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塩水晶の住人

再開ですー。例の分解された元の1つ目。

 治療はいつの間にか終わっていたようで、異様な雰囲気はなくなっていた。目、戻しても見えるか。

clair(くれあ)voyant(ぼやんと)(鮮明なる視界)」

 転移でいつの間にか切らしてたし。

 後あの部屋の中だとさっきまで何も見えなくなるレベルで魔力だらけだったはずだし。リックなら目を回すんじゃない?

「よし、終わったか?」

「おっけー!生きてる!熱がある。この心臓が、熱いよつーくん!これからは、私たちでどこにでも行けるよ!」

「私の心臓は確かに鼓動している。問題ないぞ、世話になった。幾度となく文句を言ってすまなかった、アハト」

 かなり感動的な流れ。

「……よかった」

「ですね、柊也さん」

「………ふぅ。ツェーンだ。ツェーン・ファンダメントル。改めてよろしく」

「はい、よろしくお願いします、ツェーンさん」

「よし、じゃあ出るぞー!ここなんか雰囲気暗くてかなわん」

 アハトさんが全部ごまかしにいきました。おいおい。もらい涙がひっこんだよ。うん。

「あとは……、明日だな、回復まで時間がかかる。昨日には戦争が始まる予定でアルマには言ってもらったが……フォリックもフェネックも中央都市にいたから明日になるだろうな」

 ………そうじゃん。10日後って昨日じゃん!!

「ま、いいさ。思ったよりうまくいってる。しかも回復一日で済みそうって化け物かよ、なぁ姫?」

「お父さんは無理そうなの?」

 ……あ、割り込んでしまったわ。

「あぁ。だからドライに無理矢理補給してもらう。ちょっと外で待ってろ」

「うん」

 お父さんを残して、出る。まぶしっ。思ったよりあの中暗かったんだなぁ。景色見るのに支障なかったのに。

「おつですー」

「おつカレー」

「絶対食べ物のカレーのことだよね?」

 ノインさんが適当すぎる!

「マリル?」

「お姉ちゃん?どうしたの?」

「ちょっと一緒に行こう?多分白銀人同士で話したいだろうし」

「うん!」

「じゃあ僕とエニも行くよ」

 子供たちで行進だー!みたいなのりでここの偉い人のところへ行きます。

 いっちにー、いっちにー!

「いっちにー、いっちにー!」

 パインが言った…。

「あれそっちは…」

 少し歩きましょ。

「あ、族長!お久しぶりですぅー!」

 家から出てきたのは、すっごい量のひげを生やした……緑髪っていうにはほぼもう白いな?そんなおじいちゃん。

「ほう、遠坂(とさか)の娘か。久方ぶりじゃな、えっと……慧仁(えに)だったか?そっちのは…ああ、光彦(みつひこ)君か」

「初めまして、河星(かわほし)光彦です……これ名乗るの初めてだな」

「すまんな、そっちしか覚えとらん」

 ……白銀人、というか日本人らしい名付けされてたのか。

 とすると?

thinking (しんきんぐ)accelerate(いくせられー)……なるほど」

 割とすぐ引っかかった。十日ちょっと前だね。

 ちなみに後で編集したときわりとどうでもいいから気づかなかったんだけど、今さっき咲ちゃんに呼ばれてた。

「して、そちらの姫君は…」

「私は陽極(ようごく)香花(きょうか)です。一応今はブルーム女王ですね。肩書きばかりだけど」

「妹の春海(はるみ)です。こちらが末っ子の果凛(かりん)

 春海と、果凛か。

 マリン(marine。海って意味)とマリルでなんとなくわかるけどかりん……うーん?

