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帝国の天道(久)

久しぶりの出番の方を沢山出そうとしたら混沌としてしまいました。

何ででしょう?

 ◎前回のあらすじ

  byウィッチ


「出番が一向にないから登場にゃ!!」

 ウィッチのあらすじコーナーだにゃ!

「にゃー!」

「……マリルにゃん?」

「なんだにゃ?」

「……まぁいいけど、にゃんだかにゃあ」

 なぜか猫耳つけたマリルにゃんとお送りしますにゃ。

「前回!始まる晩餐会!そしてまたもやHな展開に遭うパイン!」

「何で嫁入りとかそんな話になるのか、きっとこれは誰かの陰謀だにゃ!」

「なんとゼロスサン帝国の風習によるものだった!」

「アルマにゃん、とっさの機転といつもの力でパインを守るにゃ!」

「そして犯人は!噂の問題児とその親だったが!」

「ここでフィーア校長が殺意たっぷりに親子を止めるにゃ!」

「親子の運命やいかに?そして変態はもう一人いた…」

 以上!おわり!

「満足にゃ」

「私を巻き込まないで?」

「マリルの出番もしばらく(にゃ)かったからにゃよ?」

「え、何で?このとき何かあったっけ?」

「ゼロスサンに行った記憶、あるかにゃ?」

「あ、ない」

「後そろそろお別れにゃ」

「ん。パインに元気にしてたよって伝えておくよ」

「ありがとにゃ」


 ◎視点 フィーア・クィーンヘッジ


 そういえば、わたしなんでこんなことしてるんだろね。

「………」

 思ったより素直に対応したこの子。

「……ふぅ」

 どうするかな?

「とりあえず、お前らは帰れや」

 あら、ゼクス?

「フィーア?」

「……ごめん」

「…あ、ああ。まぁ、気は晴れたようで何より」

 取りあえず、この場は引き下がることにした。


 ◎視点 アルマ・ブルーム

  E.W(イーストウォール)屋敷B1階 休憩室


 久しぶりにユキとシロに会った。いつの間に別行動していたのか。

 そういえばバック開けっぱなしで放しっぱなしだった。

 あれ、それってつまり、この子らの毛がそこらに……。

 後で行こう。

「ねぇ?トロワとつないでくれない?」

 そう言うと、ユキだけがこちらへ来た。

「お願いね」

 そう言うと、この子は魔方陣のようなものを出した。

 あまり見ないものだけど、物珍しさはない。

 私もたまに出してるし。数日分まとめて編集するときはとても大規模に展開しないと厳しいので。

 自分では見えない形で展開しているけどね。

 ただ……四角いね?

『何でしょうかー?』

「トロワ?ちょっと問題が起こったからさ…」

 先ほどの諸々を報告する。

『色難の相でてます?』

「……で?」

 ふざけられると困る。

『はいはい、まぁ、どこかのお兄さんでもないですし、忘れていいですよ、そんな小物』

「分かった」

 酷い言い様だ。

 まぁ、それでいいならそれでいい。

 それでいいならだけど。

 何だコレ、中身ねぇ思考だな?正直後で見た私はここら辺の意図を考えてみてしまった。

 とりあえず、問題ないと納得したのは確かの様子。

「そんなんでいいんだ?」

『どうせ末路は同じですし、というかまだ生きてるとは思えないほどです』

「何で…?ってあぁそっか、義賊以外は消えた理由ってあの人だっけ?」

『それです…』

 あの人はただの悪党的な感じの賊を皆殺しにしかけたことがある。それをお父さんが駆けつけようとしたフンフさんごと止めようと試みて死にかけたとか。

「結局止めたんだよねあれ…」

『さぁ?ほかにも色々起こってたみたいですし?尋ねても教えてくれないからって調査してる人もいます。下手すれば歴史に残る事件です』

「えぇ…」

 何でそうなる。あの人ほんっと怖いわぁ。なんで校長なんだろあの人。

『あ、お帰り、お父さん。あ、エニカも来てた?』

 そういえば。

 フンフさんどこにいるんだろ?

