<第二章>・未成年の大人な主張
秋風……にしては寒すぎる空の下、蓮はひとりでに語った。
今となってはもう過去の話。
昔むかしの、おとぎ話のようなハッピーエンドには程遠い、むしろバッドエンドよりの自分の終わった人生の話を。
『……俺、生前の名前を佐原 将太って言います。
‘’蓮‘’は、悪魔になってから司につけてもらった名前で。』
石井は、何も言わず静かに頷いた。
『死んだのは……って、まさか自分で自分の命日を言う日がくるとは思いませんでしたけど。
……死んだのは、2年前の高校2年の春。17歳の時です。交通事故でした。』
そう、自嘲気味に話す蓮の横顔は、どこか吹っ切れた様子ですらあった。
『高校1年の夏辺りから俺、いじめられてたんです。
初めは無視したり、何されても気にしないようにして耐えてたんですど、それでも段々エスカレートしていって、ある時───確か、自分の弁当箱ん中にカッターナイフの刃が仕込まれてた時は、さすがに俺も怖くなって。』
それから登校拒否になっちゃいました、と蓮は笑ったが、石井は眉間にシワを寄せ呟いた。
『それ……下手したら怪我だけではすみませんよね?』
『まぁ…。でも、口に入る前に気付けたんでセーフでした。
ただ、母の作ってくれた弁当を残すのは、すごく気が引けたんですけどね。』
『……。』
もう、過去の話として笑い飛ばしたい蓮の気持ちも分からなくはない石井だったが、その表情はどこか重たかった。
『石井さん、そんなに恐い顔しないでください。
いじめって結局、そういうもんなんです。
後で周りに問いただしても、‘’ドッキリ‘’だの‘’遊び‘’だの、人が傷つくのを見てどうとも思わない、むしろその状況を楽しんでる奴等がいる。』
蓮は、小さくため息をつき、こう溢した。
『なんでもかんでも、‘’いじめ‘’って言えば許される世の中になっちゃったんです。
……暴力を受けたこともありました。全身アザだらけになって、口の中は切れ、家に帰れなくなるくらい。
お金を取られた事もありました。もうお前らに渡す金なんてないんだって言ったら、倉庫に閉じ込められたりもして。』
石井はただ黙って聞いていた。いや、この場で容易に言葉を発することが、今の自分には出来ないと悟ったからかもしれない。
『あの時は気付かなかったけど、よくよく考えれば、俺がされていたこと全部、犯罪なんです。
決して‘’いじめられた‘’なんて範疇では済まない、そんな事ばっかりで。
暴力、恐喝、拉致、監禁。
でも、組織と呼ばれる人間の集まりの中で起きてしまえばそれは全て、ただの‘’いじめ‘’になってしまうんです。
世に出れば例え未成年でも罪に問われるような事も、一つ敷居をまたげば、加害者である彼らは何をしても裁かれる事はない。
だから、逃げました。それが唯一の、正しい方法だと早くに悟ることが出来たから。』
しかし、さっきまで明るかった蓮の瞳は心なしか濡れ、その拳は固く握りしめられていた。
『……逃げて、現状はどうなりましたか?』
重々しい空気の中、蓮はゆっくりと口を開く。
『もっと、悪くなりました。
結局死んじゃう運命だったんなら………俺一人が、死ねば良かった。
逃げたりなんかしないで、誰にも迷惑なんかかけないで、俺一人が………。』
蓮の頬を、大粒の涙が伝う。
でも、悪魔である石井以外、街中にいる人々は蓮が泣いていても気にしない。いや、気にする事なくその側を通りすぎていく。
当たり前だ。
だって彼ら人間に、悪魔の姿は見えやしないのだから。
でも、なぜか……その光景を目にしていた石井は、例え蓮が人間であったとしても、彼らの目に写る存在だったとしても、きっと彼らはその歩みを止めることなどないのだろうと悟った。
いい大人がこんな道のど真ん中で突っ立って泣くなんて、と、好奇な視線すら向けられるような気がした。
