30
いつの間にか30話・・・
「ちょっと待て!俺は男だぞ!? それでもいいのか!変なことするかもしれないんだぞ!」
こんなことをいっているが、俺はロリコンじゃない。
俺は暑くなってしまった顔を隠すようにしながら、そう言った。
「え?なにいっているの?貴方は女でしょ?」
忘れてたー!
普通に生活できていたし、あまり性別のことを気にしてなかったから、すっかり忘れてた!
このアバターは女じゃねぇかよ!
なんか嫌な予感しかしないけど、仕方ないか・・・
「わかったよ。ただし条件がある。俺のことは名前で読んでくれ」
「わかった!私をりくの物にして!」
こいつ連れて行っても大丈夫なのか?
ものすごく心配になってきた。
「じゃあ、テイムのしかたを教えてくれ」
「ありがとう!えっと、テイムスキルがあるはずだから、それを取ってくれればいけるはず」
「わかった」
俺はスキルの取得欄から、テイムスキルを取得した。
「取ったぞ」
「じゃあ、私がもとの姿に戻ったら、頭にてをのせてスキルを使ってね」
「もとの姿?」
「私の今の姿は、スキルを使って化けてるの。だからもとの姿は狐。でも、その姿だと人の言葉をしゃべれないから、MPを消費してこの姿になってるってこと」
「そうなのか」
「じゃあ、戻るね」
妖孤は光に包まれ、その光が収まるとそこには小さな狐がいた。
俺は狐の頭に手を乗せ[テイム]を使った。
すると、目の前にウィンドウが出てきた。
《妖孤のテイミングに成功しました》
《名前をつけてください》
「じゃあ、フェルネで」
そう言いながら、俺はウィンドウに“Ferune”と入力した。
すると、フェルネはまた光だし、そこにいたのは九尾の狐だった。
九尾の狐が コン と鳴くと、光に包まれすこし大きくなったフェルネがいた。
「ふぅ、終わったみたいだね」
「そうみたいだな」
フェルネの後ろには、9本の尻尾があった。
「なあフェルネ、お前って九尾だったっけ?」
俺がそう聞くと、フェルネは はぁ とため息をついた。
「元々は違ったよ。でも、りくの物になって名前をつけてもらったときに力が湧いてきて、気づいたら九尾になっていたんだ」
「ひとついいか」
「なに? 九尾のことは私もわからないよ?」
「いや、その事じゃない。フェルネの表現のしかたが危ないってことだ」
「?」
フェルネは首をかしげた。
「あー、誰かの物になるとかそういう表現のしかたをするなってことだ」
「なんで? 実際テイムは主と従者の関係になることだから、私はりくの物になるって表現が正しいと思うけど?」
「なんでって、俺が恥ずかしいから?」
「わかった、だったらやめる。あと、疑問系だったことに突っ込みはいれないであげるね」
「はいはい。あと、1つ言っておくぞ。俺はフェルネをテイムしたが、俺とお前は対等な関係だと思っている。フェルネは色々な場所にいきたい。俺は仲間が必要。この2つの利害が一致している限り、俺とフェルネは仲間で対等な関係だ。わかったな?」
「うん」
フェルネは尻尾をゆらゆらと揺らしながら、そう言った。
こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
次回の更新は5月14日午前9時です。