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あの後、俺は弥生を送還し、街の外に出ていた。
理由はルコさんを運ぶための材料探しだ。
「うーん。あんなこと言ったけど、材料とか細かい部分は全く決まってないんだよな」
俺はそんなことを呟いた。
一応、車イスに似た物を作れれば良いと思ってはいるが、俺は車イスについて全くなにも知らない。
「まあ、材料がありそうな森にでも行ってみるか」
俺はイコタのいる森に向かった。
森に入ると、芋虫のようなモンスターや蝶のようなモンスター、物凄く防御力が高いがほとんど動かない繭のようなモンスターが多くいた。ごく稀に動物のようなモンスターもいたが、どうやらこの森は虫系のモンスターが大半を占めているようだった。
「ふぅ。それなりに倒したが、やっぱりこの矢だとほとんどダメージが通らないな」
そう呟いたとき、ふと思い出した。
そういえば、俺って短剣スキルとってたよな。それ使えばよくね?
その事を思い出した俺は、アイテムボックスの中身を見たが、あいにく短剣はドロップしていなかった。
「仕方ない。街に戻るか」
俺は短剣を買うため、街に戻ることにした。
その途中で、車イスについてネットを使い調べていくと、組み立てるだけなら簡単に出来そうだった。
街に戻り、どこで短剣を手に入れようかと考えていると、右上の時計が目に入った。
ヤバい! もうすぐリアルでも8時を過ぎる!
俺は学生で、学校は夏休みに入っているが、怠けすぎるのもダメだろう。そう思った俺は、アクタの家に行き、ログアウトした。
長くやり過ぎたな。次回からはしっかりと注意しよう。
そんなことを考えながら・・・
こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
次回の更新は6月11日午前9時です。