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帝国の会談!(三)

 自然と始まるお茶会。

 花が煌めく美しい景色の中のんびりとお茶を楽しむ。おいしいけど変わったお茶ね。これが…かな?変わった茶葉って話していたのは。

「もう一人はまだ?」

 駄々をこねるような子供っぽい口調でそうメイドに聞く。

「これからおよびします」

 そう言って、何かを近くにおいた。そして何かを投げた。

「今です」

「はいっ、と」

 紫の大人びたドレスを着たクアーロちゃんが来た。

「アンカーを見破りましたか」

 ……そういえば見逃してたわ。

「……とはいえ、単純にガラス細工なだけですけども」

 ああ、どう見ようが透明なら目をこらさないとわからないね。

 むむぅ。難しい話だ。

「よろしくお願いしますね、ミレニアム・シルバーチャリオッツ様」

「ん、よろしく~。あと、緩くでいーよ緩ーくで」

 丁寧な挨拶に対しお辞儀をしながらほわほわっとした雰囲気で言う。

「わかった、そうする……あとアルマちゃん?」

「何ー?」

 話しかけられた。

「私と貴方はここで初対面ってことになるからよろしく」

「ん、オッケー」

 そういえば聞いていなかったな、と思い出す。

「あ、これさ、クアーロちゃんのじゃない?」

 ついでに落とし物を思い出す。

「あ!それ!ありがと!」

 若干食い気味に言いながら駆け寄られた。びっくりしたぁ。

「どういたしましてー」

「ふぅ…私よく落としちゃう…」

 アピールしてるんですか?とか思って見ちゃったけどまぁいいや。

「にゃははー…はぁ、冗談はさておき、話おしようか」

 そう言いながらかなりの手際で一杯注ぐ。

「ささ、あなたの席へ」

「ん?……あー、すごいねこれ」

 そしてためらいなくクアーロちゃんの席へ着く。

「さて…この国の荒廃の原因はほかでもない教国な訳だけど」

「ああ、狂国ね?あれが?」

 エルダーアース。ここの北にある国。

「……動いたわ」

「今更でしょ?あなたがいる時点で」

「そ、私は白銀の少女の子孫なわけですからね。秘匿されてはいますが」

 秘匿されてるというのに隠す気を感じない。話について来れない…。

白銀(しろかね)雪菜(ゆきな)…その名前の少女は今でこそ大衆に知られていないが、“純雪銀嶺花”という銘を聖女より授かりし者です」

 花の香りが気持ちいい…。って、え?