 漢字で見ればある程度はわかったのかもね。それでもあんまりパイナップルとカリンって関係ないと思うけど。

「いつ聞いたの…?」

「さっき」

「そうなんだ」

 すぅー、と息を吸う音。

「今日は泊まりかね?」

「うん、明日出るって」

 目つきが変わる。何かふやけた感じ。

「ついに、終わるのか…」

 相当な因縁があるのかね。狂国に、なのか白銀人に、なのか。私にほとんど白銀人関連の知識がないのがなぁ…。

「さて、部屋は余っている。ここで泊まってくれ。歓迎するぞ」

「いいのー?」

「ああ、いいとも。歓迎するぞ、果凛君」

「やった!ありがとー!」

「あわわ待って!?あ、ありがとうございます!失礼しまーす!」

 パインがなんか走りだした。ちょっとやめてほしいかも。マリル、後はよろしく。

「転ぶなよマリル!……全くもう」

「元気でよろしい、後で里の子供たちと雪遊びでもするといい」

「うん、そうする」

「僕は遠慮しておきます……」

 あらま。じゃあエニカとパインと行こうか。

「おいインドア派ー働けー?」

「そんな派手に動かないし動けないよ」

「そうだっけー?」

「そうだよ」

 何なんだあんたらは…。

「いちゃつくなよ」

「「?」」

 ただ首をかしげられた。どうしてそういうリアクションなんだ。

 まぁいいや。

「そこのねーちゃん達!一緒に遊ぼー!」

「うん!」

「今行きまーす!」

 呼ばれたから行こう。

 と、急に足音が近づいてきた。パインだな?

「わたしも入れてー!」

 ほら。手袋に耳当てに帽子まで加わり完全防備してる。

 私も手袋つけるか。

「ごー!」

「転ばないでよ?」

 さて遊ぶぞー!


 ◎視点 エニカ・エンロープ(遠坂(とさか)慧仁(えに)


 トロワっちもマリルちゃんも結局来ないようで。

「アルマ容赦ないねぇ、てぇや!」

 全部避けてる。おかしいでしょそれ。

「からだついてきてぇー!」

 そしてパインちゃんは見切ってるのやばい。

「あびゃっ」

 顔面にいったー!?

「大丈夫!?」

「ぎりぎり……」

 うわ棒でカバーしてるし。

「まわりみながらねー……」

 なんか要領を得ない話だな。意味があるのはアルマちゃんの気まずそうな反応でわかるが、周り見てなかったのが誰かまではなんとも。

「疲れたから雪だるま作ろー」

「えーあれ飽きたー」

「「うーん」」

「まぁまぁ作ったことない子たちがいるから」

 ほう、雪だるまですか?後はしゃぎたい子たちは微妙な反応…。

「うわすっごく楽しみっぽさそう」

「うん!!」

 パインちゃんの食いつきがすごい!

 なんやかんやでみんなやることになった。かわいい子には多少従ってくれやがるものよ。うん。


 ◎視点 アルマ・アローラ

  雪だるま完成


 ……でかいな。

「なンだコれスげー」

「ここまでよくやったな」

 とこんな感じにフンフさんとアハトさんが主張してる。すごいらしい。

「まんぞく!」

 パインだけがはしゃいでる。後みんな疲れてる。

 ちなみに最後乗せるのはウィッチの力を借りてパインがやった。

 普通にあの頭は大体パインと私でやったぐらいだしパインが一番労力を使ってるはずなんだよなぁ。

 不思議だねぇ。

「いやー、全くすごいもんだね」

 本当ね。


 ちなみに余談だけど、この雪だるまは半年くらい残ったらしい。長持ち。


 ところで今の感想、咲ちゃんです。

「あれ、お母さん?いつの間に」

「もう全快だよ!」

「えぇ!?」

 回復力えっぐいね!?

 この量存在だけでプレッシャーあるのに。

「きゅーってするねぇ、すごい」

「だね、パイン。あはは」

「姫、本性むき出しじゃねぇか」

 姫って咲ちゃんのことだっけか。なに?こんな雰囲気ないだけで元々やばかった?

「人聞き悪いなぁ…」

「まぁ、そうかもな。で、それ多過ぎねぇ?」

「体は完成してる。簡単にこれくらい制御できるよ」

「これくらいじゃねぇ。二重召喚された命の使い魔とさえ比べものにならねぇだろこれ」

 二重召喚?あ、咲ちゃんも首かしげてる。

「にじゅう?たましいにばい?」

「元々を考えると三倍だな」

「うへぇ?」

 あー……魂の分増えるのが命の使い魔だから、さらに魂の分増やしたと。

「ちなみに何千人分を合体させてそれやってようやく一人分増えるんだと、効率悪いが命が増えるようなもんだしなぁ」

 むしろデメリットあるべきだよねそれ。

「で、それを話してどうするの?」

「特に何もない!とりあえず、飯の時間だぜ」

「わかったー!」

 おや。そんな時間。

 じゃあ挨拶済ませて戻ろう。

いい加減わかりにくいの3つ目の後で早見表おきます。

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