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7話「学校に行ってみよう。」

ちょっと脱線します。でもこの脱線はのちのち必要なのでご了承。

学校に行く道。道のわきには桜が咲いている。しかしその花道の中にひと組目立つ集団がいた。


「きれいね。」


そう言うのは、僕の母、鶯香澄。おっとりとした雰囲気をまとっていて何より美人でである。


「そうか?私にはよく分らんが。」


そう流暢に日本語を言う銀髪碧眼のおっさん風の男の人は、僕の父、ジェームズ・鶯だ。厳格な雰囲気でムキムキマッチョだし、目つきが鋭い。初めて見るとワイルドという印象をもつ人だ。この人は鶯流現師範代でかなり若いころはブイブイ言わせてたらしい。


あと言うまでもないが僕も銀髪碧眼という理由で目立っている。たまに熱っぽい視線を感じるがなんでだろ?後、銀杏が居心地が悪そうにしながらもいる。


「なんで母さんと父さんが来てるんだよ。ただでさえ紅葉のせいで目立ってるのに、父さんと母さんまできたら目立ちまくりじゃんか。」

「なんで私が高校の入学式っていう絶好のシャッターチャンスを逃さないといけないのよ。」


そう、母さんは元カメラマンで結婚する前は世界を渡り歩く、カメラマンだったらしい。

父さんとは現場で会って一目惚れだったそうだ。実は父さんも一目惚れだったらしく、とんとん拍子で結婚まで行ったらしい。結婚した後は日本に帰ってきて専業主婦をやっている。

ただ僕たちを溺愛しているので、いつもなにかのイベントがあれば、カメラで撮りに来る。中学の学園祭の時に、クラスが執事喫茶をやっていて、恥ずかしながらも執事をやっていた所を撮られて、その日の夜、消してもらおうと母さんの部屋に行ったら母さんが写真を見ながら、


「ぐふ、ぐふふふ。」


と言っていたのを見てリビングで泣いていた所を銀杏に慰めてもらったことはいい思い出………。

そうそう、高校は引っ越したから、中学の時の友達はいないんだよね…。卒業式なのにクラスに戻ると黒板にクラスの寄せ書きが書いてあった時は本当に泣きそうになった。

そういえば女子ってなんで制服のボタン欲しいんだろうね?泣きそうになりながら帰ろうと思っていた時に女子の後輩からボタン下さいと言われて、いいよって言ったとたん女子達が目の色を変えてボタンをむしり取って行ったんだよね。なぜか同じ学年の人もいたけど。その時なぜか見ていた男子が全員こっちを見ていてなんか複雑な表情を浮かべていたんだよ。何でだろうね?

そんなことを考えているともう校門についたようで、学校の校舎が見えた。


「入学おめでとうございます。」


そう言う声も聞こえてくる。


「じゃあ母さん達は、体育館に行ってるから、あそこで生徒手帳とバッジが貰えるから。気を付けるのよ。」


そういうと母さん達が体育館と思われる建物に行ったので生徒手帳とバッジを貰いに行く。


「おはようございま…。」


受付と思われる女の生徒さんが僕を見た瞬間硬直した。


「えっと、G、Good moninng.」

「あの…日本人です。」


そういうと受付の人が顔を真っ赤にした。これもお馴染みの反応だ。だいたい初対面の人は僕を見た瞬間、英語でしゃべる。やっぱりこの髪と眼のせいかな?


「えっと、名前を。」


赤くなりながらもしっかり仕事をしてくるあたりさすがだ。(なにが、さすがかさっぱりわからないが)


「鶯紅葉です。」

「鶯紅葉さんですね。……ありました。こちらが生徒手帳とバッジになります。生徒手帳や、バッジをなくすと罰則の対象となるのでご注意ください。」


そう言って渡してくれた。いい人だなと思いつつ、


「ありがとうございます。」


と微笑みつつお礼をいったらあの人湯気が出てきそうなくらい顔を真っ赤にしてたよ。なんでかな?


「天然ジゴローは健在か…。」


合流しながら銀杏がなにかぶつぶつ言いながら、こっちに来た。


「どうしたの?」

「…いや何でもない。それより何クラスだった?」


えっと僕のクラスは…。


「Cクラスだったよ。」

「そうか。俺はAクラスだったよ。」


そんなことを喋りつつ校舎の中に入った。階段をみつけてそれを登っていく。1年生の教室は、3階なのでそこそこ登らなくちゃいけないんだよね。


「大丈夫?僕と一緒のクラスじゃなくて?友達作れる?」

「うっさい、アホ。ちゃんと作れるわ。俺は高校デビューするんだ。」


銀杏をからかいつつ階段を上り一年生の廊下についたAクラスは階段登ってすぐなので、すぐ別れる。


「じゃあまたな。」


僕のクラスは一番端っこから二番目なのでそこまで歩き教室の前で深呼吸をする。やっぱり緊張するな―。意を決して入る。


すると、クラスの中の人たちの視線が僕に突き刺さった。


黒板に席が書いてあったのでそれを見に行く。

その間にも視線は突き刺さったままだ。

恥ずかしくなったので自分の席に行って机につっぷした。まだ視線が突き刺さったままだ。

なんでこっち向くの?!やっぱりこの髪が原因なの?!


その視線は、先生が入ってくるまでそのままだった。

クリスマスに二話も投稿してます。くりぼっちです。

悲しい…。

お疲れ様様大統領~。

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