詩 色を失った僕と、不変じゃない世界
色を失った僕は 世界に絵の具をつける事を忘れた
今までは感情に従ってやっていた ただの普通の事
それができなくなるのは 呼吸の仕方を忘れるに等しい
だから生きている僕の体はおかしいので
本来のあるべき姿に戻る事にしたのです
退場しようか ふさわしい場所はどこだろう
幕引きくらいなら ほんの少しの色を足せるかもしれない
識別なんてできやしないけど
空から墜落する 本来は飛べたはずの鳥
生き残って 失敗してしまった僕の代わりに
何かが書き換わってしまったようで
迷い込んだのは不変だったはずのルール
世界の規則が変わりに変わってしまったよう
ふらり ふらり 迷い込んだ世界
そこはよくあるラノベの異世界ではないけれど
確かに現実とはかけ離れた世界で
魚は地面に潜るし 花は笑う
空は落ちてくるし 虹は七色じゃない
その世界では呼吸の仕方を思い出せる気がした
これが泡沫の夢ではありませんように




