朱莉
HAPPY NEW YEAR
明けましておめでとうございます。
年明け始めての投稿です。
今後ともよろしくお願いします。
ピンポーン
羅優喇がログアウトすると、インターホンが鳴った。羅優喇は独り暮らしのため玄関はチェーンをかけ、鍵を閉めている。
羅優喇は、チェーンを外し、鍵を開けた。
「はーい、どなたですか~?」
「こんにちは。本日隣に引っ越してきた冰艟朱莉です。引越の挨拶にき、ま、し、た?って、えー!!!!!」
羅優喇がドアを開けると、先程ゲームで会ったばかりの女の子がいた。名前を朱莉と言っていたので、ゲームでの名前は読み方を変えただけだったのだろう。
「あれ?さっきの男の子だ?」
「やあ、さっきぶりでいいのかな?俺は天城驪羅優喇だ。現実でも名前は変わらないから。まあ、いらっしゃい。上がっていいよ。お茶ぐらいなら出すから」
「はあ、ありがとうございます。お邪魔します」
羅優喇が言うと朱莉も家に上がった。
羅優喇はリビングへ連れていく。
「そこら辺に座ってて。お茶出すから」
「そうだ!先程はありがとうございました。私初めてゲームやったので、絡まれたときどうすればいいか解らなくて」
「はい、どうぞ。その事なら気にしなくていいよ。見てて気分が悪くなったから助けただけだから」
「それでもです。そう言えば、親御さんはどうしたのですか?日曜なのに仕事ですか?」
「親なら居ないよ。俺独り暮しだから。もしかして、年下だと思ってた?俺身長低いからね~。まあ、気にしなくていいよ。朱莉ちゃんでいいかな?ここに引っ越してきたっていうことは、朱莉ちゃんも高校に入学するためかな?」
「はい!初めて高校生だって分かって貰えました。私は秀英学園に入学するためにここに引っ越しました。今後ともよろしくお願いします。先輩?」
「ハハハ。先輩じゃないよ。俺も今年入学だよ。同じクラスになったらよろしくね」
「こちらこそ。そう言えば、羅優喇君もその機械持ってるんですね。母に希少なものだと聞いたのですが」
「母の会社。天城驪グループと言った方がいいかな?まあ、母の会社がお金を寄付してたようでね、その伝手で貰ったんだよ」
「あれ?私の母も天城驪グループですよ。しかも、時々秘書の代理もやってましたし」
「もしかして裕美さんの娘?」
「はい!そうです!私、母にここに行けって言われて来たんです」
「もしかして」
「まさか!」
羅優喇と朱莉は急いで電話を取り出し電話をかけた。
「もしもし、母さん。どういう事だよ!」
『そろそろ電話来ると思ってたわ~。朱莉ちゃんのことでしょ。どうせ隣の部屋も空いてるんだから、女の子に入って貰いたいなあ~、って思ってたんだけど、丁度裕美の娘さんも秀英学園に入学するらしかったからね~。満場一致で決まったわ』
「意味わかんねぇよ。ちゃんと説明しろ!」
『2人とも身長の低さをコンプレックスにしてるし、羅優喇は自分より身長が低い、または同じくらいじゃないと付き合わないって言ってたし、朱莉ちゃんも身長が近い人じゃないと嫌って言ってたみたいだから、丁度いいかなーって。付き合うのも、それ以上も私たちがいいって言ってるから大丈夫よ!それじゃあ、頑張ってねぇ~』
「ちょっと待 (ぶち)」
朱莉の方を見てみると、丁度電話が終ったところのようだった。
「(何か、あれを聞いたあとだと気まずい)」
「(あんなことを言われた後だと、恥ずかしいです)」
2人とも顔を合わせると、顔を真っ赤にした。