8話 ステータス2
私はアンナちゃん、クロちゃん、シホちゃんと一緒に自分の部屋に戻ってきた。
いつの間にかに寝てしまった時の為に先にお風呂に入っておいた。なぜか皆と一緒に入った。風呂場は広い方が良い!と過去の勇者が言った為王城内のお風呂場は空間魔法で広くなっていて、私達4人とセイ達が余裕で入れる広さがある。
こんな風にみんなでお風呂に入るのは修学旅行の時以来で楽しかった。
途中アンナちゃんが皆の胸を揉むイタズラをしてた。シホちゃんだけはアンナちゃんのイタズラを避けていた。
「トモちゃんはCカップ、形が良い!美乳!クロちゃんはEカップ、包まれていたいおっぱい!シホちゃんは……」
アンナちゃんはシホちゃんの胸をじーっと見る。
「Bカップ、これからに期待!ちなみに私はDカップだよぉ。」と言ってシホちゃんに叩かれた。
お風呂から上がってアンナちゃんがクロちゃんに
「そういえばぁ、詠唱ってぇどんなのなのぉ?」
「ちぇー。覚えていたかー。」
「覚えてるよぉ。恥ずかしいってぇ言ってたからぁ聞きたくなるもんでしょぉ?」
「普通はスルーするよ。」
「そう?」
「「うん。」」と私とシホちゃんは頷く。
「そっかぁ。でぇ、どんな詠唱なのぉ?」
「…まぁ後でって言ったのは私だしね…ちょっと待ってね。」
クロちゃんは目を閉じて集中している。
「いくよ。《我は求める・我の前に・安らぎの光を・ライト》」
クロちゃんが詠唱し終えると、クロちゃんの前に光が現れる。
「すごいねぇ。全然恥ずかしくないよぉ。カッコいいよぉ。私達の詠唱なんてぇ、ナカマニナーレとかぁナカマヨツヨクナーレだよぉ。」
「うんうん。魔法使いみたいでカッコいいよ。」
「私…魔法のスキルがないから、羨ましい。」
「確かに、アンナちゃん達と比べるとマシだけどさー、恥ずかしいものは恥ずかしいんだよー。あ、たぶんシホちゃんもこの魔法を使えるはずだよ。」
「そうなの?」
「生活魔法って言うんだけど、この世界の人達は皆使えるんだって。だから使えるはずだよ。」
「どうやるの?」
スキルがあれば、スキルが魔力操作、制御を自動的にしてくれるらしい。自身で魔力操作、制御をして魔力消費、威力の強弱も出来るみたい。
従魔術があったから、すぐに従魔契約が出来たんだ…
一般的な生活魔法の取得方法は親が子供に教えるみたい。
実際に子供の前で使っているとこを見せる。すべての生活魔法の詠唱を覚えさせる。詠唱に魔力を込めて言わせる。魔力を込められない時は親が子の魔力を操作、制御して詠唱させる。すべての生活魔法が出来れば、生活魔法を取得できる。
クロちゃんがすべての生活魔法を使ってみせてくれた。
ライト、光の球が出現。
《我は求める・我の前に・安らぎの光を・ライト》
ファイア、種火を出す。
《我は求める・我の前に・火を起こす種火を・ファイア》
ウォーター、コップ一杯分の水を出す。
《我は求める・我の前に・渇きを癒す水を・ウォーター》
クリーン、対象の汚れを落とす。
《我は求める・我が思うモノの・穢れ無きモノに・クリーン》
リペア、壊れた物を直す。一定時間経つと壊れる。
《我は求める・我が思う物を・正常な物に・リペア》
ライトエイト、対象の重量を少し軽くする。
《我は求める・我が思うモノよ・軽くなれ・ライトエイト》
ヘビーエイト、対象の重量を少し重くする。
《我は求める・我が思うモノよ・重くなれ・ヘビーエイト》
私とアンナちゃんは魔法、従魔術を使った事があるからか魔力を込める事がすんなりとできてすぐに生活魔法を取得できた。
シホちゃんは魔法を使った事がなく、魔力を感じた事もなかったみたいで魔力を込めるという事ができなかった。クロちゃんに助けてもらう事になったが、クロちゃんも他人の魔力を操作、制御をした事がなかったから、親が子供にやるようには上手くできなかった。試しながら繰り返しやってたらクロちゃんはスキルのレベルが上がり、シホちゃんは無事に生活魔法を取得できた。
コップを4つ出して、私達は見合わせ頷き、それぞれコップを持つ。
「「「「《我は求める・我の前に・渇きを癒す水を・ウォーター》」」」」
生活魔法・ウォーターが成功してコップに水が現れる。
「成功だね!みんな、おめでとう!」
「「「ありがとう!クロちゃん」」」
私達は乾杯して水を飲む。
「美味しい。」
「そうだね。福島のお婆ちゃんちで飲んだ水と同じくらい美味しいよ。」
「美味しいねぇ。この生活魔法があればぁ水道代とぉ電気代が節約できるねぇ。」
「魔力があれば使えるからね。でもいっぱい使って魔力枯渇しないようにしてよ。危ないから。」
「うん。わかった。」
「気を付ける。」
「わかったよぉ。」
「あ、成功したけど、ちゃんとステータスに表示されてるよね?」
「…うん。ちゃんとあるよ。」「ある。」「あるよぉ。」
「良かった良かった!そういえばみんなってどんなステータスなの?」
とクロちゃんが聞いてきたから、私達はステータスを見せ合う。セイ達のステータスも。
