要塞巡りの町 フェルマータは衣服を着たいし着せたい
◎視点 アルマ・ブルーム
下よりちょい後
そして見つけてしまった。
「アルマちゃん、逃がさないぜ?」
絶対その手の服たちを着せるつもりだ。
無駄に男前な台詞だけど、それをチャイナドレス着て言われてもなぁ。
◎また表通りに戻ってすぐ(少し前)
様々な衣装の人が売り込みをしている姿が見受けられるところに出た。
「さて…聞こえない、かな」
フェルマータはパインの声を覚えていたらしい。
「ふ、ふぅん?」
ミリアが不思議そうな声を上げた。あれ、把握していらっしゃらない。
「熊は熊、猫が犬で、狐は?」
「兎だよー、ミーは狼で猫だし、シューは犬で栗鼠だね」
ミーって呼ばれている人は誰だか知らないな。どんな人でしょう?
「はぇ…って、多っ!?」
「同年代で5人だからね、間違いなく多い方だよ」
「他は…」
「狼はずーっと出てこないし、狐はお母さんがだし」
何となく、不穏な気配を感じる。多分…。
「――ライトニングドラゴン!!!」
雷の竜が天から地の一点へ降り注ぐ。
「そこか!」
近づく途中で気づいた。
血のにおいが多すぎる。焼けた肉の匂いよりも。
鼻を押さえて近づく。
「まだ生きてるの…?怖いよ、少し」
「キラキラしてんなぁ、おめぇさん。いいねぇ、いいんだよねぇ」
橙の軍服を着た逆立つ金髪の男。
なんか、やばい。
この人パインの竜の直撃にほぼ無傷で耐えてるの…?
「さぁ…やろうか」
「end」
パインが何かをいった途端、倒れる。
「危なっ」
支えてあげるけれど、正直今すぐ離れたい。
何をする気だ。
「bloodmagic―――Lightning Dragon」
「Energy of king(王のエネルギー)」
無色の雷の竜が天まで昇る。
青白い閃光が空から落ちる。
ぶつかり合い、青い閃光が散り、空が揺れる。
誇張抜きで、揺れてるように見える。どういうこと?
そしてあの恐ろしい男はいなかった。
どこへ消えた。
「あの男とは、厄介だな」
そして代わりに、まるで紳士のように、シルクハットとタキシードを着た女の人がいた。後ろに見えない何かがいる。それは連れてきているのだろうか?
「誰?知ってるの?」
「名乗る間もない、しかし言えることはある。あれはまた私や君の前に立つ。そして私は7番。また会える日を待っているよ。君と、親愛なるNo.6に。感謝すべき、ある種の愚か者に…あいつどこを…」
七番といっておいてナンバー6という変わり者だった。そして後にいた何かをつかんで消えた。そしてそれは飛んでいったようで、バサッ、バサッ、と音が聞こえる。
「何だったのさ」
嵐は去った。もう訳がわからん。
さて、パインを連れて戻るか。
◎なんやかんや集合してすぐ
そこにはなにかが積まれていた。
「これは…服か」
どうやら衣装の数々が無造作に積まれているようだ。
「すっごいたくさん!」
パインがはしゃぎだした。
まぁいいや、…逃げようかな、これ。っと思ったけど。
はやり手遅れか。もう近くにいるな。
そして見つけてしまった。
「アルマちゃん、逃がさないぜ?」
手にも服を持ってやがる…。
「まぁいいけど、どこで着替えるの?」
「そこに写真店がある」
「ok、理解した」
私もそれを貰うとしよう。
ってゆうか服、マリルの分頼んどくべきだったかな…?
「大じょうぶ、もうかってるよ、このニャーの人。これ、そうだよね?」
「えぇ…ほんとだぁ」
マリルの分はすでにあった。
うーむ、なぜサイズが正確なのか。
「うーん」
「え、ぴったり?」
「そうだった」
「すごい」
さて、色々着ますか…。
そんなこんなでクアーロちゃんとミリアとジェーンとバニースーツやらチャイナドレスやらメイド服やら着ました。……メイド服はなんかちがくね?ってぼやいたらミラージュ組は何言ってんだこいつ、って目で見てきた。
文化の違いやな。と互いに温かい目で見合う。
あ、余談だけどやっぱりない胸では安定しないのか、フェルマータと私はめくれるわ、バニーの。
ちなみにバストサイズについては、ジェーンとミリアはそこそこある。
クアーロちゃんはさらし巻いてただけで谷間あるぐらい大きかった。私と二つしか年が違わないそうなんですが。私二年後あんなになってる気がしないよ?年上のはずのジェーンより大きいよ?まぁ年なんて参考にもならんけど。
まぁ、この話は以上。そろそろお昼ご飯かなー。
おっと、観客にサービスでもしますか。
ウィンク!
ん?右目に違和感が…。




