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妹萌えなんてものは幻想だ!!  作者: 平 タチバナ
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第一章 入学式の朝はパンから

日本には古より、「妹萌え」なる言葉が存在している。これは言葉通り、妹に「萌え」を求める考えである。きっとこの読者の中にも、あこがれてる者もいるだろう。しかし、俺は、そんなロリコン野郎どもに一言だけ言いたい。「妹萌えなんてものは幻想だ!!」


ピピッピ ピピッピ

軽快なアラームとともに、俺こと、四条湊は布団に一生居たい気持ちを堪えつつ、寝ぼけた体を起こす。

4月10日 火曜日                          

なんでもないような平日に見えるが、これは俺にとって、いや、全国の男子高校生になるものにとって重要なイベントなのである。そう!高校の入学式。日本では高校生活を陽キャとして送れたものがその後の人生を楽しむことができるといっても過言ではないのだ。だからこそ、超オタクで根っからの陰キャである(現在進行形)、俺は萌えている、、、じゃなくて燃えているわけで。昼まで寝たい気持ちを抑えてきちんと7時に起きたわけだ。目をこすりつつ、リビングへ行くために廊下にでると、すでに俺と同じ()()()()()()制服に着替え、支度をすませたJKとと廊下であった。俺の家族は俺も含めて皆、朝ごはんを食べてから着替える派だ。母さんはもう下のキッチンで飯を作ってる頃だろうし、すでに着替えているのは、一人しかいない。そう、俺の妹。四条志乃である。

「おはよ」

「・・・・おはよ」

俺にとって重要な日である本日の最初の会話は、俺の事情を全く知らないような、だるい返事で返された。入学式ごときで考えすぎで思われるかもしれないが、俺にとっては重要なイベントなのだ。例えるなら、4話ぐらいで出てくるラブコメの中間試験の勉強会ぐらい。これは冗談だとしても俺は結構不安であった。友達はちゃんと作れるか?自己紹介はちゃんとできるか?隣の席には銀髪美少女がいるか?そんないろんな気持ちが交ってる中で志乃のこの対応。学校で仲良くできるかどころじゃない。家族でさえ仲良くできないのではないか?そんな不安を抱きつつ、俺は下へと降りる。家は2階建ての一軒家で一階に美乃里さんと父さんの二人の部屋。リビング、キッチンなどがあり、二階には、俺と志乃の部屋がある。


「湊くーん。志乃—。朝ごはんできたわよー」

明るくて、包容力のある声が一階から聞こえてくる。そう俺の母さん、美乃里さんの声だ。

「今、行きますねー」

顔を軽く洗い、ダイニングへと向かう。ここ4.5行できっと、読者はいろいろ気になることがあるだろう。もしくはもう気ずいている人もいるかもしれない。だけど、説明までもうちょっと待ってくれ。朝ごはんを食べなきゃいけないから。

「「「いただきます」」」

四条家は朝食をなるべくみんなで取る。もちろん、何かしら用事があれば別だが、取れる日はみんなで取るというのが四条家のスタンスである。あと関係ないかもしれないけど朝はパン派である。

ではさっきの話にもどろう。そう、みんなお気ずきの通り、美乃里さんと父さんは三年前、俺が中一の時、再婚したのだ。そして、彼女の連れ子である志乃は俺の義理の妹になったというわけだ。ここまで聞くと、重そうに聞こえるが、実際はそんなことはない。三年も一緒に過ごせばともに生活していても、気を使ったりとかそういうのはない。だが、呼び方だけはなかなか慣れず、いまだに、美乃里さんままだが。

そして、もう一つ、俺の家族関係で重要なことがある。俺の妹である志乃は「()()()()()()」を着ている。そして、俺は本日高校の入学式。どうだい。ようやく謎が解けたかな?読者達よ。そう、志乃は同い年義妹なのである!!




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