「過去に来た4人組の方です。時期は定かではないというか、諸説あるというか。少なくとも彼女は数十年前までその銘を持ち続けていたとのことです」

「持ち続けていた…?」

「そう、聞きました。意図までは図りかねますが」

 ふむ、少し気になるな。よく考えると奴ら…狂国関連だな。

 うっわぁ…気をつけろとまで言われたくらいだ。まだ生きてるだろうなぁ。

「ふぅむ?やはり二人とも何も知らない、と」

「ええ、私は何も」

「こっちも知らねぇナ…あ、今はこの口調いらない」

 戦争沙汰かなぁ。

「むむぅ…こちらの兵力は一般兵3万、上級兵1万はありますが、実際戦力が現在3251名といったところだから、正面からはきつそう」

「こっちは正確な戦力は不明だけどそちらの3倍程度といったところかしら?」

 む?えーとブルームは…。

「えっと確か…職業兵士は千、そのほか戦力はたしか冒険者が予想7863名分の戦力、その他で3468名といったところ、らしい」

「その言い分だと追加で彼らと、ポセイドンの戦漁師2万くらいかしら?」

「その2万って…」

「こっちの上級兵、ひいてはそちらの職業兵士一人を上回りはするでしょうから、概算上級兵6万としましょう。あと彼らは別枠で計算するわ」

 さて、唐突な戦力の算出。本題はこれからだった。

「…まず、敵兵はのべ180万、これは誤差(・・)ですのべって言ったけどその差も誤差」

 いきなりぶっ壊れた。のべって何だよ。その絶望的な言葉を吐く彼女は、むしろとてつもなく笑顔を浮かべる。

「それと命魔が、たった(・・・)30万人分です」

「……………はぇ……ぁ?」

 恐怖に顔を青くして涙目になるクアーロちゃん。

「命魔…って?何だっけ?」

「伝説にもある化け物。超高密度の生命力((ライフ))である魂を使い潰してまで召喚する使い魔」

「それは…神獣が、全力を出せば大陸上のすべてを薙ぎ払えた、猫神獣とあろうものが奴らの一匹に苦戦した程だよ…だから、そうする権能も権限もないでしょう彼らでも、ハハ…30万もいれば星をぶち壊せるんじゃないかな…」

 饒舌に絶望を口にする。何それこっわ。

「とはいえ、圧縮されて個体数はあって100、多分60くらいだね」

 そうか。人が少なければ基本的に回復量は減るか?いや、それって誤差じゃ…?

「戦闘用に調整されたのがその30万分、50くらいがいいところかな…何で、今すぐ攻めてこないのか、わかる?」

 圧倒的戦力、攻めてこない。理由か…。

「制御ができない、なんらかの弱点をつける存在がいる、別の敵と交戦中、もしくは…対抗できる力を持つものがいる?あたりが考えられるかな?」

「主に後者二つかなー?ってえか最後は知ってんでしょーが」

「えー?」

 知らないって。

 これな、書きたくなるくらいには爆笑もんだったぜ?

「何だよおい…」

「急にどうしたー?」

「未来にあおられた」

「はっあはははは、あはははっ」

 どこかツボに入ったのか大爆笑を繰り出すミレニアム。

「さて、別の敵…それは神だよ。神の一人と直に交戦中でね。たしか空法神だったかな?今は亡き魔法神の代理さ」

「え、そんな…死んでるの?あのワシュラ(・・・・)が!?」

「もう…いや、まだ?10数年ほど前の話さ」

 ……魔法神。ふと城に居座り始めた猫を思い出した。

「で、だ…いくつか動けるようになってるはずさ。だからこそ動き出した」

「手始めにブルームの王族を…か」

「多分ゼクスへの牽制ね」

 お父さんかぁ…どんだけ強いのかね?私は詳しく知らないけど、昔は所々旅をして名所を巡ったとかだし。

 名所…どこだろうね?

「そういえば彼は戦争の指揮官なんかは向いてないはずだけど」

「それはこっちの仕事だと思う」

 ところで、幻想的な景色の中でさ、こんな殺伐とした会話繰り広げてるのどうなのかな?

「リックとミー、あとはマータあたりかな…」

 ミー、ってどんな人でしょう?

 うーん、今は聞かなくてもいいか。

「そもそもどこが主戦場なの?」

「主にブルーム北部の大要塞と、こちらの信都、北町ですかね。あとは貴方達は少し裏から」

 狂国の裏?どこよそれ。樹海なら横っていうし、その先?

「樹海の先ではありませんよ、あそこには竜の泉がありますからね…美しいそうですけど」

「ちょっとみたいかも」

「命知らずですね…」

 今更なのよ。私は。

 じゃなきゃ旅なんか望まない。

「裏っていうのは…「以下は極秘情」はいはいわかってる!」

 それで、何のための話なのかを、ようやく切り出した。

「さて、改めて。戦争をすることになるわけだ」

「今更ね」

「それで?」

 その戦争の詳細も読めた。

「その前に時間稼ぎをしたい、君たちに協力してもらいたいことがある。今日の残り、頼まれてくれるかい?」

 短いな。そんなにすぐ稼げるのか?

