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天の川のミルキーウェイ(二回言う理)

 改めて、門の前に立つ。先ほどもらった鍵を確認し、一つの……名乗りと言うのだろうか。まぁ、うん。

「ブルーム王家の名の下に開け、我らに箱庭の世界を訪ねる資格をもたらしたまえ…だっけ」

 大仰な言い方だけどなんてことはない。「あ~け~てっ!い~れ~てっ!」です。箱庭とかなんか意味深なワードけっこうあるけど。

 それを言いながら模様に合わせて鍵を差し込んでいく。

 これ順番間違えると面倒なことになるらしい。

「開いた」

「うぉ、しゃべった」

「当たり前」

「そりゃそうだが…」

 黒いローブの子が口を開く。今の今までそこにいるの忘れてた。

 同じく眼帯の人も驚きて。

「さて…入ろうか」


 ◎視点 ??(????)(アルマ)

  精霊町すびあ゜け

  時間経過はしていないようだ


 あれ。

 未来の声が聞こえない。

 入って何か目の前が白くなって、そして今立っているのは灰色の町並み。意図的に植えられた木と、その周りの土に生える草以外、植物のない、冷たい町。

 まぁ、冷たく感じるのは住人が全くいないからだろうが。

「……茶髪?」

 後ろから妙な少年が話しかけてきたが、声で誰だかすぐに見当がついた。

「冒険者さん?」

 元々ここにいる人はいなさそうなのだが、彼もそう感じているのだろうか?

「そうだ。…皆姿が変わるようだな、鏡がある。見てみてくれ」

 そう言われて、鏡を受け取ると。

 そこにうつっていたのは私。しかし茶髪だし、目も茶色。容姿の変化として何より問題になるのは、花弁の火の傷がないだろう。体格は変化がないようだし。

「……やばい。魔法が機能してない」

「なっ!?」

「俺は使えるが…?」

 入り口を見失っていることに気づいたが、言うべきだろうか?

 眼帯の人は違和感がない。肝心の眼帯がないけど。

「ないよぉ、ないよぉ……!!」

 背中の岩がなくなり混乱している子もいる。なんかさらにちっこいぞ。

「あ、い、う、え、おー。か、き、く、け、こー」

「会話しようぜ」

「んー?、:@&#6%…」

「ごめん、俺が悪かった。慣れが必要そうだな…」

 アイドルの子は日本語で発言ができるようになりそうな様子。禍々しい髪色をしている。多分染めてたんだろうけど。

 みんな大分変わっている様子。

 ところで今、不穏な空気に感じるのは何も見えないからだろうか?

「#:v~_%%&=:#そ、うーえー」

 上を指さすティナ。私も上を見よう。

「うわぁ」

 これはまさに満天の星だ。天の川というやつがある。

「あ~、俺もあまり使えねぇかも。夜は苦手だ」

 闇とか黒とかな感じなのに夜は苦手なんだ…。

 右。……え、はーい。

 ……………………………………え?

「ふむ…生物が二いる。二手に分かれて追うか」

「私はこっちだって」

 今何故かどこからか話しかけられたとおり右を指す。今のは間違いなく私ではなかった。

「……こちらの勘では左があたりなのだが」

「私がこっちなだけで正解とは言ってない。そういうものなんですよ、この力」

「わからんなぁ」

 正解じゃない方が結果としていいって、分かりにくいのかもしれない。

「とりあえず、どうするの?」

「そうだな…では、そちらのナイト君とフリフリの子と…そうだな、そちらの子も一緒に行ってくれ」

「はーい」

 うわぅ、エニカ?後ろにいたの…?

「さ、いこー!」

「「おー!」」

「元気なものだな」

 のんきに出発。

 危険な要素は、少なくとも今は何一つない…と思ってしまった。

 やべぇやべぇ、今見えてないんだった。勘違い。ふぅむ…。

「危機管理ができないや…」

 不安だ。


 とても不安だ。

 目の前にふっ、と現れた雲のようなふわふわした大きな羊。

 なんか空を飛んで行ったよ。

「あ、見覚えのあるのが集まってる!あっち!」

 高すぎる塔のほうへと突撃するエニカ。

「333だっけね」

 何の数字だろうか。

「まぁいいや、上ろう!」

「正気!?」

『無理ですよ!』

 テンパりすぎてなのか慣れのせいなのかわざわざ書いてるアイドルの子。

「ティナ、今は話せる?」

「……あ、話せる。忘れてまいた」

 ひが言えてない。

「むぅ」

「どうしましたー?」

 後ろの鎧の人が何かを思ったような感じが気になった。

「いや、何でもない(今のかわいかったなどと言ったらどうなるか…)」

 ……おぅ。確かにかわいかったけど。そうか。うむ。

 何かを気にしてるようなので触れないであげよう。


 ◎精霊町すびあ゜け

   未来にそびえ立つ世界神塔タワー


 どうやら集まっているのはクモらしい。

 ティナが涙目で抱きついてきた。そりゃあそうだ。あれが何なのかは関係ない。本能的な恐怖がわき上がる感じだ。

 何なのか、察しはつくけど。

「やっほー、おっちゃん」

「そんな呼び方されても困るのだがな。アルマならまだしも」

 え、私?

 あぐらをかいて座っていたドライさんが立ち上がる。直に会うのは初めてかな?トロワと同じ茶髪。

「……ああ、奴もそんな色だったな」

 なにを指しているのかわからないが、懐かしんでいるようだった。

 少なくとも私の考えは読まれていないだろう。

「さて…かの冒険者殿には悪いが…もう話を始めてしまおうか。ここが何だと思われている(・・・・・・)か知っているか?そしてここが何だか知っているか?」

 月がガラス張りの窓?越しに中を照らす。

 そして彼は考える時間を与えず、答えを話す。

「ここは電波塔と呼ばれる、情報発信のための施設だ。そのために馬鹿高いから観光施設にもなっている。眺めもいいだろう?」

 確かに眼下に広がる町並みは素晴らしい。……木造の建物ばかりに見えるのは気のせいだろうか?

「では、あれは何だ?」

 カード君が指さしたのは、……玉座に見える。

「それがヒントだよ。最初の質問の」

 これが?

「……答えを言ってしまお」

「ここ、本当に、偉い人、来るの?」

 ティナが妙なことを口にした。

「……!」

「ここは、情報を出すためだけの場所。違うの?」

「正解だ。何を勘違いしたのか、この模型を作ったやつは、この建物を権威を示すための場所と思ったらしいんだよ」

 そう言いながら、ある一点を見ていた。

「俺は、……この町については詳しいんだ」

 その目は…不出来なそれを見ていた。

「改めて、私の名はドライ・スターリバー。少し…不思議な話をしよう。この町にふさわしい話を」

 人だけのいない町並みに視線を下ろし、張りぼての月を眺めながら話を始め……。

『先に言っておきます。私も朗読いたしますので以後よろしくお願いいたします』

 ………そのクモは女の子ですか?

 え、論点そこじゃない?

 とりあえずおとなしく聞こう。

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