絶望②
授与の議から1週間が過ぎた。
その間にラルクはもう冒険者として活動しているらしい。
俺はと言えば、3日引きこもってから森に遊びに行っている。
森には最弱と言われる魔物が少しだけ生息しているだけなので、滅多なことでは魔物に合わないし、あっても鍛えられた俺にダメージを与えることはできない。
「じゃあ、いってくる」
両親はダメスキルをもらってしまった俺に対してもやさしくしてくれていた。
☆☆☆
「なんか、静かすぎないか…………?」
いくら魔物がいないと言っても、動物がいないのはとても不自然なのだが……………。
「あぁ?なんでこんなとこに人間がいるんだよ?」
「っっ!?」
俺はとても驚いた。
何故なら、足音も何も発せずにいきなり後ろから声を掛けられたから。
と、いうので驚いたのは最初だけだ。
なぜなら…………
「お前、魔獣か!?」
魔獣というのは、魔物の上位互換。
知性を持ち、ステータスも人間とは全く比べ物にならない。
しかも、武器を使う。
ゃ
「まぁ、いいか。お前なんて何人いても殺れるしな」
そういって、少しずつ俺に近ずいてくる。
「おっと、名乗るのを忘れてたな………。俺の名はガットン。魔王軍四天王最強の、『残虐』のガットンとは俺のことだ。」
魔王軍四天王だと………。
魔王に次ぐ力を持つ者たちじゃないか!
「じゃあ、まず一人目の人間を殺しまーす」
そうやって剣を振り下ろしてくる。
死を覚悟した瞬間、頭の中に
〖『修練』スキル使用を推奨します。〗
と、声が流れてきた。
もう何でもいい!生きれる可能性があるのならそれにかけてやるよ!
〖『修練』スキル使用を確認しました。修練世界へと移動します。〗
そうして俺は、この世界から姿を消した。