冷酷で、残忍な人間は、きっと悪魔より質が悪い。
蓮は生前、運悪くもそんな人間達に己の人生を奪われてしまったのだ。親も、環境も、人も、自分自身で選ぶことなど許されないのだから。
ある人は言う。
『運命は、自分自身で変えることが出来る。』と。
確かにそうなのかもしれない。
生きることに努力もしなかった自分がこんなことを思える立場じゃないのは重々承知だが、それでもこの時石井は思った。
正直、その言葉は成功者以外、又は、恵まれた環境にいる人以外の心には響かないんじゃないかと。
その言葉に、素直に『うん、そうだね。』と頷ける人は、果たしてこの世にどれくらいいるんだろうと。
『運命は、自分自身で変えることが出来る。』
そう信じていたいけれど、そう信じていたけれど、結局自分も世の中に失望して、生きることに疲れ、その‘’生きていく‘’権利を放棄してしまった。
‘’環境‘’が人を作り、その作られた人の集合でまた、‘’環境‘’は造られる。
堂々巡りのこの世の中で、果たして何人の人間がその決められた負のループを善のループに切り替えることが出来るだろう。
『……蓮さん、僕で良かったら、最後まで話を聞かせてください。
思い出すのは辛いかもしれないけど、忘れることは多分出来ないんでしょうけど、それでも……。
独りきりの時に思い出して辛くなってしまうより、今ここで僕と一緒に過去を整理して、少しでも心を軽くしませんか?
いつまでもそんな奴等と過ごした時間のために、蓮さんが心を削られる必要はありません。
──違いますか?』
『はい……。』
蓮は、少し顔を上げて頷く。
緑川の家まではまだ距離があるので、話を聞くには十分だった。
石井は、歩き出しながら蓮の肩を優しく叩く。
今自分に──同じ悪魔であるからこそ出来ることはこれだと思い、蓮の背中をゆっくりとさすった。
すると、蓮は優しく笑い、
『こうやってまた、誰かに触れられる日が来るなんて。』
と嬉しそうに溢す。
しかし、その顔はどこか切なさを帯びていて、石井は思わず意図せぬ言葉を投げ掛けてしまった。
『蓮さんは……神路さんの事が、お好きなんですか?』
『え?』
質問者本人も聞くつもりのなかった内容。
もちろん、尋ねられた側である蓮も、あまりの唐突さに驚きを隠せないでいた。
『まぁ……嫌いだったら、代償のない契約なんて結びませんけどね。』
『で、ですよね…っ。すみません、変なこと聞いて。』
いえ、と蓮は軽く首を振る。
『ただ……司はどうなんでしょう。
司は、俺のこと………いつのまにか記憶から消えてしまうくらい、嫌いになっちゃったのかな…。』
何度目かの沈黙の後、蓮は石井に、自分が人間であったときの話を、生前、司と共に過ごした時間の全てを語った。
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『はーい、じゃあこのプリントはちゃんと親に見せるんだぞー。
じゃあ日直。』
『起立、──。』
一年四組の担任である緑川は、教壇に立ってそう言うと、ホームルームの時間を終えた。
礼も済み、四方八方へと人が消えていく。
部活に行く者もあれば帰る者もありで、気がつけば、一瞬にして教室が空になっていた。
『緑川先生。』
その一人の生徒の声に、緑川は足を止める。
『お、どうした?神路。』
そうやって屈託のない笑みを向けてくる担任に、司は内心毒づきながら、少し困った風を装って話しかけた。
『実はさっき、スマホをどこかになくしてしまって。
心当たりはいくつかあるんですけど、それでも見つからなくて……。
もしご迷惑でなければ、先生の携帯から私の電話番号を掛けて鳴らしてみたいなって思ってるんですけど、貸して頂くことは出来ませんか?』
もうこの教室に他は誰もいない。
携帯を貸してもらうなら、先生しかいない──という状況を作り上げた上で、司は行動に出た。