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トモエ・ラクモト
人族 女 14
ジョブ【スライム使いlv1】
魔力 86/100
スキル【従魔術lv2(従魔契約、意思疎通、魔物鑑定、従魔強化)、調教lv1、投擲lv3、棒術lv1、生活魔法lv1】
従魔【セイ(ベビースライム)】
称号【勇者、転移者】
ーーー
ーーー
セイ
ベビースライム 女 0
魔石 1
魔力 10/10
スキル【吸収lv3、消化lv3、保管lv2、変形lv3、打撃耐性lv1、意思疎通lv3、環境適応】
称号【トモエの従魔】
ーーー
またセイのスキルのレベルが上がってる。スライムってすごいなぁ。
ーーー
アンナ・スズキ
人族 女 14
ジョブ【獣使いlv1】
魔力 86/100
スキル【従魔術lv2(従魔契約、意思疎通、魔物鑑定、従魔強化)、調教lv2、投擲lv2、棒術lv2、生活魔法lv1】
従魔【ラビ(茶兎)コク(黒猫)ハク(白狼)】
称号【勇者、転移者】
ーーー
ーーー
ラビ
茶兎 女 0
魔力 5/5
スキル【逃げ足lv1、意思疎通lv2】
称号【アンナの従魔】
ーーー
ーーー
コク
黒猫 女 0
魔力 7/7
スキル【夜目lv1、忍び足lv1、意思疎通lv2】
称号【アンナの従魔】
ーーー
ーーー
ハク
白狼 男 0
魔力 3/3
スキル【狩りlv1、意思疎通lv2】
称号【アンナの従魔】
ーーー
ーーー
クロコ・オタ
人族 女 14
ジョブ【魔法使いlv1】
魔力 272/300
スキル【赤魔法lv1、青魔法lv1、緑魔法lv1、魔力操作lv3、魔力制御lv2、魔力感知lv2、速読lv3、生活魔法lv2、短縮詠唱lv1】
称号【勇者、転移者】
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ーーー
シホ・シンドウ
人族 女 14
ジョブ【剣士lv1】
魔力 66/80
スキル【剣術lv3(強斬、連続切り)、護身術lv2、礼儀作法lv2、生活魔法lv1】
称号【勇者、転移者】
ーーー
「テイマー2人に剣士と魔法使いか。前衛がシホちゃん、中衛がトモちゃんとアンナちゃん、後衛が私、と良い感じのパーティーじゃない?セイちゃん達はこれからやれる事が増えるだろうし、うん!良いよ!」
「そうなんだ?」「そうなの?」「良いかもねぇ。トモちゃんと一緒だしぃ。」
「そっか。トモちゃんとシホちゃんはあんまりゲームをやらないからわかんないよね。私達バランスが良いと思うよ。あと支援回復クラスの人がいればもっと良いね。」
「「そうなんだ。」」「そうだねぇ。トモちゃんと一緒だしぃ。」
「だから私達でパーティーを組まない?」
「「良いよ。」」「トモちゃんと一緒だしぃ良いよぉ。」
「ありがとう!よろしくね!」
「うん。」「よろしく。」「よろしくねぇ。」
「じゃあ、まず何ができるか確認し合おう!」
クロちゃんはすっごく楽しそうに言う。
クロちゃんは赤、青、緑魔法が使えるみたい。今のレベルだと火球、水球、風球しか出来ないみたい。あと短縮詠唱で少し早く魔法を発動させる事ができるみたい。目指せ無詠唱だって。
シホちゃんは剣の扱いが上手いらしい。あと技があるみたい。今わかる技を使うといつもより強く振れたり、素早く連続で剣を振れるみたい。
私とアンナちゃんはどのくらいかわからないけど従魔を強くできる事、まだ確かめていないけどシホちゃんの剣術の棒バージョンだからたぶん棒を少し上手く扱えるかも、何かを投げる事が上手いかもと伝える。
セイ達の事も伝えるとクロちゃんが
「ラビちゃんは逃げ足で引き寄せ役かな。コクちゃんは奇襲役、ハク君は遊撃役かなー?あとみんな耳が良いと思うから周囲警戒とか出来そうだよね。」
「きゅ!」「にゃ!」「バウ!」と頑張る!って鳴いていた。
「セイちゃんがいれば保管スキルで荷物要らずになるかもね。他にもいろいろ出来る事がいっぱいあると思うよ。」
セイも頑張る!と一度ぷるっと揺れる。
クロちゃんは他にも魔法も吸収出来るかな?とか打撃耐性と変形で防具みたくなってもらうとか吸収消化でスライム風呂とか、他のスキル、分裂とか硬化とか覚えたら出来る事が増えるとかいろんな可能性を考えてくれた。何かあったらクロちゃんに相談しようと思った。
あ、スライム風呂みたいなことはやったよと言ったら、やって!と言われたからセイにお願いしてやってもらった。
「これはクセになる。最高だったよ…」と私のベットで寝ちゃった。それを見てシホちゃんも私もアンナちゃんもセイにスライム風呂をやってもらった。みんなで一緒に寝てしまった。
スライム風呂は温泉上がった後のマッサージ機で気持ち良くて寝ちゃうのと似たような感じがするなぁと眠りにつく前に思った。
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