しのうが未来に求めたものとは
長くならないこの頃です。
追記 10と5は語り部にできませんでした。
◎視点 浅間 枝納………?
エンジンルーム
馬鹿だから、相変わらずよくわからない。
ただあの自然主義野郎、今回はマジでぶち切れてる。あいつも私並の短気だからな。嫁連れ去られてしばらく対処できなきゃそりゃぶち切れる。
全員乗っかってんのは、ただただ咲のためだろう。殴り込みまでする気か?私は別に殴り込んでもいいけど。
「支配しようとは、さすがに思えないよ、あいつらも、……君も」
アルマちゃんは、支配する側だ。
「……お腹すいた」
「うん、引き留めてすまない。でも思考も見えたろ?」
◎視点 アルマ・アローラ
思考侵略魔法解除
はー、急に流し込まれるのきつい。
「若干記憶飛んでるし」
「いいじゃんそれくらい」
「よくねぇ!」
私にとってその一瞬がどれだけ大事だと思ってんだ!
まぁ、できることなんてたいしたことないですけど。
「……なぁ、おまえの親父さんさ。いい父親してるか?」
「いや知らないよ。でも私は親子として愛してるよ」
少なくとも私は散々やらかしてるけど、それをお父さんのせいかと言われるとなぁ。わからん。
「前提付きとはいえ愛してるはびびるんだが」
え、そこに行きます?
「そんなもんよ。マリルの愛情はちょっと違う感じだよ?」
「えぇ……さすがの私でも困惑するわ」
馬鹿、って言ってるけど振る舞いは結構知的なんだよなぁ。
「ああそれと、馬鹿は死んでも直らないよ、文字通り」
「どういうこと?」
マジで意味がわからない。急すぎる。
「私が持った無駄な欲望を捨て切れてねぇんだ、意味のわからないことを求めてしょうがねぇんだ」
………?????
「まぁ、うん、うまく話せないけどさ、そのうちなんか頼むかも」
「じゃあそのとき考えるよ」
「すまん」
なんか、自分が一回死んだみたいな口ぶりだなぁ。
何だろう、引っかかりが一つの形を持つような、つながりを感じる。
みんな縁が深いみたいだし、それが理由なんだろうなぁって思ってはいるけど。
真実には、たどり着かせてくれない。
◎昼
竜宮ダイダルウェーブ 白の門
到着したらしい。
「直通で降りれる道を開けてもらおうかな」
「承知したよ、お客人」
なんか顔パス多いなー。後この緑の肌の小人は一体。
「よろしくな、プリンス」
「あいあーい」
あ、シロツメクサカツオだー。
「……アルマ?」
「うん、わかってる」
「何だシロツメクサカツオって」
「おまえこっちの海産物だけでも把握しとけよ」
ちなみにわかってないって言ったらそっちは危ないから気をつけろと言われるところだった。
離れたら危険なのはよくわかる。見たことも聞いたこともない魔物だらけだ。
ここが、竜宮ダイダルウェーブ。有名なだけあってやばいことはやばいけど、今みたいに会話できる生物がいたりする。ところでゼロスサンの巨人といい、七種族に当てはまらないのもちょくちょくいるの何だろうね。
もしかしたら、思ったよりそういう種は多いのかも。滅びたとされるバンパイアやハーピーもどこかにいるのかね。
あ、別の小人がこっち来た。
「有名ですよ、火の傷を隠さぬ自由な“雀炎”姫」
「そうなんだ……って姫?」
「今はアルマ女王だぞ」
「なんですとー!?」
情報回るのがそこそこ遅い?まぁ遅くても一年前、近くて半月前の情報は入る様子。
「最下へと向かいましょう」
……下に水面はあるけど、普通落ちちゃだめだと思うの。
怖いわー。




