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俺は完成したポテトチップスをアイテムボックスに入れ、かわりに赤いハーブを取り出して、ハーブティーを作った。
「うん。そこそこ上手にできたな」
「ほう。お主もそれなりにできるようになったようじゃの」
「うわ! いたのか」
いきなり後ろから声をかけられて、ビックリしながら声がした方向を向くと、どこかにいっていたと思っていたフェルネがいた。
「うむ。まだまだ、修行が足らぬようじゃが、最初と比べると格段によくなっているのじゃ」
どうやら、フェルネではなく、弥生だったようだ。
「そうか。ありがとな。そんなことよりも、今からポテトチップスを食べるが、いるか?」
「うむ、妾の分もあるのなら、ほしいのじゃ」
「じゃあ、リビングにいくぞ。それと、アクタもいるから、気がつかれないようにしておいてくれよ」
「わかったのじゃ」
俺は弥生にそう言うと、アイテムボックスから始めに作ったポテトチップスを取り出し、ハーブティーと一緒にリビングへと持っていった。
「お、リク。ちゃんと食べられるものを作ったんだろうな」
俺がリビングにつくと、アクタがそう声をかけてきた。
「まあな」
俺はそうかえすと、持っていたポテトチップスをテーブルに置き、ハーブティーを注いだカップをアクタと弥生の前に出した。
「ほれ」
「お、うまそうだな。でも、何で紫色なんだ? 紫芋のポテトチップスでも作ったのか?」
「いや、ジャガイモだ。正確にはジャガイモのようなものって言う名前だったがな」
「なんかすごくやばそうだが、大丈夫なのか?」
「知らん。フレイバーテキストを見るかぎりは美味しそうだったがな」
「わかった。なら、それを信じよう」
アクタは覚悟を決めたような顔をして「いただきます」と言いポテトチップス(塩)を一枚食べた。
「お、うまい」
アクタはポテトチップス(塩)を食べるとそう言った。
「そうか。なら俺も食べるかな」
うん。食べたことはなかったけど、それなりにうまいなら良いか。
俺はそう考えながら、ポテトチップス(塩)を食べた。
「おい!」
俺が食べると、アクタが突然多きな声を出した。
「なんだよ」
「お前、俺に毒味させただろ!」
「まあ、良いじゃないか」
「やっぱりか!」
「そんなに怒るなよ。ほら、この完成度5のポテトチップスをやるから落ち着け」
俺はそういうと、アクタの開いていた口のなかにポテトチップスを無理矢理突っ込んだ。
「ムグッ」
アクアは租借をして、口の中がからになると、
「おい、今、完成度5って言ったか?」
話をはじめた。
「ん? ああ、言ったな」
「もしかして、このポテトチップスもそうなのか?」
アクタはそういいながらテーブルの上にあるポテトチップスを指差した。
こんにちはyoshikeiです。
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