町中の展望
GWあけるのでこれからペース落ちるかもしれません
◎視点 アルマ・ブルーム
ブルーム王城 女王の間
歌の月29日 朝
おはよー!!
といっても一人なは―――
「おはようございます、陛下」
えっ?またぁ?
起き上がり、話を聞こうとすると。
「デートとお聞きしまして参りました」
……………え?
…………………………ええ??
「あの、どっからそーゆー話入ってくるの?」
「あら?フォリック殿下が楽しそうにしてましたのでアテス殿がお聞きになったらあっさりとお答えになってましたが?」
ええー?ってかその名前久しぶりに聞いたぞ?
「アテスっておっちゃんどこで何やってたんだろ」
「王城でマリル様と仕事に明け暮れておりました」
マリルと居たのか。ってかマリルの方が仕事してるんですが。
「王の仕事は多いはずだけど、案外回さなくてもいいものなのね」
余計なことを言った。
「まぁ、たまに、働かない王もいたそうですし」
ブルームだからね、で済むすごさ。
「さて、軽ーくおめかしでもしますか」
「軽く、ですか?」
えっとね。
「実際結構やるけど、あなたたちの基準じゃ軽く、ってはなるかなぁ」
まぁそんなもん。
「今日もやります」
「あ、ありがと」
うれしいっちゃうれしいけど気まずいのよねぇ。
でも気持ちいい。
「(すごくうれしそうなんですもの、やりたくもなりますって)」
「何か言ったー?」
「いいえ、特に」
そっかー。
後で気づいて恥ずかしくなった。
◎視点 アテス・ディライト
どっか
今日のいつか
「殿下も楽しみにしておりましたが」
裏に意図があるのか?そこが問題なのだよ。
「いかがお考えで?」
…。
「あ?お前さぁ」
やはり口が悪いな、ゼクス・アローラ!
「いきなり、娘を利用してんのか、だぁ?ざけんな、俺の目的はリズを助けるだけだ。ぶっちゃけミラージュとの縁なんぞいらねぇ。ブルーム王国との縁も正直面倒くせぇよ」
知っているが、そこではない!!
「そもそも」
「うるせぇ!娘を道具としてみるようなクズと一緒にするのかよ、ああ?」
「違う、が!!」
譲れないことが一つ。
「お主、何のために、魔力を捨てている!!あの時の力なら、何だってできるだろう!?」
己の力を使わないで、娘を危険にさらした男の台詞ではないだろうが!!
「ああ、それなら、おそらくおれ以上の戦力になるやつの治療中だ」
「は?」
どういう意味だ?
「彼女の治療が済めば、俺の魔力も使えるようになる」
その言い分だと、全力でも足らない相手を想定しているのか?
「そもそも、魔力が要る前提か」
少し頭が冷えたかな。
「まあな。(奴ら)は知っているな?」
無論。
「知っているとも。なれば、私は足手まといですな」
私は奴らには無力だ。
「納得してくれたところで頼むぜ、ミラージュへの手配」
「………承知」
不承不承、うなづくのだった。
◎視点 アルマ・ブルーム
3階 バルコニー
あー、見える見える!
「フォリック、あれ!」
「アルマさん……それは何ですか?」
「スクエア地区ののぼり!あそこはここで一番の商店街!大体の人がここで買ってくから、私たちがいてもあまり騒ぎにならないんだ」
あそこに来る人は貧しい人から富める人まで、みーんな来る!
「あそこへ行くのですか」
「うん!」
さ、行こう!
「ちょ、待ってぇーー!」
あっはっは。
「ごめごめ」
「むむむ~。さて、行きます?」
「うん、もうそのつもり」
「そうですか」
さぁて、今日も楽しむぞー!




