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プロローグ

薄暗かった手元が、パッと明るくなった。

その明るさに、ブランカは刺繍をしていた手を止めると、おもむろに頭を上げ、明りを点してくれた世話役の女中に向かって


「 アンナ、もうこんな時刻だったの? 」


と、尋ねた。

明りを点し終えた女中のアンナは、にっこりと笑うと


「 お嬢様は夢中になって刺繍をなさっておいででございましたから・・・」


ブランカは、照れくさそうに微笑むと、テーブルの上に置いてある見知らぬ箱に気づく


「 アンナ、あの箱は? 」

「 お嬢様が後宮入りするときに、お召しになられるドレスが、先ほど届いたのでございますわ。

ご覧になられますか? 」


ブランカは、そっと首を横に振ると、


「 もう暗くなってきているから、明日にするわ。

そっか・・・私、もうすぐ皇太子殿下の後宮に入るのよ・・・ね 」


どこかさばさばとした口調で言うと、再び刺繍を始めた。

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