冒険はアドベンチャー(二回言う理由は特に)
1だらけな11月11日。というわけでこちら11時に投稿しました。11分にはできなかったですが。
内容は1とは特に関係ないです。
◎銀嶺遺跡中層 銀の記憶残らぬ守護領土
入った瞬間に目に入ったのは歯車だった。
「これは何でしょう?」
「動くものに触れてはいけないよ」
白い石を背負ったとても小さな子がビクッ、と反応する。
触りたかったの?
「なにが起こるかわからないからね」
「そっか、そうだよね…」
小さくて可愛いが…しかし何か引っかかる。
何でだろう?
「何であっちにいたのやら」
あ、そういえば高等側の方から一人で来てた。
それのことではないだろうので聞いてみる。
「エニカ、何のこと?」
「いや、アンドロイド桃って覚えがあるなぁ、って」
「ふむ?」
白銀の遺物だろうかと思うが、どうなのだろう。
「あれは確か…」
「早く」
眼帯をつけた青年がせかす。
「遅れた」
「…そうね、私は前にいないと」
エニカが急いで去る。
前にいないといけない理由はよくわからなかったが、少なくともこの青年もわかっていないことは確かだ。
それはそれ。
私も行かなくてはならない。
三人で駆け足で行った。ちなみにもう一人はなんかイドラ(アイドル。よく考えるとこっちが主流だわ)な女の子。
「what do your vacation is?(あなたの天職はなぁに、です?)」
そして途中で致命的な文法ミスの入った英語が聞こえた。
そこにしか着目せず、内容を考えなかったのはミスだろう。
ところで送られた翻訳を考えれば、性格には察しがついただろうに、とも思う。
◎銀嶺遺跡中層 歯車固まる雪の回廊
真っ白ならせん階段が続く。アイドルみたいな子が手帳を見せる。ジャンプして必死にアピールする姿がかわいい。虹色に輝く目は…これ、キラキラしているって形容していいのかな?楽しそうかはわからないんだけど。
とにかく、手帳を見る。
『歯車固まる雪の回廊by学園長 らしいです』
「へぇ…ありがとう」
本人に聞いてきたのかどこかから調べたのか。どちらにしろ事前に調べてくれてありがたい。そんなに余裕なかったからなぁ…。
『私はティナンシー・ピュートです。ティナとお呼びください。よろしくお願いします』
「私はアルマ・アローラ…っと今は違う。アルマ・ブルームです。よろしくね」
応えると、彼女はさらさらーとペンで書き足す。
『よろしく、アルマちゃん』
「うん!よろしくね。ティナちゃん」
出来る限り明るく対応する。
「あの子は詠唱しか覚えてなかったらしくてな。書き言葉だけはなんとか覚えさせたらしい」
「聞けるのに話せないって…」
「なにか事情があるのだろう」
深く触れない方がいいのか…なぁ?うーん…止めておくか。
「上?下?」
「いかがする?冒険者殿」
エニカと鎧の人が冒険者の人に尋ねた。
「下へ行こう。上には都市並みに魔力がほとんどないとのことだし、目当てのものは見つからないだろう」
上に関する情報は…なし。
私が関心を持つものはなかったとみていいのか?
「とりあえず、魔物をどうにかしよう?」
下にいる黒い影。それがなんだかは知らないが、どうでもいいだろう。
「わたしがやるよ!」
石を背負った子がその石を持ち上げながら一言。
「禁術式、オープンS=S、Bnot、Re.tu」
不思議な言葉に反応して、赤黒い文字のようなものが揺らめく。
「生命力…?」
この目には…生命力に見えた。
「起動開始です。inherent seeking stone(生まれ持つ追求石)」
落ちた石は拡散し、しかし壁などで跳ねることなく留まり、陰をかき消した後、また集まり元の形に、元の場所へと戻る。
「はい、おわり」
「ふむ…狐族領の白岩人か?」
「うゆ、引っ越ししてきた」
なんか知ってるらしい。
「ふむ…少し質問してもいいか?」
「やだー」
「…っ、う…そうか」
ちょっとだけ知ってるらしい。
「話したくない」
…白岩人についてはフォリックが知ってるかも?
「あれが“魔岩”ユメル…ね」
「ユメル…か」
なんか夢見てるような名前?
