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『サボりの美学は雪杉さんに学べ』  作者: 白隅 みえい
第4章:サボりは共有財産
19/21

Lesson19「会議室昼寝事件」

Lesson19「屋上昼寝デート(後編)」


穏やかな昼寝時間が過ぎて、僕は自然と目を覚ました。


隣を見ると、雪杉さんはまだ眠っている。寝顔がとても穏やかで、見ているだけで心が和む。


「んー……」


雪杉さんが小さく伸びをして、目を開けた。


「あ、起きちゃいました」


「お疲れ様でした。よく眠れましたか?」


「はい、とても」雪杉さんが嬉しそうに微笑む。「上村さんと一緒だと、深く眠れます」


「僕もです」


僕たちは起き上がって、再び並んで座った。


「海風、気持ちいいですね」


「はい。午後の風は、朝より優しい感じがします」


雪杉さんがだしフラスコを取り出す。


「目覚めのだし、いかがですか?」


「お願いします」


温かいだしを飲みながら、僕たちは港区の景色を眺めていた。


「上村さん」


「はい?」


「今日のこの時間、とても特別でした」


「僕もです」


「また明日も、一緒に昼寝しませんか?」


雪杉さんの提案に、僕は即座に答えた。


「ぜひ」


「やった! じゃあ、明日はもっと快適になるように……」


その時だった。


「ピロピロピロ……」


突然、けたたましい音が鳴り響いた。


「え?」


僕のスマホから、緊急地震速報のアラームが鳴っている。


「緊急地震速報!」


「地震?」


その瞬間、ビルが小刻みに揺れ始めた。


「きゃあ!」


雪杉さんが驚いて、僕にしがみついてきた。


「大丈夫です、大丈夫です」


僕は反射的に雪杉さんを抱きしめた。


揺れは10秒ほどで止まったが、僕たちはそのまま抱き合っていた。


「もう止まりましたね」


「はい……」


雪杉さんが僕の胸に顔を埋めている。


「すみません……怖くて……」


「いえ、大丈夫ですよ」


でも、僕たちはなかなか離れることができなかった。


雪杉さんの髪からシャンプーの香りがして、僕の心拍数がまた上がってくる。


「上村さん……」


「はい?」


「また心臓の音が早くなってますね」


(今度は地震のせいじゃない……)


「そうですね……地震で驚いて……」


「そうですか……」


雪杉さんがゆっくりと僕から離れる。


「でも」雪杉さんが照れながら言う。「上村さんに抱きしめられて、安心しました」


「そうですか……」


「はい。とても温かくて、守られてる感じがしました」


雪杉さんの言葉に、僕の顔が熱くなった。


「ありがとうございます」


「こちらこそ。咄嗟に守ってくれて……」


僕たちは少し気まずい雰囲気になった。


「そろそろ、下に降りましょうか」


「はい」


屋上から降りる途中、雪杉さんが言った。


「上村さん」


「はい?」


「今日のこと……」


「はい」


「とても特別な時間でした」


「僕もです」


「地震は怖かったですけど……」雪杉さんが恥ずかしそうに続ける。「最後の、あの……」


「抱きしめたこと?」


「はい……嫌じゃありませんでした」


雪杉さんの告白に、僕の心臓がまたドキドキし始めた。


「僕も……嫌じゃありませんでした」


「よかった……」


僕たちはオフィスに戻った。


「お疲れ様でした」蓮見さんが声をかけてくる。「地震、大丈夫でした?」


「はい、大丈夫でした」


「屋上にいたんですって? 怖かったでしょう」


「はい、少し……」雪杉さんが答える。


「でも、上村さんがいてくれたので安心でした」


蓮見さんがニヤニヤし始める。


「そう。上村君がいてくれて、よかったわね」


「はい」


その日の午後、僕たちはお互いを意識しながら仕事をしていた。


地震での抱擁が、僕たちの関係をさらに一歩進めたような気がする。


#オフィスラブコメ #社会人 #ラブコメ #現代 #星形にんじん


※この話は全てフィクションであり、実在の人物や団体などとは一切、関係ありません。


※AI補助執筆(作者校正済)


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