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帝国の屋敷!(霊)

 ◎#%*~&!*s=z:

 勝手に題名に霊って書いとけばびびると思いましたごめんなさい幽霊の類いはいません。

 ですがそれ相応に恐ろしく感じたので勘弁してください。

 …えーっとこれは、私自身に対していってるのかな?自分で言っておいてなんだけど、誰に向かっていっているのやら。


 ◎視点 アルマ・ブルーム

  E.W(イーストウォール)屋敷3階 二人用客室No.323


 適当なドレスを着せてもらう。

「ありがとね、ジェーン」

「いえ、お気になさらず…後私は寝ますね」

「うん、おやすみなさい」

 さっきまでの真っ赤なドレスといい、赤系統の色のしかないのかな…。

 部屋を出て、窓を見て一息つく。外の景色を見る気はなかったから日の光しか見ていない。せっかく見るなら高いところで見たいというのもある。

「ふぅ…さて、どこからいこうかな?」

 ふらつく。あかいカーペットが敷かれた廊下は、晴れた昼なので外から日の光が差し込み、さらに天井に等間隔に並ぶシャンデリアの光によって、淡い色合いに照らされている。

「ふむふむ」

 ブルームの城を思い出してみる。


 廊下は黄色のカーペットが敷かれていて、白さの目立つ壁を強調するように日の光によって輝いていた。

 夜はその姿を変え、魔法のランタンなど壁につけられた明かりによる優しい光が照らしていた。もちろん天井にもあることはあるけどね。


「ふむ…そう思い出すと結構違うねぇ」

 そう、かなり違う。

 やはり廊下一つとっても違うのだなと当たり前なことを思いつつ歩く。

「…」

 すれ違うメイドが何かをつぶやいた。

「む…thinking (しんきんぐ)accelerate(いくせられー)

 不審なので思加魔法で記憶をあさることにする。

memory (めもりー)checker(ちぇっかー)

 えーっと、『…しの計画の邪魔をされないとい…』ってところかな?

 何を計画しているんですかね?ちょっと反転して、後をつけてみる。

 彼女は4階に赴き、部屋の扉を開ける。

 その部屋は思いのほか大きく、客室などではない。加えて、雑にものが散らばっている。

「…!」

 私は絶句した。まじですごかった。

 緻密に組まれた彫刻。それは動物の姿をとっていた。

「はぁー…」

 まるで魂すら込めているかのような美しい造形と色彩である。

 揺らめく炎を瞳に浮かべる白兎は視線をこちらに向けていないのにこちらを見ているよう。

 赤い風のような何かを纏う黒猫は、触れたものを切り裂くようだ。実際台座は切り刻まれたような跡を残している。それがわざとなのはそこにも塗られている物、多分防腐剤だろうけど、を見ればなんとなくわかる。

 他にもいるようだ。

「さて、そこのおてんば様」

 あ、ばれた。振り向く彼女の顔は少しばかり、純粋な笑顔を隠していた。

「あー、何かしら?」

 誤魔化すような話し方をしておく。

「姫様がお呼びでしたので、後ほどご案内したく存じておりましたのですが…」

 あー、呼び出しね。こんな感じで話を受けるとはね。

「大体いつでもokですよー」

「………(これほんとに女王?)」

「聞こえてますよー?まぁ私もそう思うけどさ」

 実際、私が女王なのはどこもかしこもおかしい。

 でも深く気にしなくていいのよ。なんて言えはしないか。

 いくらブルームとはいえど、そんなに平和ぼけ推すと信頼失いそうだから。

「ほいっと、The Hammer(ざはんまー)Hand(はんど)

 目の前のメイドは鑿をおもむろに取り出し、小さな…周りと比較してなだけで手先から肘くらいの長さはある木材に打ち付け加工を始めた。

「こちらはこのようにして、私めが作ったものにございます」

 そこには赤い剣があった。

 いや、赤いのは木材が赤いからだけど。でも炎のようで、かなりの出来映えである。

 ぶっちゃけここにあるものほどのできではないけど、今一瞬で作られたのだから当然でもある。

「おおー」

 素直にリアクションしておく。

「それではご案内してもよろしいですか?」

「うん、お願いします」

 この人はただのメイドではなさそうですかね。

「お付きの方はよろしいので?」

「今寝てるの。明日は一緒に観光するつもりだよ」

「いいんですか(そんな軽い話で)?」

「いいんです」

 適当に話を合わせる。実際何のためって言われても知らされていないね。

「しかし、会うとか言えないのはわかるけども…」

「ぼかさなければならない理由も理由なのです」

 まぁ、探せば監視なんて4、5人確定でいるんだろうな。気にとめてたら狂いそうだけども。

 監視を警戒することは、大事。

「ただ、その前にもう一人のお客様のお手並み拝見と参りましょう――Hacking(はっきんぐ)

 何かを仕掛けたように見えたが、すでに何かが仕掛けられていたものを見えるようにしたらしい。出てきたそれは覚えがある。恐らくは、碇と呼ばれるものだろう。固定用の物だと聞いたことがある。

 まぁ、クアーロちゃんだね。

「かしこまりました」

 何かを受け取ったらしい。

「では改めて…っ」

 メイドさんは少し顔をしかめた。ホワイトブリムがずり落ちかけ、その下にあった青黒いナニカが見えた。

「失礼しました」

「気にしなくていいわ」

 血かな?

 それにしては青いなぁ。あと、魔力もここだけ薄い。

「それでは上へ」

 そうして五階へ、登る。

Inbijiburu(いんびじぶる)

 隠された道へと入って行く。

 廊下の端の壁にも見えるものを無視してさらに先へと入ると、そこには階段があった。

 左右に分かれていた階段が途中で合流し奥へと上るT字型になっている。

 その階段を一歩一歩上る。

「よく、ためらいなく入れますね」

「見えたよ、本当は布だった」

 フォリックすごいマジすごい。

 その目を真似できた私もっとすごい。…うわー、私うざい。

「そうですか」

 その上には、庭園があった。

 しかし細かいところを見る余裕がない。その中央にある白いテーブルと3つの奇妙なイス。

 見た目はテーブルと同じ白い、恐らく木製のイス。しかし空席の二つのうち一つは桃色の魔力が、もう一つは茶色の妖気が感じられた。普段見えるものとは違う、何故か普通の視界で見える色と強くリンクされた物。

「あら、ごきげんよう」

 その人は、白い人だった。雪のように白い髪は座っている今床につきそうな長さで、クシで()かしただけの髪。しかしその瞳は赤黒く禍々しい右目と、あのアメジストのような、そう、宝石のような紫の左目。

 そしてその顔は。

「よろしく、にゃ」

 顔の一部が、具体的には右目の周りが、白い毛皮に覆われていて、右だけ猫耳が生えていた。

 とても異様な少女だが、屈託のない笑顔が輝く。

 その少女は確かに美しかった。

 座る椅子は白い、生命力の光が見える。関係ないはずなのに、彼女の命の光のように感じられた。

「ごきげんよう」

 無意識に口が動く。

「こちらこそ、よろしくね」

 そう言って、私も座ることにする。どちらに座るべきかなど考えなくてもいい。間違いなく、魔力の見える方だ。

 私は仮にも魔法の国、ブルームの女王なのだから。

(≡º_^)にゃー

多分大体こんな感じです。

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