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3日間休んでしまいすみませんでした。
俺たちが狩り場につくと、そこにはすでに大勢の人がいた。
「困ったな」
「どうして?」
「いや、フェルネは極力、耳や尻尾を他の人には見られない方がいいだろ?」
「そういえば、そんなことも言ってたね」
「ああ。だから、ここにいると全力を出せないと思ってな」
「そっか。なら、もう少し奥に行く?」
「そうだな。そうするか」
そして俺たちは、他のプレイヤーのいない場所を目指して奥へと進んでいった。
「ここなら誰もいないな」
「そうだね。じゃあ、やるか」
「うん!」
俺たちは索敵を始めた。
「あ! 右斜め前3体!」
「了解! “数多の敵に突き刺され”[マルチアロー]!」
いつの間にか、フェルネが高所から敵を探し、見つけた敵を俺がスキルを使いターゲットをとる。
「[狐拳風陣]!」
キュアァァァァァァ
そして、向かってきた敵をフェルネの範囲スキルで倒す。
この方法が定着していた。
「ふぅ。今回も問題なく倒せたな」
「そうだね。あ、もう少しでセーフティーエリアに入るみたいだよ」
「セーフティーエリアってことはボスが近かったりするのか?」
「どうだろう。あまりわからないけど、なんか強そうな気配はあるよ」
「なら、ここで休憩してから街にもどるか。短剣を装備しておきたいからな」
「わかった」
そしてセーフティーエリアに入ると、俺はアイテムボックスからポテトチップスとハーブティーを取りだし、フェルネと向かいあって地面に座った。
「「ほぅ」」
ハーブティーを一口飲み一息ついた。
「さてと、フェルネはこれ食べてて」
俺はフェルネにそういうと、その場から少し離れた。
「どうしたの?」
「いや、短剣を作ろうと思ってな」
「じゃあ、見てる!」
「いや、まだやったことないから、うまくできるかわからないぞ?」
「それでもいいの!」
フェルネはそう言って、俺にくっついてきた。
「わかったから、くっつくな」
フェルネを離すと、アイテムボックスから炉を取り出した。
「さてと、やってみるか」
俺は炉の前に座る。
《チュートリアルを開始しますか?》
目の前にウィンドウが出てきたが、いつものようにいいえを選択した。
俺はウィンドウを操作して、なにが作れるのか見ていった。
「へぇ。アクセサリーには1つから4つ、そんで、今作ろうとしてる短剣にはインゴットが3つ必要ということか」
俺はそう呟くと、とりあえずさっきドロップした銅のインゴットを1つ取り出した。
「腕試しに指輪でも作るか」
ちらりと横をみると、フェルネが顔を近づけてこちらを凝視していた。
こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。