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箒星  作者: 奇文屋
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STORY2

 照らされた十字架形がくるくると宙を舞うのがとても綺麗でと魅入っている私とは違い、互いに手を出して取り合う男達。

互いに牽制しあい手にする事は出来ずに床に落ちる。

キィィン、と響く音を響かせながら私の足元に。

「マジ?」

 殺気だった男達が奪い会う物が私の足元に。

ど、どうしよう。

見れば男達は睨みあったまま動かない。

うわっ。どうしよう?

足元のそれを見る。月明かりに照らされ白銀に輝くソレを手に取るな、と言うのが無理な話だ。

 二人は私の動きに気付かない。

ゆっくりと床に手を伸ばし、ソレを手に取る。

私の指先から肘より少し長く十字架の様な形で小型。

軽く、丈夫そうな材質。

なんだろう?

手に取った感触は金属とは違う印象を受けた。

何気なく装着して見る。

「おい。それを渡せ。そうすればお前に何もしない事を誓う」

 槍を持った男が見てはいないが気付いた。

「俺も同じ条件を出そう」

 条件が同じなら、最初の持ち主に返すのが常識じゃないの?

「えっと」

「悩むならコイツをやってから渡して貰おう」

 斧を持った男が攻める。

槍を持った男は防戦に回る。

響く剣戟が一撃の重さを物語っている。

槍の男が体勢を崩す。

振り下ろされる斧。

「ヤバッ」

 そう思った瞬間、私の腕が勝手に動いた。

「え、うわ!」

 光りを纏い飛んでいく。

「かはっ」

 少し息苦しさを感じる。

男達の間を光りを残して駆け抜け放物線を描いて私の左腕に戻ってくる。

それに驚いたのは私よりも男達の方だった。

「え、何?」

 二人の男が私に向ってくる。

「え、きゃっ!」

 槍の男が私を抱えて走り出す。

「大人しくしてろっ!」

「抱えながら俺とっ!」

「あっ!」

「うおっ!」

 左手に装着したソレは再び斧の男に向かって飛んでいく。

また? ちょっと苦しさを感じた。

避けた事で遅れる斧の男。


「ふぅ」

「あのぉ……一体何が」

 じろり、と睨まれる。

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