○滅びを祝福に 不滅を呪詛に○
旋律の申し子は知っている 旋律の申し子は総てを知っている
だが 全き総てを知っているわけでは無い
旋律の申し子は誰も恨まなかった
親しき隣人に陵辱され 弄り 辱められ 尊厳を奪われようと
旋律の申し子である少女は誰も恨まず それら総てを許した
旋律の申し子は何も捨てず また 何も足さなかった
良心も 道義心も 道徳心も 善心も 信仰も
何も捨てず また 何も足さなかった
そして旋律の申し子は 此の星の総ての生きとし生けるものの
”母”となった
旋律の申し子は知っている 旋律の申し子は総てを知っている
だが 全き総てを知っているわけでは無い
旋律の申し子は終わりを知っている だが 始まりを知らない
全き総てを知る者は 始まりと 終わりを知る者だ
それは 全能者であり 超自然的な存在であり 征服者であり
絶対者であり 至高者であり 主であり 神と呼ばれることもあり
様々な超越した名を冠するものであり 始まりと終わりを知る者である
その身を犠牲にして 焼かれた旋律の申し子は
総ての始まりと終わりを知る者に愛された
故に旋律の申し子である少女は 滅ぼす権限を得た
滅びを祝福に 不滅を呪詛に与えられた
祝福は滅ぼす権限であり 対価は不滅であり 永久の苦しみである
旋律の申し子である少女は その 対価を 払い続ける真実を 知らない
ユシカノ星も 猛火の王者星も 金の星も 滅びない
永遠にして 永久に 均等保つ 不滅なるもの
故に 金の星の化身である 旋律の申し子である少女も
また 不滅なのだ
旋律の申し子である少女に終わりはない
旋律の申し子である少女は
滅ぶ救いを永久に奪われた者だ
その真実を 旋律の申し子である少女は 全き知らない




