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しょーとすとーりーず20

隆起している。

繁くアオの流レはミドリ懸カッて萌葱に靡き混じりたる赭茶ハ粘着に沸き出で多量に噴き出すマグマなる怒りの運動態カタマリシ高台の泉、銀色がハシッタ、銀に疾走しアオと赭茶の混濁の海ニ喰イ刺差ッテ墜チ混ンデイッタ。


自動生成、土砂、ヒロガリユク次元の限界領域。


外側セカイは、絵画の即興をショーとしている、その画布内にて私は存在している。


滴っている、どろりと顕れて下方へ滑べり墜ちコム頃合サラサラと渇いてポタポタ満たす表面を揺らして肥大スルマデには一瞬である、銀の滴りが、私を占領した、脳内映像と現象と識別不可能な状態が目の前を塞いだ。


ぶくぶく溢れ孵る、萌葱環を拡げきった途端カサカサに固まってシマッタ。

萌葱色/赭茶の接着が細部マデ滞りなくたもとを分かち、混濁ならぬ混濁を魅了している、遠く延びヒロガル湖畔は硬質を照らして凝然とユレ、絡み、縺ツレ、極微な絲どおしの婚姻は底へ底へと深く密着にて充ち溢れた。


私はずしんと重たい斜面を鈍く削った。

萌葱と赭茶、どろどろな湿地、銀がありふれ一面を飾り眩ブしくテ景色を奪う、萌葱と赭茶のぬめりやべとつきがまた輪郭し、銀が刺刺ッテイル。


高度なツールによる解析と構築世界。

ソレヲ知っているのはもしかすると私だけの可能性だってある。

何故なら、次元の外側の知生体はヘタすると、我々の文明の為せるすべてにおける、もっとも下位なる仕業ですら認識できぬ確率があるほど、我々と外側世界のレベルの開きは莫大である。

現象にあらわれぬトウメイする全てのツール、私の脳内にヒロガル世界。

脳の独自性と脳内映像との対話、遊戯、対戦、それらが私とツールの齎す、共存、脳内世界である。


外側世界ナル彼、は、如何なる意図であるのか、私をこのカンバスに投与した。

我々と外側世界をツナグ、因縁の歴史は深く長大なイベントである、多種多様な大銀河を描き導いた道のりなのであるから。

今回私に託された彼なりの願いや思惑が何なのであるのか、それを掴むには未だ日が浅く確定できない。


私は次元の謎に由来する。


私が次元の境界を跨がされ、彼の興行する演し物の芸人として単に託された存在だという事実を否定する気は更々ない。

それに、私が次元の謎、もっと正確には、次元の矛盾、を、捉える知性をもち得ないことや、真摯に受けざるを得ないその不可能性をあっさりと乗り越え、彼らが、我々を彼ら各個人ソレゾレの商売道具たる一枚の画布にうみ胎したる奇跡の存在たることは紛れも無いことである。


簡潔に、彼らは我々次元を超えた神性であり、我々には彼らに先んじた知性である、という比較、であり一致、であるという。


我々と彼らニナルワレワレニハ約束上に成立する、契約ジタイ、ヲソレゾレ演ジルバカリデアル。


我々とは、彼らにとって、何かしらの役割、特性があるために配属され、しかも不可欠要員とされているビジネスの重要素であり、言い放ってシマエバソレ以上の代物ですらアリエナイ。

ああ、焦れったい。

コンナニモ誕生や死後、存在は果てしなくも狂おしく迫りクル動悸デアル、というに。

馬鹿げた道化の涙ナルメイキャップホドにしかみたぬデアル、というのは。


土砂が勢い込みにょきにょき地殻を破ブる、銀は冴え萌葱は怪ヤシ赭茶漂う。


私はソレラを避けている。


私の思惟の記録、脳内で完璧に行われていくこの活動の刻印をこの現象の実体に返還せんコトを私は願うのであるが、無秩序極まらぬこの自動生成との格闘に平静なる記録用紙を見出だすのは不可能である。

丸でガキの砂場アソビダ。

彼の一流は、裏切りなのである。

ある法則へと靡く、ソレハ裏切りへの土台でしかなく、裏切りに固められた土台はドダイ土台デハナク、ソノドダイを裏切りが裏切りを覆い包み込んで生成を続けるのダカラ・・・


高度なツールをもってして、尚も計るコトのできぬ予測の数々、ウラをカカレコチラがウラをカケバオモテをカカレたりウラをカイタリ、掴んだ途端にヌラリぬけていく。


不規則の規則は無限デアル。

唯一、我々のツールに計算不能たるコト、ソレハ無限大の積、である。

ソノカベを貫かぬ限り、我々に、次元の跳躍はやってコヌ、だろう。


猛威なる神性の脅威。

ナアニ、馬鹿なのだ。

彼ら、単なる、馬鹿。


私は、隆起生成する萌葱色の粘体に、赭茶けた液に、乳状の銀に、


「ばか」


と書いた。

すぐさまに解どけ霧散しゆく、ばか・・・




私の脳内世界に、日がな夜がな顕れる美しいイメージ。


私の脳内世界では、彼らの生きる外側世界の、誕生の瞬間それから死後世界、を、いとも簡単におもい描くコトが出来、ソレハ鮮明に刻印されてモウ頭より離れない。

ソウナッテクルト、また、これ以外にも、複数、無限数のセカイの死生のヴィジョンの奔流が私を満たし魅了しこばりついてナラナイ。


無限。


そう、無限、無限大の積、次元の城壁、馬鹿・・・


「ばか」


とさけんだ。


ばかは跳躍スル、死生の、無限大の難問を。


彼、道化か?

