表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無法地帯キンダーガーデン  作者: &むう
3/4

第三話 血嵐幻惑合戦

風邪気味で調子悪いのでこっちを更新です(TOT)

「ちぃあっ!」

 パンチィマンッが先手を仕掛けにいった!

 ありさは防御に回る、

だが―――

「パンチィィィィィーーーーッッ!!!」

 テクニックはないが物凄いスピードの連打。ありさの細めの腕ではガードしきれない。急所には当たらないが何発かヒットする。

「っ!」

 小さくありさがうめく。

 パンチの衝撃だけではない。パンチィマンッ自慢のセクシーな拳骨が、顔面を切り裂くのだ。

 血を流すありさにギャラリーの園児たちはもうダメなのかと考えた。

「ほおおおおっ!!!パンチィィィィィィィ!!!」

 とどめのアッパーカットを繰り出すパンチィマンッ。

 この強力なアッパーを間一髪、得意のバックステップでかわすありさ。

 ところが、すぐ後ろは先程自分が必殺技に使った倉庫の壁だった。

 そこに気付いて一瞬後ろを確認したありさだったが、その隙にパンチィマンッは腕を振り上げ殴りかかる。

「いやっ―――」

 ありさを応援していた女の子が目を覆う。

 だがありさは頭を下げて素早く地面を蹴り、敵に組み付いた。

 ドンッと鋭い音―――

 美幸直伝のタックルのつもりだった。

「こんなタックルで俺のパンチィを止めたつもりか!!」

(腰が高すぎるっ!)

 パンチィマンッもありさをしっかり掴み、力を入れる。

「パンチィパゥワーは無限大ィィィィッ!!」

 ありさの体が宙に浮いた。

 投げられたのだ。

 そのまま背中から地面に落ちるありさ。

「くはっっ」

 ありさは頭を上げて地面からの衝撃を防ぐが、土の地面である。

 さらにパンチィマンッは投げのまま体重を乗せ、のしかかってきたため、背中の衝撃だけでかなり痛い。

 ギャラリーがその様子に息を飲む中、パンチィマンッはすぐにありさから離れ、立ち上がる。

 ありさが忍術を習っていることは有名だ。忍者は静的な暗殺術や拘束術を必要とするため、彼らの徒手格闘技の中では特に柔術が発達しているらしい。

 パンチィマンッは関節技を警戒して立ち上がったのだ。事実、寝技に関しては美幸より、ありさの方が上だった。しかし、彼女は背中の痛みで痺れて、しばらく動けなかったのだった。

「あれは決まったかな…」

 ギャラリーが叩きつけられたまま動かないありさを見て絶望している。パンチィマンッは上から見下ろし、勝利を確信したようだ。

「フハハハ!!ついにこいつは俺のパンチィの美しさに跪いたのだ!

 そういうわけで今日からさくら幼稚園はパンチィ幼稚園に改名!お前らは毎朝パンチィだけ履いてここに通うのだ!

 ちなみに給食もパンチィだからな」

 ええー。と不平そうな声を上げる園児たち。当たり前だ。

「逆らうのか!?逆らえばこの俺のパンチィを試食させるぞ!

 さあ、脱げ!脱いで俺と共に勝利のパンチィダンスを踊るのだ!!」

 そういってパンチィマンッはウサギさんの真似をしながらくるくる回転し始めた。

 彼のパンツに印刷された、少々黄ばんでいる正義のヒーローを見て、一部の男子はしぶしぶ服とズボンを脱いで踊り始めた。

「調子にのんな!私はまだ負けてもん!さっさとカカッテコイヨ!」

 少し痛みがひいたありさは、寝転んだまま足をバタバタさせて、パンチィマンッを挑発してみる。ヒラヒラとスカートが揺れて中が見えてしまいそうだ。身を屈めてありさのスカートを覗こうとしている男の子もいる。