それに、幸か不幸か司に友達が少ないことは、担任であるこの男を含め、もはや周知の事実である。
他に借りろ──とは容易に言えない事も、司にはよく分かっていた。
『学校の公衆電話……じゃダメだよな、あれ固定だし。』
ちょっと渋る様子を見せた緑川だったが、日頃の優等生ぶりが功を成したか、ポケットからスマホを取り出しロックを外して、それを司に差し出してくれた。
『まぁ、神路のことだからないとは思うが……
先生のプライベート、あんまり探らないでくれよ?』
『もちろんです。見つけ次第、すぐ返しに行きます。
先生、ありがとうございます。』
素晴らしいほど心にもない笑みを向け、緑川の元を去る司。
そしてそのまま、理科準備室へと直行した。
──コンコン。
『どうぞ。』
牧田の声が聞こえ、司はそっと扉を開く。
『牧田先生、これのデータをUSBに。
出来るだけ早めにお願いします。』
開口一番、そう言って牧田に緑川のスマホを手渡すと、牧田は驚いたように司を見た。
『盗んできたんですか?』
『まさか。』
『じゃあ……』
『自分のスマホをなくしたから、先生の携帯から電話を掛けて、鳴らさせて欲しいって言ったら借りれましたよ?』
あくまであっけらかんとそう言い放つ司に、牧田の目は点になる。
『だから、ロックまで外れてるのか……。
いやぁ、実にお見事。』
牧田はしきりに感心しつつ、緑川のスマホにプラグを差し、そのままパソコンへと向き直った。
カチカチカチ。キーボードを打つ心地よい作業音が室内をゆっくりと充たす中、司は先程の質問に答えるために口を開く。
『あの、さっきの‘’恋‘’がどうとかって話なんですけど…。』
『あ、お聞かせ願いますか。
このままの体勢で良ければ、耳はそちらに向けていますので、是非。』
有り難いことに、今回の依頼に一緒になって真剣に取り組んでくれている牧田に頷き、司は話を進める。
『最初に言いますと、私は恋をしたことがありません。
後、すごく中二病な発言になってはしまうんですけど、多分これからもすることはないと思います。』
何故そう言い切ってしまうのか。
そんな空気を牧田から感じ取った司だったが、あまり気にせず、自分の話したいことだけを話そうと心にした。
『私には、やりたいことがあります。
具体的にはまだ定まってないんですけど、今こうやって牧田先生と動いているように、誰かの助けになる仕事がしたい。
困っている人を、一人でも多く救うお仕事がしたいんです。』
そして一呼吸置き、司は続ける。
『──だから、と言うのはあまりにも強引で未熟な判断だと言うことは分かっています。
でも、だからこそ私は、‘’恋‘’をする気は更々ありません。
多分、私だって器用な人間ではないですから、恋をすればその事で頭がいっぱいになったり、相手の事しか考えられなくなったりするのは目に見えています。
でも、私の人生は、たった一度きりしかないんです。』
その言葉に、牧田は静かに頷く。
『そんなたった一度きりの限られた時間の中で、私は、何度後悔してもいいから、自分の納得のいく生き方で最期まで走り続けたい。
例えやりたい事が実現しなくても、幼い頃の夢が最期まで叶わなかったとしても、それで後悔する人生なら別に何とも思いません。
でも、他の事に気を取られて、本来やりたかったはずの事を‘’出来なかった‘’とか、‘’やらなかった‘’と後悔する人生にだけはしたくないんです。』
だから、と司は最後に力強く言い放った。
『だから私は、恋なんていうそんな物に現を抜かしている暇があるのなら、一人でも多くの───困っている人や、助けを求めている人達に手を差しのべ続けたい。
私にとっての幸せは、きっとそういうことだから。』
はっきりとそう述べた司に、牧田は真剣な顔で頷いてくれた。