そう、私も道化。


跳躍は宇宙にあって宇宙は跳躍する、跳躍にはじまった宇宙が跳躍する細部によってはじめて宇宙と為されていく、だから、私も彼も宇宙であり、跳躍こそ宇宙。


壁がある。

両者を隔てているそれは深淵であって果てしない。

それは鏡である。

両者を共に写しあげ、この上なく実在させるのであるに、しかしその両者が見詰める視線の先には、対峙の側なる両者共におらず、ただ自分とジブンの姿だけがじぶんの瞳へと映り込んでいるだけである、そう、鏡は結局じぶんの瞳であり、そこに顕れた現象ばかりを世界としているこの現状あって、自分の次元だけがじぶんの拠り所であるが、であるためにこそ、私は世界を超えられずにいる。

世界が世界を跳躍出来ずに時は逼る。

跳躍と跳躍の失敗、跳躍の否定と現象、現象の否定に興る跳躍世界。

世界よ、跳躍するんだ。

宇宙は、跳躍のために、世界を世界というカタチにて存在させているのだ。

そのために彼と私は道化る、ばか・・・。



不完全世界にこそ奇跡の土壌を嗅ぐ、私、彼が不完全であるから、世界が生々しく立ち現らわれている。

現状が見える、現象がみえる、ありきたりの慣性のレベルに見出だす特別。

彼と、私を結ぶ線。

彼が見出だす、私が見出だす。

現実は実体に実態する。




彼は私のつくる透明なカプセルを半透明にて諒解している。




隆起している。

私にとっての紛れもない現実、萌葱と赭茶と銀に染まった土砂や土砂崩れの生成や流転が、生命、相克、蠢くオゾマシサとして、私の背すじにぬらぬらはり付いてしまっている。


私は私の総てであると断言するに憚らぬ透明スルヒロガリのツールに神経をすべて委ねた。

透明なヒロガリのなか、ゆいいつ、の実体がトウメイ、ノ地平線、のハルカを遮る・・私である。

私がばらばらに転がって、散らばって、死んでしまう。

半透明なるわたし。

透明と半透明なる私の部位の境界線を注視しているとコマゴマした半透明した私がたくさん粒子の氾濫みたいに豊富に産まれ溢れている。

コマゴマした半透明なる私たちが、とても数えきれないかずで、半透明なるカプセルとカプセルとカプセルとカプセルとカプセルとカプセル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


半透明なる私、半透明なる私が生み出す半透明なるカプセル・・・は、すべてが枝分かれする宇宙と宇宙の結晶である。

半透明の宇宙。

透明なる私の脳内世界。


世界のヒロガリに乗り、宇宙の涯てを透明な計算力で弾く。

瞬時に到着する究極世界。

残念ながら、それをいまより実体へと描き、刻み魂める能力が、ない。


透明だからこそ、瞬時にヒロガル。



絵画はテラテラと光沢を開拓シツヅケテイル。

光と陰翳の表現を、印象のシャッターで凝縮し魂メテイク。


作者たる彼の脳内が宿サレタヴィジョンの化身とて働いて、彼は絵画を生き生きまざまざと描がき続け顕し手を加え耕し起こす。

やっぱり、世界は出たとこ勝負である。


山吹の光沢する球体が、ぐるり環をなして花びらのようにならんでいる、のみならず永遠の無限運動を繰り返している。


観客がここにきて作者の意図なき意図の透明な無限大なるヒロガリのヴィジョンと同化し分離し、読み取り、予言し、みずからにヒロガッテユク・・・・・・

作者、ウゴカズとも、最早、絵画はウマレ変化し変幻する、作者の脳内へ、爆発し、咲き乱れる、観客の脳内へ、眼を綴じる、綴じれば綴じるほど、益々鮮明に彩り形作り運動しトマラナイ。




そこには、カンバスがういている、実体というより、むしろ、半実体である。

透明世界である。

透明なる彼、透明なる群衆、透明なるカンバス。

その内奥に、半透明と透明世界がヒロガッテおり、宇宙が、次元が、郁々層をナシテ、息づいてトマラズにいる。


私がいる。

透明なツール、内、私・・・最強。

半透明に刻みゆく、いつか、生きた手応えなる世界を、透明のなかへとうつしダセル瞬間を夢見て。



実体へと刻まれる半透明なる刻み、光沢を蠢ごめかす絵画なる風景、実体、透明、半透明次元、次元の橋渡し、うつりこむ彼、と私。

宇宙、群衆に直感する精魂。


私はかんがえる。

彼も、また、かんがえる。


隆起している、カンバスにむかって、カンバスのむこうへ、カンバスのむこうから、次元を跳躍して。



宇宙へ、群衆へと。





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