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「早く説明してくれ」
「何をそんなに急いでるんだよ」
俺がそう聞くと、アクタは当たり前のような顔をして言った。
「なにって、この話が終わったらボスに挑みに行くんだろ? 早くいきたくてうずうずしてんだよ」
どうやらアクタはかなりボスに挑戦することが楽しみのようだった。
俺はそんなに乗り気ではないし、メンバーが集まるのかということも気になった。
「なあ、こんなに急でメンバーは集まるのか?」
「なに言ってんだ? メンバーならもう揃ってるだろ?」
俺はアクタにそう言われ、辺りを見回したが俺とアクタ以外誰もいなかった。
「どこにいるんだよ」
「いや、だからここに揃ってるんだよ」
「俺とお前しかいないはずだぞ?」
「当たり前だろ? なに言ってんだ?」
俺はようやくアクタの言いたいことがわかった。
「まさか、俺とお前だけで行くのか?」
「おう、もちろんだ。出来るならあの子も一緒に行ければいいがな」
「あの子ってもしかしなくてもフェルネのことだよな?」
「そうだっけ? お前がテイムしたモンスターのことだ」
「そういうことか」
どうやら、アクタは俺とフェルネとの3人でボスに挑戦する気でいるようだった。
まあ、アクタは一度言い出したら聞かないから、仕方ないか・・・
俺は諦めて、同行することにした。
フェルネごめんな
と、心のなかでフェルネに謝りながら。
「じゃあ、次こそは本題に戻って、詳しく話してもらうぞ」
「わかったよ・・・」
俺は、はぁ、とため息をついた。
そして、話始めた。
「この街に雑貨屋ってあるだろ? あの、ちょっと古い感じの」
「ああ、確かにあるな。ギルドで大抵のものは揃うから行ったことはないが」
「ギルドってそんなにすごかったのか」
「もちろん。生産用の道具や素材も売ってるぜ?」
「そうか・・・」
そんなことも知らなかった俺は少し落ち込んだ。
「で、続きはどうなったんだよ」
「ああ、悪い」
俺はアクタに急かされて、続きを話始めた。
「そこの店主のクエストをクリアしたら、イコタって言うモンスターを探せってクエストになってな、その途中でフェルネが仲間になった」
「まさかそのクエストって、隠しクエストだったりするか?」
「ああ、確かそうだ。それと、モンスターを探すのは後ろの方に括弧書きで裏ってついてたぞ」
「そうか・・・」
アクタはうなだれて床に手をついた。
本日はこれで最後です。
ありがとうございました。
次回の更新は明日の午後5時ごろになると思います。
いつも通りの時間に投稿できず、すみません。
結局ストックができなかった・・・