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プロローグ6

短いです。

12時に予約投稿してたはずなのにできてなかった。

「兵の数、およそ十五万。とてもではありませんが歯が立ちませんぞ」


城内で行われていた会議は帝国挙兵の知らせを受けての事だった。近々と耳にしていた者。全く寝耳に水といった者様々だった。


「して、国王陛下。どうされるおつもりでしょうか? 」


大臣であるガイオスは焦った様子もなく尋ねた。


「……私自ら陣頭指揮を行おう」


「何と! 王自ら出兵なさるおつもりですか? 」


「兵の士気は高まるでしょうが……」


会議は一時騒然となったが……


「国王陛下、まさか講和を結ぶ気でしょうか? 」


ガイオスは察したように尋ねた。


「……そうだ。私自ら出るならば相手も無下にはしないだろう。戦はもはや勝ち目がない。被害の少ない今だからこそ出来る選択なのだ」


王の中でもすでに勝つのは無理に等しいとの結論が出ている。国は疲弊しており、もはや戦う力は無かった。だが講和が出来なければ戦うしかないだろうと。


「確かに現状では勝つのは厳しいでしょうな。ですが講和ならまだ可能性はあるかもしれません」


ガイオスのその言葉をで会議は終わった。出立は四日後、ソーラ王国の総兵力をあげ向かう予定だ。






「ノエル様、聞きましたか? 」


「うん、戦争になるんだってみんな騒いでいたよ」


「総力戦になるとのことです。王城も最低限の兵のみ残して全員召集に近いでしょう。私も呼ばれましたのでしばらくは不在になります」


「そっか。……国の一大事だから。……僕もついていくよ! 」


「それはなりません。戦争とは残酷なものなのです。命を落としてしまうかもしれません」


「でもそんな所へサラは向かうのだろう? 」


「そうですが、ノエル様は後継ぎなのですよ? 絶対にダメです。私の代わりにはちゃんと信頼のおけるものを連れてきますので」


「わかった。父上を頼んだよ」


「はい。任せてください」


サラはそう言って姿を消した。


暫くすると若い女性が一時的ですが侍女になると挨拶をしてきた。何となくノエルは話す気がなく、呼ばない限りは来ないように伝え退室を促した。


ノエルは生まれたときからずっと身近にいた人物が別な人物に変わる違和感を気味悪く思っていた。


国王出立までノエルは大人しくしていた。訓練や勉強についても暫くは中止となり、やることがなかった。戦争が起ころうとしていて暇なのはノエルくらいだろう。


手持無沙汰もあれなので、稽古場で一人魔法の訓練でもしようと思ったところ将軍と会った。


「おお、これは王子。いや、訓練が出来なくて申し訳ありません」


「いえ将軍、国の一大事ですから僕の事は気にしないでください」


「はははっ、そうですなぁ」


口では笑っているが表情は全く笑っていなかった。


「ところで王子はどうされたのです? 」


「いえ、僕は戦争に連れて行ってもらえないので、せめて訓練だけでもしておこうかと思って」


「それは殊勝な心掛けですな。本当は相手をしたいのはやまやまなのですが……」


「いえ、わかっているので大丈夫です。僕に気を使っている暇は無いでしょうし」


「ではせめて護衛の近衛兵と手合せしてくれるように一言伝えておきましょう。訓練とは相手がいた方がはかどりますからな」


「お気遣いありがとうございます」


「では準備がありますので失礼します」


そう言ってその場を去ろうとするが、将軍は立ち止まり。


「ノエル様、大臣様がお城に残るらしいです。兵がいない分傭兵を使い王城の警備をさせるみたいですので、お城の守りは安全でしょう。私銭で王城を守ろうとされる心意気には感服しましたよ」


そう言って今度こそ姿が見えなくなった。


ノエルは大臣について思い返した。あまりあって話をしたことがない。良いも悪いも印象のない人物だった。だけどそれだけ戦争に備えているのであれば悪い人でないのだろうと思った。


大臣に会って話をしたい、そう考えがよぎったが邪魔になってはいけない。そう思いノエルはしばらく一人で稽古してから自室へと戻った。結局のところ王子としては変に動かず安全にしていた方がいい。忙しい時に他者を頼ると邪魔になる。そう思いあまり手を煩わせるようなことはしないでおこうと結論に至った。


湯あみや着替えなども侍女の手を借りることなく済ませた。





そんな日が三日経とうとした時、事件が起こった。


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