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策略

side???(番外編)


晴風高校一年生が公園で語り合っていたちょうどその頃。

「さーて。今日羽代君は良い感じに揺さぶれたんじゃないかな~。先にラスボス龍野とかうちの優秀な副主将さん(・・・・・・・・)と当たって迷いはじめてたのも良い感じに作用したよね。これで完全に崩れてくれちゃえばもう晴風は全然怖くないんだけど、どうなるかな?」

「お褒めの言葉を頂き光栄ですが、お前と比べたら全然だから揶揄うな。んで、そんなにご機嫌なのを見るにまーたタチの悪いことしたんだな。今日はなんだ?」

「んー?ま、あのまま調子よく大会望まれちゃうとちょーっと厄介だと思ったから、あれこれ不安が生じるように、色々指摘してあげただけ(・・)。今日わかったけどエースの松下君じゃなくて羽代君が晴風のキーマンだ。だからこそ彼が万全で挑めないようにしておけば、三勝なんてぜったいできない」

「羽代……あの一年か。確かに聞いたことねえ名前だったが中々面白い奴ではあった。けど、晴風はどう見たって松下のチームだろ?」

「や、正直昨日までなら同意見だったんだけどさ、俺も学校名忘れてたくらいだし。松下君いるからシングルスは確実に一勝されるにしても、彼ダブルスは得意じゃないから団体戦では警戒する必要ないはずだった。だけどさ、ノーマークだったけど結構粒ぞろいだよ、あのチーム。二年生ペアも思い返せば個人戦なら入賞経験アリでしょ。確かに今日の花光君を見る限りかなり良いセンいってる感じがした。そんで羽代君はフォームも返球もかなり独特で面白かった。それにあまり見れなかったけどかなり身長もリーチもある一年生が一人いたね。確か、小夜川君だっけ?あの高さからのスマッシュは結構やっかいそうかも。もう一人は多分初心者だろうから気にする必要はないはず。ほら、こう見るとやっぱ総合力が思ってたより高いんだよね。面子を見る限り二年生ペアは崩さないだろうし、小夜川君はあんまり小回りがきくタイプには見えなかったからおそらく羽代君が松下君と組むはずで、もし上手いこと使ってくるようならダブルスでも松下君が脅威になる。だから早めに羽代君(使い手側)叩いたわけ」


 カァー。

 遠くでカラスが鳴いた。辺りは街灯がポツポツと光り始めている。


「はぁー。よくあのえげつねえ練習中にそこまで見てんな。一周回ってちょっときもちわり……っとに、お前と同じチームでよかったよ。ぜっったい敵に回したくねえ」

「や、中学時代無名とはいえ監督が声かけてたくらいだから警戒するに越したことは無いでしょ。羽代君今日見た感じ凄い考えて立ち回ってたし、それでいて速い。少しの動きにも普段からそれぞれちゃんと意図を持たせてるんだってのはすぐわかった。確かにうちに合ってるタイプだし、声がかかるのも納得。でもうちのスタイルに近いってことはさ、弱点もわかりやすいわけ。ちょっとでもコートの上で迷いが生じて思考力が鈍ってくれれば彼は全然怖くない。だから、そうなる確率が上がるようにちょっとお話ししただけ。いつも通り悪いことなんて何にもしてないよ」

「うっへぇー……、流石主将(キャプテン)。怖い怖い」

「もぉ!酷いな~。勝つために全力を尽くしてるだけですー!これで俺たちに当たる前に負けてるようなら所詮その程度だったってことだしね。松下君に気を取られて足下掬われるとこだったから気を引き締めなくちゃ。今年こそ赤檜を、龍野を倒すのは俺たちだから」


 食えない二人の口元にはほんのりと笑みが浮かぶ。晴風高校一行が知らないところで、インターハイに向けた戦いは既に始まっていた。


とっ散らかっていた合宿編の人名(主に囃子はなび君)と時系列を64話~67話中心に修正しました。

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