「問題ないよ」

「私も問題なしです」


 ◎地の文


 これより、後に少女三儀と呼ばれるある意味では伝説の攻撃が行われる。


 ◎視点 アルマ・ブルーム

  E.W(イーストウォール)屋敷屋上 展望庭園


 庭園の端っこに、(つる)のまとわりついた大砲があった。

bloodmagic(ぶらっどまじっく)(血統魔法)…座標指定!Hyper (はいぱー)lock(ろっく)(チョー固定)!!……っしゃあ!詠唱破棄いったぁ!!」

「着弾点固定完了、次にアンカーの用意、同期を」

 次はクアーロちゃんからもらったアンカーに私のなけなしの妖気((オーラ))を混ぜて場所を把握できるようにする。

 ふと、思ったのだ。お母さんのことを。今いない悲しみがふと私に会いに来た。

 丁度いいというと現金すぎるけど、まさにそれだった。

 今なら、私の思いで塗りつぶせるかな。

 ドガン、と爆音。頭が真っ白になりかけた、その一瞬をついて場を支配する、この思いで!

「っ…アンカーの装填完了、発射完了」

「…お母さん」

「っ?」

「ん?」

「ぁ…?」

 みんなが少し反応する。悲しみを、力に変えて…!

bloodmagic(ぶらっどまじっく)(血統魔法)

My wisdom (まいうぃずだむ)teach (てぃーち)me how to (みぃはうとぅ)use the (ゆーずざ)mana(まな).(私の知恵が私にマナの(適切な)使用方法を教えてくれる。)

First girl(ふぁーすとがーる) want to(うぉんととぅ)save a(せーぶあ) hero(ひーろー).(一人目の子は英雄を助けたいと)

Second(せかんど) girl (がーる)want to(うぉんととぅ) love(らぶ) her(はー)family(ふぁみりー) more(もあー).(二人目の子は家族をより一層愛したいと思った)

What will(わっとうぃる) third girl(さーどがーる)want to do(うぉんととぅどぅ)?(三人目は何をしたいとこれから思うでしょう?)

Save(せーぶ) and (あんど)love(らぶ)pray for(ぷれいふぉー)blessing(ぶれっしんぐ).(救い愛せ。加護を祈れ。)

I am(あいあむ) aurora(あろーら).(私は極光((オーロラ)))」

 昼間なのに、星空のように幻視してしまう。満天の星空すらも霞むほど、空が青くなり白くなるほどちりばめられた無限の星々の輝きを。

 ちょいと勢いに乗りすぎてるけどこのままついて行ってください。

「何て…?」

「救え、愛せ、祈れ…?」

 読み取れきれなかったらしいので、後で説明することにしてみる。

majic time(まじっくたいむ) start now(すたーとなう)!(魔法の時間が今始まる!)」

 爆音も、爆炎も見えない。

 でも確かに、その遠くははじけただろう。


 後解説した詠唱の内容をここに。このメモが書き換えられてたから、会話の方ではなくこっちを取り出すべきだろうので。

 私は助けられる人間より助ける人間でありたかった。

 マリルは家族との愛に恵まれながらも、それを理解しながら愛に飢えていた。

 パインは、なんかそう言うのがあるのか分かんない。

 私は助けること、マリルは愛すること、そして私たちは今得られている血脈の加護に感謝し魔法という名の祈りを捧げている。

 私達はアローラ家の家族だ。

 私も、マリルも、パインも。元はそうだったかわからないけど、親もそうなのだ。

 ……なんか今書き換えられたな。それはまぁいいよ。別に。

 とにかく、そんな感じの話。詳しく話すのは恥ずかしいから勘弁してよね。

余計なお世話ですが個人的にブルームとアローラがごっちゃになりやすい気がするので。


ブルームは国名。

この世界では王族(またはそれに相当する位の存在)の姓は国名と同じものを名乗ることより、アルマ、マリル、パインは現在は姓をブルームに改めている。

アローラはゼクスの姓。もし作中でアローラ王国とか出てきたらそれは誤植です。ブルーム王国を乗っ取ったわけでも、別の国でもないです。

リズベット(アルマの母)は嫁いでアローラの姓になったので本当はアルマ達は王政に深く関わることはなかったはずだったが、実態はこれである。


何が言いたいかというと、誤字がないか不安です。見つけた方、できればご報告お願いします。

あと次は明日投稿です。今回は次と一緒に作って分割しましたので。

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