
「おーい!クライン居るか~?」
「何だ!おお、ウルか。今日は何のようだ?」
「ああ、ラウラにクラインを紹介しとこうと思ってな」
「そこの嬢ちゃんか?」
「俺は男だ。それとウル、次笑ったら現実でも殴るぞ」
「すいませんでした」
ウルが謝ると全員が笑いだした。
クラインはドワーフにしたようで、体が普通より小さいが、でかいハンマーを持っている。
「よっしゃ、分かった。で、何が作って欲しいんだ?」
「俺には二本の短剣か小刀」
「私には、大きめの盾と剣をお願いします」
「分かった。じゃあ、明日の朝にでも来てくれ。それまでには完成させられる」
「「はい!よろしくお願いします!」」