「二つ名持ちの子なんて珍しいからねぇ…」
「ん?それ私もか?」
「しょーじき、あんたの方が強いよ?」
「うーむ…負けておいてそれを言われるとなぁ…」
エニカの評価に困惑しつつ、先に進む。
◎銀嶺遺跡下層 封印されざる魔界
そこは真っ赤で、中央で化け物が死んでいる広間だった。
「Space Dragonの類いか。強いよ、近寄らない方がいい」
「死んでんだろ?」
冒険者の言葉に、眼帯をつけた青年が黒いローブを取り出しながら聞く。
「dead analyst(死の分析者)」
「どうだ?」
その質問と同時に何かが動いた。
「「絶命」」
そう答えたのは…二人?
「血の採取…不可能。同士による殺害と把握。シオンの伝令。生徒諸君、こちらの任務は終了した。帰還するかはあなたたちに任せるものとする」
血の採取。アインスさんも関連してるかな~とか考えたり。ってゆうか桃、伝令って?
とりあえず鎧の人が向かった方へ私も行くことにした。私はまだここから帰る気はないが、その人がどう思うかは知らないので、伝えておこうと。
◎銀嶺遺跡下層 不死に輝く左翼の狩場
あ、シオンが誰か(もしかしたら何かというべきなのかもしれないが)は聞かないです。定例文がどうとか言われるのがオチですし。
「そこの段差に気をつけるのだ」
段差と言われたがそのようなものはない。あるのは落とし穴だけだ。
「穴はあるけど?」
「……さっき仕掛けを動かしたからか」
勝手に何をしているのやら。
「古代ブルーム語で『鍵の一つ』ってあったものでつい、な」
「書いてあるならしょうがない」
この状態ではそれ自体が罠の可能性が高そうだけど、やっぱりしょうがないと思う。
「さて、下は……ふむ、無理だな」
「やべぇな…っとと、どうするの?」
白いドラゴンが数匹。しかも先ほどの死体とは大きさが段違い。
そしてさらに下がある。底は見えない。
「追加個体発見。別種。該当種。緊急。追加任務発令。最低一匹討伐せよ。闇属性、禁術の使用を禁止」
「えぇ…」
禁術なしで狩れと無理を言われた。てゆうか桃はどっから来た?
「あ、ユメルちゃんならできる?」
「いや、基本的に大地の操作は禁術の分野だ。無理だろう」
二人で相談していると、後ろから二つくらいの気配が。
「血を残す必要があるのなら、殺せるかはわからん。だがやるだけやらせてもらう」
あ、眼帯の人。
「mortal mist(致命の霧)」
その後ろは…鳥。
…?鳥?
「あいつ以外が相手なら禁術もいい?」
「対象以外へ関する使用は許可されます」
迎撃準備。
「laevateinn!とおっ!」
そして少し高度を落としたその鳥を撃ち落とす。
「なっ…!?」
「気をつけて?上に何かあるかもしれないし…それまだ生きt」
その瞬間…鳥は吹き飛んだ。文字通り。回転しながら。
「はあっ?」
「えーと?気をつけ…て?まだ何かあるかもしれない、し、……だからね…?」
意味不明すぎる。どういうことだよ。私にも違和感しか感じない。そもそもこれは魔法…なのだろうか?
「ふぅむ……あれは…いや、少年、助かったよ。今なら私でもとどめを刺せるだろう」
不思議な人が現れた。
「My intention inform me how to use the aura.(私の意思は私にオーラの活用方法を知らせる)
You must keep off touch air.(貴方たちは空気に触れるのを控えなければならない。)
because you have wound,more and more broken they body(君が傷を追っているから、君たちの体は壊されるだろうね)…here we go!!(さぁ行くよ!!)
The Aero blaster!!」
空気を不思議に揺らさせ、彼らを打ちのめす。
そして、彼らは倒れ伏した。
「鍵はもらったよ!バイバーイ!」
「なっ、なんだと!?」
謎の人の発言に鎧の人が動揺している。ん……?記憶によると、入る光景はみんな見た。ってことはなんかの理由で認識しにくくなってる?
「私が追うよ。私ならなんとかできそう」
この手の認識できなくするタイプの敵は比較的得意。さすがに人混みではうまくいかないというか…死体が多すぎて犯人を殺せたか一度もわからないというか。
ええ、トライアンドエラーしまくって探すのです。めっさ疲れる。
とりあえず居場所はわかったが…なんか変。顔…かな、そこだけガードが堅い。
「ま、いっか。待てぇーーーーーー!」
追います。




