Lesson19「会議室昼寝事件」
Lesson19「屋上昼寝デート(後編)」
穏やかな昼寝時間が過ぎて、僕は自然と目を覚ました。
隣を見ると、雪杉さんはまだ眠っている。寝顔がとても穏やかで、見ているだけで心が和む。
「んー……」
雪杉さんが小さく伸びをして、目を開けた。
「あ、起きちゃいました」
「お疲れ様でした。よく眠れましたか?」
「はい、とても」雪杉さんが嬉しそうに微笑む。「上村さんと一緒だと、深く眠れます」
「僕もです」
僕たちは起き上がって、再び並んで座った。
「海風、気持ちいいですね」
「はい。午後の風は、朝より優しい感じがします」
雪杉さんがだしフラスコを取り出す。
「目覚めのだし、いかがですか?」
「お願いします」
温かいだしを飲みながら、僕たちは港区の景色を眺めていた。
「上村さん」
「はい?」
「今日のこの時間、とても特別でした」
「僕もです」
「また明日も、一緒に昼寝しませんか?」
雪杉さんの提案に、僕は即座に答えた。
「ぜひ」
「やった! じゃあ、明日はもっと快適になるように……」
その時だった。
「ピロピロピロ……」
突然、けたたましい音が鳴り響いた。
「え?」
僕のスマホから、緊急地震速報のアラームが鳴っている。
「緊急地震速報!」
「地震?」
その瞬間、ビルが小刻みに揺れ始めた。
「きゃあ!」
雪杉さんが驚いて、僕にしがみついてきた。
「大丈夫です、大丈夫です」
僕は反射的に雪杉さんを抱きしめた。
揺れは10秒ほどで止まったが、僕たちはそのまま抱き合っていた。
「もう止まりましたね」
「はい……」
雪杉さんが僕の胸に顔を埋めている。
「すみません……怖くて……」
「いえ、大丈夫ですよ」
でも、僕たちはなかなか離れることができなかった。
雪杉さんの髪からシャンプーの香りがして、僕の心拍数がまた上がってくる。
「上村さん……」
「はい?」
「また心臓の音が早くなってますね」
(今度は地震のせいじゃない……)
「そうですね……地震で驚いて……」
「そうですか……」
雪杉さんがゆっくりと僕から離れる。
「でも」雪杉さんが照れながら言う。「上村さんに抱きしめられて、安心しました」
「そうですか……」
「はい。とても温かくて、守られてる感じがしました」
雪杉さんの言葉に、僕の顔が熱くなった。
「ありがとうございます」
「こちらこそ。咄嗟に守ってくれて……」
僕たちは少し気まずい雰囲気になった。
「そろそろ、下に降りましょうか」
「はい」
屋上から降りる途中、雪杉さんが言った。
「上村さん」
「はい?」
「今日のこと……」
「はい」
「とても特別な時間でした」
「僕もです」
「地震は怖かったですけど……」雪杉さんが恥ずかしそうに続ける。「最後の、あの……」
「抱きしめたこと?」
「はい……嫌じゃありませんでした」
雪杉さんの告白に、僕の心臓がまたドキドキし始めた。
「僕も……嫌じゃありませんでした」
「よかった……」
僕たちはオフィスに戻った。
「お疲れ様でした」蓮見さんが声をかけてくる。「地震、大丈夫でした?」
「はい、大丈夫でした」
「屋上にいたんですって? 怖かったでしょう」
「はい、少し……」雪杉さんが答える。
「でも、上村さんがいてくれたので安心でした」
蓮見さんがニヤニヤし始める。
「そう。上村君がいてくれて、よかったわね」
「はい」
その日の午後、僕たちはお互いを意識しながら仕事をしていた。
地震での抱擁が、僕たちの関係をさらに一歩進めたような気がする。
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※この話は全てフィクションであり、実在の人物や団体などとは一切、関係ありません。
※AI補助執筆(作者校正済)