それがどこか、ただの同情ではなく、そういう意見もあるのかという納得だけではなく───自分の生き方を、神路 司という人生の在り方を肯定してくれたような気がして、なんだか司の顔は自然と緩んでしまっていた。
『って、こんなひねくれた考えをしてる女子高生、今どき珍しいですよね。
今なんか特に、青春真っ最中!みたいな淡い恋愛とかしててもおかしくないはずなのに。』
すると、牧田は笑ってこう返す。
『確かに、他の生徒に比べれば神路さんは大人びてるし、多少はひねくれた考えかもしれません。
でも、神路さんは芯の部分がちゃんとしてるではありませんか。
幸せの形は、人それぞれです。
誰かと一緒になって幸せだと感じる人もいれば、神路さんのように、限られた時間の中で一人でも多くの人を助けることに幸せを感じる人もいる。
例え周りに共感してもらえなくても、ただの強がりだと誤解を受けてしまったとしても、自分が幸せだと感じる道を貫けば、僕はそれで良いんじゃないかなと思っています。』
柔和なその微笑みに、司は胸が一杯になった。
この考えは元々、あまり人に認めてもらえるような生き方ではない。
むしろ、非難されるような考え方なのは司も重々承知していた。
口にしたことさえあまりないけれど、牧田の言うように、『きっと‘’恋‘’にトラウマでもあるのね。』と、まるでしたこともない‘’過去の恋‘‘を引きずって強がっているかのように誤解されたり、『こういう考え方の若者が増えるから、少子高齢化が進むのよ』と皮肉を言われてしまう事くらいは司にでも容易に想像がついた。
だからこそ、今まで口にする事が出来なかった。
『牧田先生は、恋をしたことがあるんですか?』
今、データを読み込んでいる最中なのか、牧田の作業が一旦止まる。
牧田は教師だが、司からすれば数年歳上の‘’人生の先輩‘’だ。
すると牧田は少し考え込み、
『僕は……っていうより、僕も、ないですね』
と苦笑いした。
『ないんですかぁ…。
牧田先生、確かにあんまり目立つ方ではないですけど、容姿も中身も素敵な人だから、絶対モテたと思うんですけどね。
って、私すごく上からですよね。すみませんっ。』
顔立ちも端正で、感情論で答えを出したりせず、相手の事をきちんと見ようとする素敵な人柄だ。
地味……ではあるけれど、この人の良さに誰も気付かなかった訳がない。
『いえいえ。
でも、そんな事言われたの初めてです。』
『そうなんですか?』
『はい。でも、得てして好きになって欲しい人からは、モテたりしないもんですよ。』
『……?』
首を傾げて不思議そうな顔をする司に、牧田は穏やかに笑って返す。
そうこうしているうちに、データの読み込みは終了したようだ。
パソコンからUSBを引き抜いた牧田は、デスクの引き出しからもう一つのUSBも取り出し、司に渡した。
『これは、緑川先生のパソコンのデータです。』
『ありがとうございます、牧田先生。』
『神路さん。』
『はい。』
すると、牧田は静かに司を見つめ、こう言った。
『神路さんのお話が本当なら、警察沙汰……になることは避けられないと思います。』
『はい。多分、そうなると思います。
牧田先生や、生徒のみんなにもきっと……迷惑をかける事になるでしょうし。』
しかし、司はしっかりと前を向いて言いきった。
『今回の事は、私みたいな部外者が関わっていいのかとても悩みました。もちろん、警察沙汰にしていいのかも。
だって、恋愛事情や家庭事情、そう言った類いの問題は、他人が勝手に踏み込める領域ではないですから。
でも、成人である教師と18歳未満の生徒の交際は、既に法律違反です。それに、今回はリベンジポルノまで加わってる。
正直もう、放っておけないところまで来ています。』
司は、二つのUSBメモリを鞄に入れ、緑川のスマホを握った。
『──それに。
緑川先生は気付いていないようですが、先生と白石さんだけの問題では無くなってきてるんです、今回の出来事は。』