「見える!見えるぞ!」

「誰!?あたしのパンツ覗いてるのは!後で覚えてなさいよ!!」

「貴様!鑑賞するならこの俺のセクシーなパンチィにするんだな!」

「誰が男のパンツなんかみるか!覗くパンツは女のパンツと太古の昔から決まってんだよ!!」

「……俺のパンチィの素晴らしさが分からんとは…。もっと近くで凝視するが良い!でやっ!」

「ぐぎゃぁぁぁぁぁあ!!」

 ありさのスカートを覗いていた少年は、哀れにも、飛びかかってきたパンチィマンッの股関を顔面に喰らってしまった。園児たちは彼の末路に震え上がった。

「フハハ、俺のパンチィはいい匂いだろう!」

 ありさはパンチィマンッの余りのバカさ加減に立ち上がることを忘れてしまっていた。



 ――― 一方教室



「修くん、君はひょっとして…。」

 二人の間の沈黙を美幸が壊した。

「フ。修でいいよ。後でね、会長…。」

 疑問に答えないまま、修は自分の鞄をとって、外に出ていった。早織先生は彼の意図を掴むことは出来なかった。

「…なんなの?」

「…さあ?」

 美幸はこう答えた。早織先生は気を取り直して職務に励もうとする。

「じゃあ、私職員室いかないといけないから。」

「あ、あぁ、気をつけてね。」

「大丈夫よ。隣の部屋じゃない。」

 こうして二人は別れた。美幸はトレーニングを開始する。まずは片手倒立―――

「どうしたんだ!?やったのか!?」

 倉庫の中にいる正晴は叫んだ。

「今からトドメを指すところっすよ、兄貴…。この戦いに勝ったら兄貴にもたっぷり俺のパンチィを鑑賞して貰いますよ。」

「い、嫌だあああああ!!それは嫌だあああああ!!」

 正晴の悲痛な叫びはパンチィマンッには届かなかった。彼はありさの方を向いて立ちはだかった。

「さて、次は貴様に俺のパンチィの素晴らしさを教えてやろう。」

 ありさは寝たままだが、無言で足を上げて防御の体勢をとる。

「くらえ!奥義・パンチィスパイラル!」

 そう叫ぶとパンチィマンッは、お尻を向けてぐるぐるとお尻を回し始めた。

「な、何してんのよ!?」

 奇怪な行動にやや怖じけづくありさ。この行動はしばらく続いた。―――




 早織先生が美幸と別れ、職員室の扉を開けようとしたとき、

「先生ー!!」

 早織先生はびくっとして振り向く。まさか…。

「先生、幼稚園やめちゃう?」

「え!?」

 そこにいたのは華奢な女の子だった。とても殺意があるようには見えない。何故か不安そうな顔をしている。

「今日きたばっかり、じゃない。何でやめるって思うの?」

「だって先生、正晴くんに…。」

「これ?大したことないわよ。」

 頬の絆創膏をなでて笑って見せる。

「でも、前の先生正晴くんたちにイジメられて、すぐやめちゃったから…。」

 女の子はうつむいた。早織先生はさらに微笑み、しゃがんで少女と目線の高さを合わせる。

「酷い目に合ってるのは私だけじゃないでしょ?皆を置いて、先生だけ逃げちゃうのはおかしいわ。…先生なんだもの。私は皆を…貴方も守るわ。だから絶対やめないよ。」

 少女は暗闇に光が射し込んだように、満面の笑みを浮かべた。

「先生、これ。」

 少女は先生にソーセージを渡した。正義のヒーローの、メイトマンソーセージだ。

「え…?」

「プレゼントだよ。」

 それは新しい先生がこの幼稚園に居てくれるように、少女が精一杯考えた贈り物である。精一杯考えると何故ソーセージになるのかは不明である。が、

「ありがとう。嬉しいよ。」

 早織先生はただ、喜びを感じるだけであった。二人はまた笑顔になった。



 職員室で、早織先生はもらったソーセージを幸せな気分で眺めてみる。パッケージには誇らしくポーズを取り、子供たちに向かってメッセージを送るメイトレッドが載っている。

『みんな、このソーセージを食べれば、僕みたいな強い童貞になれるぞ!

 いっぱい食べてどんどんモテなくなろう!

 童貞万歳!!\(TOT)/』

 正義のヒーローの言葉に早織先生は不可解な顔をするが、せっかくなので食べてみることにした。箱を開けてみると、ソーセージの他にカードが1枚入っていた。

「あ…、キラキラしてる。」

 カードを高く掲げてみる。それはレアカードだった。

 あの子の心もこんな風に虹色に輝いてくれるといいな…。

 早織先生はそう思った。ただ、そのカードが網タイツを履き、三段腹で脂ぎったハゲデブ親父な悪役、『ショートアイズ曹長』のカードである現実からは完全に逃避していた。

「…なんだか外が騒がしいな。行ってみようかな。」

 早織先生はようやく外の騒ぎに気付いた。

 このとき、美幸を連れていっていれば早織先生はこの後の悲劇を避けられたかも知れないのだが、園児にこれほど優しくされた早織先生は、さくら幼稚園の恐ろしさを忘れかけていたのだ。




 パンチィマンッはまだありさに向かって尻を回し続けていた。

「貴方はだんだん眠くなーる。貴方はだんだん眠くなーる。」

 別に眠くもならないし、目も回らないが、見ているとありさはだんだん気持ち悪くなってきた。

「うーん、うーん…、」

 ついに苦しそうな唸り声をあげはじめたありさ。パンチィマンッは尻を回したままその様子を見てにやついている。このままでは気持ち悪くて吐いてしまう。

「ありさちゃん!見ちゃだめえええーー!!」

 さっきも応援していた女の子が叫んだ。

(そうか!見なきゃいいんだ!)