 来てるはずだけど。

「というか……後で確かめるか」

 こちらに寝ぼけ気味?なシロがやってきて、丸くなる。

「かわいいねぇ…」

 なんか不思議な感じ。

 この子たちの肌触りは、毛で覆われて入るものの、触った感じは毛並みという感じではない。

 それは一般的には良くないかもしれないけど、私はこの方がいいな。

 ふさふさ、もふもふ、ふさふさ、もふもふ、ふさふさ、こわひことくわぎりなし。

『へい、エニカただいま参上!』

「おう、こちらアルマ!…え、何?」

『あー、意味はないかな?さて……ちょっとさ、マリルちゃんがハモの照り焼き食べたいなぁ…って言ってたんだけどどうすりゃええの?』

「え、え…?レシピはうちにあるけど…」

 いきなり何かと思えば、マリルのご飯のことらしい。

 何故かは知らないが、エニカが作ってくれていたらしい。まぁ、いくらマリルが自炊できるといっても限度があるし何かしらはあるだろうけど。

『それでいいや、教えて?』

「……家の本棚の調理本スペース中央段左から六番目の本、〈和食は醤油が命!モカのキッチン番組8周年特別号〉かな?……え、作る?」

『うん、まぁ、聞いたからにはやってみたいよね。私料理は大好きでね、お母さんの覚えてるレシピをお父さんと一緒に頑張って作ったりしてさ』

 エニカのお母さんは料理ができないのか?下手なのか、何かしら理由があるのか。

 それはそれとして楽しそうね。

「ありがとう。お願いしてもいい?」

『任せんしゃい!』

 そうかぁ。

 本当に感謝です。

「ハモはお魚」

『そうね』

「なんか言いたくなった」

『そう…じゃ、お休み』

「お休みなさーい」

 念話を終えて、寝ることにした。


 ◎車庫


 しかしその前にやることがある。

「むむぅ…やっぱりかぁ」

 シロとユキの抜け毛がたっぷりになってしまった台車部分を見て困惑する。

「ん?アルマか?」

「アインスさん?」

 久しぶりに会った。

「……さん付けいるか?」

「礼儀って、何のためのものなんだろうね?」

「皮肉好きだねぇ」

「え?あ、ううん、純粋な疑問だった」

「そうかい」

 そうやってお互い適当に言葉を交わしていると、ふと何かを思ったらしく顔を上げる。

「お前は、何もかも知りたがるように見える。というか、お前の近くの誰もかもが語りたがりになるように見える」

 彼は月を見上げながら言っていた。

 そしてたばこを一つ取り出した。

「俺は正直他人の身の上話なんぞするのも聞くのも嫌いだが…まぁいい、俺も語りたがりになるよ」

 火をつけることなく、空を見上げながら言う。

「俺は月が好きだった。あの月が、父さんのいた月が」

 そもそも月って行けるものなんだ?それに驚いた。

「たがな?奴らそれをぶち壊しやがった」

 ああ、今は空に月は11しかないっけか。

 あれ人為的なやつだったんだ?

「おれはあいつ同様、自然を求めた。あんなの許せなかった……心の底ではそうだったから、なんだかんだ革命家っぽさそうな奴とつるんでたんだろうよ」

 あいつ…お父さんのことかな、この話の流れから。

「まぁ、お前のお父さんはそんな奴だ」

 そんな話を、月のきれいな空を見ながらしていた。

 後々考えると、これは皮肉な話なのかもしれない。

「……ユキ、ドライにつないでくれ」

 牛車の上からユキが降りてくる。

『誰だ?』

「俺だよ、アインスだ。フンフはそこにいるのか?」

『いるぞ』

 え、何で?フンフさん来るはずだよね?

「ハブられたからってへこむなよ」

『いいもん、東の森産のリンゴのパフェおごってもらうもん』

「……誰に?」

『ゼクス』

 お父さんはフンフさんにおごることになっているようですね。

「そんな金ねぇだろあいつ…」

『あ、いや、世界樹の実とは別だからね?ふつうの東の森のリンゴはそこそこ流通してるよ?』

「へー」

 東の森のリンゴはおいしい。ミラージュのとも違う美味しさ。

 あちらに比べると酸味が強めの傾向にあるね。アップルパイとか作るのにいい感じ。

『というかアインスは世界樹の実買えるの?』

「全財産のほとんどをはたけば可能ではあるが?」

『すごいね…』

「なっちゃんの壊れた遺物持ってるからね」

『ロストテクノロジー扱いか…』

 やっとドライさん?かな。が介入してきた。……トロワのお父さんだっけ?

「まぁ、あのアホ呼ばわりされてる奴も、信用できるしいいんだけどよ」

 多分アハトさん。やばい、話がわかりにくい。まぁ、人の話を聞くのに前提を知らないので当然ですが。

『ずいぶんよく話すじゃないか?どうした?』

「そこにいる、ゼクスの娘にいろいろ語ってみたもんでな」

「あう?」

 なんか私の話になった。

『道理でさっきから回りくどいわけだ…』

「まぁ、そういうことだな」

 ……なんか変に気を遣われていた様子。

「きっと、どっかの誰かは俺たちに語らせたいんだろうよ」

「……私が、それを伝えなければならない、と?」

『義務かは知らんが、どうせそうするのだろう?なんとなくそう思うのだが』

「うん、そうするつもり。じゃあ、もう寝るね」

「お休みな、アルマちゃん」

『よい夜を』

「ありがと」

 もう、眠いから寝る。編集は明日にする。眠い。

 ……あ、二匹の抜け毛の処理忘れてら。

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