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入り口のエントランス(二回言う理由は特に無い)

遅れました。久し振りすぎてなにをかくべかわからないという始末。

 ◎視点 アルマ・ブルーム

  自宅

  花の月11日 朝


 数日ぶりに自宅で目を覚ます。

 いつもの朝だ。少しだるいが起きないわけにもいかない。

「おはよー」

 昨日編集してからのことを覚えていない。まぁ後で確認しよう。…いや、今覚えてないんだけど?

「おはよう、お姉ちゃん。今日地下迷宮を冒険するんだっけ?」

「うん。銀霊遺跡、危険だろうなぁとは思うんだけど危機感がなくてねぇ」

 とりあえずマリルの隣に座ってバターロールをもらう。

 うん。いつもの美味しいパン。

「そっか…頑張って」

「頑張るよ」

 そして今日もまた、おかしな一日が始まる。


 さて、学校に行こう。授業をしたいのだけれど。歴史は多分コルル達より遅れているのだけれど。まぁ私天才(という名のインチキ)だから大丈夫…かなぁ?

 なーんか自信がないの。

 おっと考えてるうちに準備が整った。

「行ってきまーす」

 いつにも増して軽いリュックを担ぐ。

 外にいるらしいから、お礼を言いに行かなくては。


「エニカ!おはよう!」

「元気だねぇ。おはよう!」

 と言うわけで見つけたエニカ。

「本気出されたら逃げられないねこりゃ」

「いや、いるとは全く思えないところにいられると9割無理だよ」

「1割はできるの…?」

「まぐれってものがあってね?」

 察知可能でも私では絶対に気づけないって時、たまたま関係するところをなんやかんやするとか、ブラフかけて騙すとかをたまたまそこでやっちゃえばどうとでもなる。

 あとドッキリみたいに飛び出したら、編集するときには知ってるから大抵は伝えられる。

「運かぁ…」

 運だね。引き直し飽きるまでたくさんしてトランプを特定のカード求めて引き続けて、もし出せたならマジックの成功です。って言ってる感じ。

 意味分かんねぇ。

「マリルの件、ありがとう」

「いいっていいって、いろいろ知れたし」

「あ、本?」

「ん。アルマちゃんは全部は読んでなさそうだね」

 そうだね。読んでたらとんでもないことがわかると言われてびびって読んでない。

「うんうん。顔に出てるね」

「私そんなに顔に出る…?」

 相変わらずそれを言われる。

「そんなに言われる?」

「大体2日に1回ほど」

「多いねぇ…」

 その後も顔の話が続くが、校門につく頃には。

「マリルちゃんの寝顔は天使だった。本当に。それだけで私は満足だよ!!」

 とか語り出してるエニカ。

 えーと、さ。もしかしてマリルの面倒見てた理由って…。

 深く触れるとろくなことにならないことは勘で理解できた。

 勘だ。一度も触れようともしなかったことが未来から感じ取れるくらいだ。

 怖いって。

「どうしたー?」

「情報量が多すぎた…」

「あらまー。だいじょーぶ?担ぐ?」

「いや、大丈夫よ…教室でぐったりしてるわ」

 ジェーンと一緒には来れなかったのが心残り。

 まぁ結論から言うと、この事件中はもうほとんど会わないのだけれど。


 そのジェーンは何をしていたかというと。


 ◎視点 ジェーン・フィロソフィア


 帰って、早速といわんばかりに処刑を開始する。

 私は暴君か何かなのですか?

 まぁ…呪いを断つとほかの貴族に喧伝してしまったからには実行しなくてはならない。

 本題はそれだ。誰が、いつ、どうやってしたのかまるでわからない。

「やった人出てきてよ…めんどくさい」

「はぁ~い!わたちだよぉ~?」

 頭の狂ったかのような発言をしながら現れた女らしき者。

 …しかしその姿はよく聞いた。しかし相変わらずこれは何の冗談だろう?

「ツェーン・ファンダメントル、貴方はついに姿を我らブルームの由緒正しき貴族の前に見せたな」

「あれぇ~?おっかしいなぁ?な~んで怒ってる、の?」

 煽り尽くすその者。とりあえず乗っかります。彼にとってそれが楽しいようなので。

 まぁ、捕まえられれば御の字です。

 …ほんと、これ男なの?ぱっと見女なんだよなぁ。完全に。


 ◎戻る


 いや答えてよ。…っていっても、今日中にわかるわけがないのだから、今の私にわかるわけがない。

「はぁ…」

 今、探索するメンバーの集合場所にいる。時間が飛んでいるのは気のせい。

「すごいねぇ」

 エニカもいた。強いのねあなた…。

 以前に持っていた白い杖とは違い、木の色そのものな無骨さの目立つ杖だ。まぁ…その木の色もどこか白っぽい気がするが。

 で、彼女がすごいと称したのは。

「ずーっとは勘弁だなぁ」

 白い鎧を着けた少年。どうやら中身を見た限り華奢であるらしいと知ることができたので、もしかしたら私はエニカ以上に驚いているかもしれない。

 どうやって知ったのかは知らないです。あ、得物は槍だとさ。

「カード・ロン、準備完了いたしました」

 とのこと。カードロン…何だろう。棒一つ加えたら借金ですか。もしくはとを付けたら荷車が忍者みたいに消えますか?

「どうでもいいけど忍びって字さ、刀背負ってるみたいでかっこいいよね」

「ほんっと急だね!?」

 おっと、余計なことを口にしてしまった。

「みんな集まったかしら?」

「いえ、三人だけです」

 ここでなぜか校長の声が聞こえた。

「え?」

「何これ?」

 声は足下の謎の人形的なものからだとわかった。

「やっほー、アンドロイドの桃だよ!」

 ………………………………………?

「え、あ、そうですか…」

「定例文でしか応答できないよ、該当しそうな内容で話しかけてね?」

 何これ?

「…ほっとけ」

「ぴゃぁーーーーー」

 蹴り飛ばしながらエニカがいった。蹴る前に悲鳴の反応をしていたので多分ある種の正解。

「うん」

 うんってなんだよ。


 さて…昔語ってくれた冒険者の後でさらに五人来たのだが。

「ぴゃぁーーーーー。うん。ぴゃぁーーーーー」

 これである。うるさいですよ?

「うるせぇです」

「ぴゃ…」

 どうやら止めるための定例文があったらしい。

「集まったよ?」

「定例文でしか応答できないよ、該当しそうな内容で話しかけてね?」

 そしてこれはない、と。悪意を感じる。大分ふざけてる、それだけによる悪意。

「うるせぇです!!」

「ぴゃ…」

「…もうどうしろっていうの?」

 定例文というのならこういった対応が状況にあっていないのも普通に起こることか。

「あ~、もう行こうか?そいつも連れて行く?」

「どうするかなぁ…こいつはおいていくつも」

「あ、わたしはついていくからよろしく」

「……はぁ」

 全てを諦めたエニカ。正直遅い。

 封印を解くのは黒いローブの小さな男の子がやってくれた。

 たぶん初等の方から来たよね?よく選ばれたなぁ…。


 まぁとにかく、皆が入り口をくぐる。

 これからちょっとした大冒険だ。

 ……待て、それはどっちだ。

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