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なるほど。必ず召喚し続けるという必要はなさそうだな。
「おーい、りく~」
遠くの方でフェルネが手を振っているのが見えた。
「どうしたー」
そう返事をすると、フェルネはこっちに駆け寄ってきた。
「りく、マジックバックとか持ってない?」
「マジックバック?」
「あ、そっか、知らないんだ」
「ああ」
「じゃあ、説明したげる」
「おう」
「えっとね、マジックバックってのはね、りくたちが持ってるアイテムボックスみたいなものだよ。
でもすこし違うところがあってね、アイテムボックスは沢山入るけどすぐには取り出せないでしょ?でも、マジックバックは入る量は少ないけど、すぐに取り出すことが出来るの。まあ、すぐって言っても、ホルダーとかについてるやつの方が早いのは当然だけどね」
フェルネはお母さんがそういってたんだよと言うと、笑った。
「そうだったのか。で、なんでマジックバックが必要なんだ?」
「りくたちはアイテムボックスがあるけど、私たちはないんだ。だから、それがないとモンスターを倒したときに出るアイテムを毎回手で持ってこないといけないんだ。でもそれだと、離れて戦うときとかはすごく大変でしょ?だから、あったら嬉しいなーって思ってね」
「そうか。じゃあ、どうやったら手に入るんだ?」
「たしか、クアドルの街で作られてるってお母さんは言ってたよ?」
フェルネが言い終わると同時に
ポーン
と音が聞こえ、目の前にウィンドウが出現した。
《ASクエスト:マジックバックを作りに》
ウィンドウにはそう書いてあった。
「ん?この音ってクエスト?」
「ああ、そうみたいだ」
システム音も聞こえるのか。そう言えば、フェルネには俺の出しているウィンドウも見えるんだよな。
そんなことを思っていると、案の定フェルネがクエストについて読んでいた。
「へー、珍しいね。アナザーストーリークエストなんてほとんど出ないはずなのに」
「アナザーストーリークエスト?」
「うん。アナザーストーリークエスト表示ではASクエストってなってるけどね。このクエストはストーリー形式になってて、クリアするまでが長くて大変らしいよ。まあ、期限とかはないしあせる必要もないと思うよ」
フェルネは笑いながらそう言った。
きっとイコタから聞いたんだろうけど、イコタって誰からこんなこと聞いていたんだろう。
こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヤバイです・・・
ストックがありません・・・
そんなこんなで、明日は投稿できないかもしれません。本当にすいません!
出来る限り頑張りますので、よろしくお願いします。
今後ともよろしくお願い致します。
次回の更新はたぶん5月16日午前9時です。