狂乱の続編
十月になってしまいました。そろそろまずいので(遅い)2月頃までは投稿が多分2週間に一回程度になるかと思います。
せめてその頃までにはまた遠征をさせたいです。
21/5/1 ルビふり直し
◎ブルーム首都メンタル
ペンタゴン地区前
町が見えてきた。
「ずいぶん時間がかかったな」
「しょうがないよ、荷車一つ吹っ飛んだんだし」
今ここにはズィーベンさんとノインさんがいる。
「ツェーンも捕まったんだっけ?」
「あれは好き勝手やり過ぎだからな」
「………」
「気にするな、あいつはその程度ではつけあがらない」
何かあったらしいですね?
「眠い」
「&#=n@」
眠い、としか聞こえなかった。ちなみに変に聞こえなかったのは多分シュレールじゃなくてジェーンの寝言。
「シュー、寝てる?」
「zz」
いびき…というかうなり声で答えていた。
さすが野生、というべきか。
いや、絶対違う。
……そう言えば、神獣は人殺しのために派遣されたわけだけど…なんで人の血に混じってるんだろうね?食べた?
っと…そういえば忘れてた。
「ごめん、もう降りる!」
ペンタゴン地区ではないからさっさと行こう。
「はーい!もうちょっとで審査のため止めるから」
「うん、ありがと」
はて、どの位置だったか。
◎地下 スター地区
墓場(への道)
相変わらずおどろおどろしい。
まぁ、そういうものなんだけども。
そういえば、奴らは埋葬できなかったと聞いている。というか火葬済みというか。
それを考えると少し頭が痛い。
「ユリウス、また来てやったぜ」
もし、そこに彼が本当にいるのなら、度肝を抜かれたような顔をするだろう。
なんせ今ドレスだからな。
「花枯れちゃってんな」
いつに飾ったやつだろうか?
とりあえず一つは自分のだが。
「花瓶洗うかぁ」
枯れたものをを適当に焼いて花瓶を洗いに行く。
洗ってる途中に誰かが近づいてくるのを感じるが、危機感はない。
なぜかかなり不快感を感じているが。
「ゼクス・アローラは人間か?」
ぼろ布のようなローブを纏った男がそう問う。
「あ?」
「過去最強とも目される命魔殺しは…その過去は、畜生以下の悪行が積み重なっている」
少し興味深い話を聞いた。お父さんと血のつながった家族はノインさんと私たち3姉妹以外知らない。
しかもお父さんとノインさんの苗字は元々違うから本当に兄と妹なのかというのもあるし。
どういうことなのか?…それは気になる。
「少なくとも私は知らん、それ以上おまえの言葉を聞く価値はない」
まぁ、これに尽きるよね。
とりあえず洗い終わった。意外にすぐ落ちるもんだ。
……この近くの花屋ってまだあるんだろうか。
先ほどの奴はいなくなっていた。
また会いたくはないな。
「おーい、久しぶりだな、ベル。元気か?」
「…え、どちら様?」
久しいやつを見つけたがこいつ私が誰だかわかってない。
ひでぇや。
「私だ、アルマだよ!おひさー」
「………えぇ~!?何で?何でお姫様全開!?」
「姫どころか今は女王として駆け回ってるくれぇだわ」
「はぁ!?」
元気にはしゃぐ黒焦げたような目と髪の色をした少年。
しかし相変わらず右腕の義手はぼろけてるしちっこいし、左足がなく車椅子に座っている。
まぁ後者については義足より車椅子の方がいいからってだけなんだけど。
花屋の息子、ベル・ベリー。大分久しぶりだ。
「マリルのこともあるし急ぐつもり、花はある?」
「ちゃんとあるさ」
そういえばマリルとも仲良かったなぁと思い出しつつ、昔のように頼む。
「はい、おだい」
「毎度あり!」
「ありがと。じゃ、また」
とりあえず手を振る。
「いつもごひいきに、ってやつだな」
手を振り返してはくれなかった。今はあの腕がもう動かないのだろうか?
「急ごう」
ささっと花をおいて、帰ることに決めた。
今度は花が枯れる前に来ようと思いつつ、と~~っても急いで戻った。具体的には、尾行していた人を撒くくらい。
思ったよりあっさり撒いてしまったので驚いている。何のための尾行やら。
たったか柱の中を上る。この柱の上が7丁目の中心だ。
上に上がると、明るさが大きく違うのでとてもまぶしかった。
目が慣れるその直前、あり得ない光景を見た気がした。
赤い空に…青い雲があるような。そんな風に見えた気がした。
◎ペンタゴン地区
7丁目の路地の大きめの家(アローラ宅)
家の少し前で、ちょうど来たお父さんとパインに会った。
「ベルに会ってきた。元気そうだったよ」
「お、そりゃよかった。しかし何でまた…っと、そうか、毎年行ってるんだっけ」
「そうそう。さて…鍵あいてるはずだし…ただいまー!」
元気よく家に入る。
「お帰りなさい」
そしたらマリルが成長していた。
え?何言ってるんだ、だって?…こう考えといてこう思うのもだけど、言ってないと思うなぁ。
無駄にドレスを着込んでるあたり、全力発揮変身とかなんだろうとあたりをつける。私より幼い体ではあるが、大分大人びた少女、というイメージは納得できなくはない。私からしたらもうちょっと大人な印象なんだけどなー。
まぁどんな印象だろうと在りようだろうと妹には変わりないからね。いくら弟妹の方がしっかりしてようと兄姉としてやることもあるだろうさ。
「ただいま!おねーちゃん!」
「帰ったぜ。マリル。早速で悪いが3日後に出る。ざっくりしたことは任せた」
お父さんの人使いがひどい…。
「…お帰りなさい」
それでも感慨深く答えるマリル。お父さんなりの気遣いでもあるだろうしね。
悩んでる暇も与えねぇって。
「おう。今言っておいてなんだが今日はみんなでいようか?」
「……うん」
まぁ、それでもいいか。
憑き物が落ちたような、っていうのかな。そんな笑顔でいてくれてるから。
「さ、今日はご飯頑張って作るぞー!」
「ちょい!?」
お父さんの料理は当たり外れがひどいのに…。
ギャーギャー言い合ってる私たちを見ながら、元に戻ったマリルはパインを抱きしめながら笑っていた。
あ、今夜の料理はチーズ入りのハンバーグとチキンライスに、…何かでした。うん、最後の以外美味しかった。
何だろねあれ。虹色の漬物、かな?
お父さんも食べた途端「なんかちげぇ…そうじゃねぇ…」とか言って下げてたし。
あれは何を作ろうとしたのかよくわからないけど、何もかも違うと思うんですね、私。
ところで今日の編集はもうしたけど、またやっておくことにした。せいぜいが微調整だけど、難しくはなかったな。
白の答えよく思いついたよね…私。