緑川が白石に暴力を振るい、脅しをかけたりしなければ、白石はあの悪魔の口車に乗せられることも、乗せられたが故にクラスメイトをいじめる必要もなかった。
そして、何の理由もなくいじめられたクラスメイトが、あの悪魔と契約を結ぶこともなかった。
更に言えば、ハロウィンの日に小平美羽が男達に襲われる必要だって、あれどなかったのだ。
結果的に全て、緑川が起こした行動が原因で起きた事ばかり。
さすがの司も、緑川と白石の関係が交際関係に発展しなければ…とまでは言わない。けれど、間違った愛の形が、こういった事態を招くこともある。
第一、どんな理由があろうと、暴力を振るうこと事態が間違っているのだ。
なにせ今回の一連の出来事は、白石に対する緑川のDVが全ての始まり。
まさか、自分が振るった暴力がここまで広く他と関係してくるとは夢にも思ってなかっただろうし、緑川からすれば、悪魔絡みの話なんて想定外もいいところだ。
でも、例えそうであったとしても、‘’知らなかった‘’では済まされないし、司自身が済ませたりしないだろう。
何故なら、司が今回の出来事に気づかず、もしあの悪魔が予定通りにクラスメイトの命を奪っていったとしたのなら、事のきっかけを作った緑川は、遠回しに言えば殺人者だ。
もう、‘’個人的な問題‘’では当たり前だが片付けようもない。
『これは、ずっと前から私が声を大にして言ってきたことなんですけど。
善くも悪くも、自分の起こした行動や言葉一つで、思いもよらないところに影響が及んでいる事にみんな早く気付いてって。
ってかもう、そろそろ気付けよってくらいで。
今回の出来事も、はっきり言っちゃえばそういう話なんです。
だってこの世の中、‘’これは個人的な問題だから‘’とか、‘’家の事情に首を突っ込まないで‘’とか、‘’お前には関係ないだろ‘’とか、正直もうどれも通用しない。
ってか、そう言葉にしてしまった時点で、その問題はあなただけの問題ではなくなってしまってるから。
──正直、その事にどうして皆気づかないんだろうって、私は随分前からイライラしていますね。』
『……確かに、そうですね。
だからこそ、一人一人が自身の行動や言葉に責任を持つ必要がある。
いじめだって、どんな理由があれど加害者は被害者しか見えてませんから。
被害者が傷つき、家で何も話さなくなれば、その親御さんが心配をする。もしくは、いじめがきっかけで被害者が家で荒れるようになれば、一緒に暮らしているご家族の気分まで悪くなり、それがまた誰かに辛い思いをさせる原因になるかもしれない。』
その通りです、と司は頷く。
『自分の何気無い冷たい一言で、たった一つの馬鹿げた行動だけで、回り回ってどこの誰とも知らない人を死なせる可能性だってある。
または、自分のかけた優しい一言で、たった一度の親切だけで、見ず知らずの人を救えることもある。
世の中、知らず知らずのうちに、誰しもが殺人者にも救世主にもなり得る。
だから、全てを見通して行動することは無理でも、せめて───その自覚を常に持って、己の判断に責任を持って生きてほしい。
私は、そう切に願っています。』
最後まで堂々と持論を言い述べた司に、牧田は、どこまでも大人びて───とは、もう言わなかった。
神路 司は、もう大人だ。
いや、そこら辺の、ありもしない権力を振りかざしていびり散らしているような大人より、よっぽど常識を携えている。
『でも、今さっき神路さんが言った事を素直に分かってくれるような人なら、そもそもそんな馬鹿な行動は取りません。ですよね?』
すると司は、
『えぇ。だから───言葉で伝わらない人達には、実力行使で対抗する。』
と軽く拳を握りしめ、
『これを人は、‘’お節介‘’と呼ぶみたいです。』
なんて言いながら、口の端を不敵に上げた。