 ありさは首をくるっと横に向け、恐怖のパンチィから目を背けた。

「隙あり!秘技・パンチィドロップ!!」

(って見てなきゃだめじゃん!)

 パンチィマンッはありさが目を背けた隙に空高く飛び上がって、尻で押し潰しにかかったのだ。しかしありさはこれを横転してなんとか避ける。パンチィマンは尻餅をついてしまった。

「はあ、はあ、」

「おのれ!俺のパンチィに土をつけやがったな!ぶち殺してやる!」

「あんたが勝手に尻餅ついたんでしょうが!」

 怒りでわなわなと震えるパンチィマンッに、怒りのツッコミを入れるありさ。

「ごめんなさい、ありさちゃん…」

 かの少女は小さい声で呟いたが、ありさには聞こえていた。

「大丈夫よ。これで勝機が見えたからね!ありがとう!」

「え?」

「なんだと…。この期に及んでまだ俺のパンチィより貴様のパンチィの方がセクシーだというのか!」

「そうよ!!見せてやろうじゃない!私のぶっちぎりでセクシーなパンティーをね!!特別大サービスよ!!」

 予想外のありさの返事に園児たちは驚愕して騒ぎになった。

 ありさの挑発はパンティマンッを最大限に怒らせてしまった。

「俺よりセクシーなパンチィなど、存在しねえ!」

 パンチィマンッは走って突っ込んできた。未だ転がった状態のありさは靴の裏でパンチィマンッを受け止めようとする。

「無駄だ!」

 足で押し返そうとしたが、パンチィマンッは真正面からそれを押し返し、そのまま上から拳をふり下ろした。

「ぶべっ!」

 まともに一発貰ってしまったありさ。そしてパンチィマンッは両手を上げて構える。倉庫の中の正晴は叫ぶ。

「貴様は終わりだありさ!こうなったらそいつは貴様が粉になるまでパンチを繰り出す!無呼吸で580発のパンチを瞬時に打ち出すパンチィの雨をな!!」

「なにそれ、…。」

「俺よりセクシーなどありえん!!じゃあああああああああ!!」

 降りそそぐ拳!吹き荒れる砂嵐!あまりの勢いにギャラリーはすでに二人の姿を確認することはできなくなっていた。

「ありさちゃん…!」

 正義のヒロインの無事を祈る女の子。そんな彼女の額にかかるは



―――赤い液体



「い、いやぁあ…。」

 自分の額を触って気絶しそうになる少女。すでに砂嵐の中には血しぶきが混ざり始めていたのだ!

 すでに念仏を唱え始めている園児もいる。しかし、

「あんたのおしっこまみれの子供用パンツがセクシーな分けないでしょ!」

「なに!?どぎゅぅうあっ!」

 叫び声からしばらくして砂嵐が止んだ。

 そこにはありさに左腕と頭を鷲掴みにされたパンチィマンッがいた。

「あんたがぶちぎれてパウンドに来るのを待っていたのよ!」

「こ、この俺の拳が捕まれるとは!ぬううう!!」

「もう遅い!観念してよおく拝むことね!さくら幼稚園で最もセクシーなパンティーを!はぁっ!」

「バカな!」

 そう叫んだとき、パンチィマンッはもう、ありさの術中にはまっていた。左脇と右肩にありさの足がかかっていたのだ!

「これが木崎ありさのフィニッシュ・ホールド!

『ミラクル・ラブリー・トライアングル』!!!」

 恥ずかしい必殺技名を叫んで太ももを使い、パンチィマンッの頸動脈を締め上げるありさ。

 これは、いわゆる三角絞めだ。決定的な違いと言えば…、

「み、見える!見えるぞ!丸見えだ!ぶしゅ〜。」

 スカートが逆さまになってパンツ丸見えの状態になってしまうことだった。

 先ほどスカートを覗いてパンチィマンッに制裁された男子はようやく目を覚ましたのだが、今度は完全に丸見えになったありさのパンツを見て興奮し、鼻血を出して気絶してしまった。

 しかし、興奮しているのは彼だけで、他の園児はありさのパンツを見て目を丸くし、茫然としていた。

「お、おい……。あれはまさか……」

ありさのパンツの秘密とは!?

そしてこの勝負の決着は!?




……予告風にしてみたよ(TOT)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