表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

推理

第1話 ナーシャは、探し物が得意。でも秘密の「 眼『鏡』 」が無くなって、とっても困っています。

北極に住む白いキツネたちの間には、こんな伝説があります。



  冬の夜に流れる星に祈ると願い事が叶う



例えば、ある美しいメスキツネ『タマモ』は、流れる星に9本の尾を願い、美女に変化して王様と結婚したといいます。


また、ある麗しい白銀のオスキツネ『クラマ』は、流れる星に魔界への転生を祈り、植物を武器に変え、バラを持って戦う赤髪の少年に転生したといいます。


キラキラと流れるお星さま。


今日もまた、キツネたちの願いをかなえてくれるのでしょうか?



 ★彡 



さて、ホッキョクギツネのナーシャは、探し物が得意。


いつも、みんなに無くしてしまった何かを探してあげています。


でも、彼女には、大きな秘密がありました。


それは、おばあさんキツネから受け継いだ『 探し物 眼鏡 』です。


このメガネをかけて探し物をすると、不思議と無くしてしまった物が見つかります。


そうです。ナーシャが、無くし物を見つけることができるのは、このメガネの力に 助けられていたのです。


ある冬の寒い日、顔を洗っていたナーシャは、大変なことに気づいてしまいました。


そこに置いたはずの『 探し物 眼鏡 』が、どこにも見当たらないのです。


さきほど、顔を洗うために外して、洗面台の上に置いたはずです。


ナーシャは、とても困ってしまいました。無くしてしまったメガネを探そうにも、『 探し物 眼鏡 』が無いのですから。


カバンの中も、机の中も、這いつくばって、巣穴の中を一生懸命探したけれども、どこにもメガネは見つかりません。



  どうしましょう。困ったわ。



そう思って、空を見上げた時、小さなお星さまが、ピューッと流れるのが見えました。



  ☆彡 あっ、流れ星っ。



とっさに、ナーシャは、祈ります。



  どうか『 探し物 眼鏡 』が、見つかりますように!



両手を組み、目の高さにあげた時、ナーシャの人差し指に、コツンと固い物が当たりました。



  あら? 何かしら?



そぉっと、手をおでこに当ててみます。


すると、ビックリ。


なんと、『 探し物 眼鏡 』が、おでこに かかっているではありませんか。



  あぁ、良かった。私、おでこに メガネを ずらしたままだったのね。



おばあさんキツネから受け継いだ大切なメガネが見つりました。


ナーシャは、ホッと白い息を吐き、お星様にお礼を言います。



  流れ星さん、どうもありがとう。



 ★彡



北極に住む白いキツネたちの間には、こんな伝説があります。



  冬の夜に流れる星に祈ると願い事が叶う



夜空には、今日も星が流れます。あなたなら、何をお願いしますか?

文字数(空白・改行含まない):1000字

こちらは『冬の童話祭2022』用、超短編小説です。

くわえて、こちらは『第3回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』用、超短編小説です。


私が、小説家になろうに登録して約1年。

去年です。その時、ちょうど「冬の童話祭2021」が開催されていました。テーマは、『探し物』。ということで、どうせ作るなら前年のテーマの『探し物』と今年のテーマの『流れ星』、両方をあわせて書いてみました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 大事な眼鏡見つかって良かったですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