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「いやぁ、スゴかったねぇ」
「うんうん。まさかレイドボスで新記録だすなんて思ってなかったよ」
「そうそう」
グラミの街に戻されると、みんなは次々と落ちリアルで話はじめた。
「理巧斗君、最後のコネクトスキルスゴかったわね。それも最後の技を撃ったときなんてHP減ってなかった?」
長谷川さんがそう言った。
「ん? 理巧斗君?」
「あ、ヤバ」
長谷川さんは言ってから気がついたようだが、思いっきり間違えていた。
いや、実際は愛莉と理巧斗は同一人物なんだけどね?
「長谷川さん、もういいよ」
「あら、そうなの? まだ行けそうだったから、他に何をしようかと考えていたのに」
長谷川さんは少し残念そうにしながらそう言った。
「すいません、快斗さん。俺が理巧斗です」
「あれ? 愛莉ちゃんと理巧斗君って同じ人だったのか?」
「はい。そういうことです」
「なんだ。そうならそうと先にいってくれ」
「いや、気がつくかと思いましたので」
「その格好をしていたら気がつかないだろう」
「あら、そうでしたか?」
最後だけ愛莉の声で言ったが、理巧斗として言うとかなり恥ずかしかった。
「じゃあ、時間も遅くなってることだし、写真とっちゃおうか」
快斗さんはそう言って、カメラの準備をはじめた。
あのあと、俺は女子の選んだ服すべてに着替えさせられ、そのすべてで写真を撮った。
もう思い出したくない黒歴史が、ひとつ追加させたのだった。
あれから、みんなで食事を食ベて、解散となった。
そして、帰宅途中
「はぁ、疲れた」
大きなため息をつきながら、俺はそう呟いた。
「明日からはバイトもあるし、MSOにログインするか」
そういいながら家に帰り、一通り明日の支度などを終えると、ベッドに横たわりMSOにログインした。
お久しぶりです。yoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
本日から、連日の投稿を再開したいと思います。
今後ともよろしくお願いします。